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【企業トップ×大学生対談】様々な国やカルチャーを受容し、グローバルに戦える組織へ-AnyMind Group株式会社-

「知っている企業以外の優良企業を探したい」「ナビ掲載の企業を見ていてもイマイチ魅力がわからない」と悩む就活生は多いと思います。この企画では私たち大学生が社長や人事部長へのインタビューを通して企業の魅力や想いを伝えることで、みなさんの「わからない」を「わかる」に変えます。

今回は、AnyMind Group株式会社の十河社長にお話を伺いました。

同社は2016年に2人の日本人によってシンガポールで創業された会社で、現在世界13市場17拠点を持つまでの急成長を遂げ、企業や個人のEC構築・生産・マーケティング・物流までをワンストップで支援するソフトウェアとサービスを提供している会社です。

目次

AnyMind Groupってどんな会社?

AnyMind Group株式会社の5P

AnyMind Groupについて、会社の魅力を5つのP(理念・人事・職業・組織・成長)でまとめてみました。

実際にどんなことをやっているの?

AnyMind Groupは2016年にシンガポールで創業された会社です。創業以来アジア全体に事業を拡大し、現在、13市場に17拠点を持ち「AnyMind Group」として東京都六本木に本社を構えています。

AnyMind Groupの事業はインフルエンサーマーケティング、デジタルマーケティング、生産やEC構築・運用、物流に至るまでのプラットフォームの開発・提供など多岐に渡っています。各国の有名インフルエンサーやYouTuberなどがプロデュースするD2Cブランドの立ち上げ支援から、デジタルに活動しようとする様々な企業のプラットフォームやブランドを手掛けるなど、国内及び海外への事業推進の実現を支援する企業です。

ブランド分析・設計やマーケティングの分野では、1,000社以上のクライアントとの協業実績、国内外1,600名以上のクリエイターとの支援実績があり、ブランドの価値最大化に向けて、事業展開をしています。

EC構築や物流の分野ではプラットフォームを開発・運用しているだけでなく、その機能を常にアップロードしブランドビジネスを展開する個人や企業に向けて、さらなる提供価値の拡大を進めています。他分野から得た知識やグローバルネットワークを活用し、世界規模でビジネスを拡大しています。

その業績が認められ、2020年には東洋経済の「厳選すごいベンチャー100」に選出されました。

今回はそんなAnyMind Groupの十河社長に、社長になるまでの経緯や悩んでいる学生へのアドバイスなどについてインタビューをしました!

【インタビュー】社長の生い立ち

ーはじめまして。本日は貴重なお時間を頂き誠にありがとうございます。これからインタビューを始めていきます。ぜひよろしくお願いします!

十河社長:はじめまして。こちらこそよろしくお願いします。

ーはじめに社長の子供時代や学生時代についてお聞きしたいです。

十河社長:やりたいなと思ったことは、どんどん挑戦する性格だったと思います。

幼少期は祖父母が両家系経営者の家系ということもあり、小さい頃からビジネスに興味がありました。漠然と社会人になったら社長になりたいなと思っていましたね。小学校の時は水泳や空手もやっていて、興味をもったものは習い事や部活動等で、どんどん挑戦するタイプの学生だったと思います。

大学時代は海外にすごく興味があって、バックパッカーでインドやタイを中心に色々な国を周っていました。インドが非常に面白い街だと気づいてから、海外への興味がさらに強くなりました。当時のインドは、経済が発達している様子がそのまま街並みに反映されていて、その活気を肌に感じ、現地の人々のエネルギーにすごく影響されました。

就職活動をしている時は、興味のある会社のことを細かく調べていましたね。上場企業は決算書を公開しているので、それを細かく読み込むことで、その企業の今後の展開、現状の課題、成功している理由などを把握するようにしていました。

また、学生時代に株をやっていて、成長性のある企業に投資をするために、注目業界や企業、その特徴などを把握していました。就職活動の際には成長性があり、今後間違いなく伸びるであろう企業にエントリーしていましたね。

前職を選んだ決め手は、成長性があるという点以外に、若いうちから海外で勝負ができるという点でした。社員でも海外拠点を立ち上げるチャンスが多く、入社後1~2年目でも挑戦できる可能性があることを内定のタイミングでお聞きしたため入社を決めました。

ーインドに行かれた時に一番印象に残ったことや、それが現在の活動に繋がっていることなどはありますか?

十河社長:インドの観光地であるバラナシに滞在していたときに、10歳くらいの子供達が巧みな話術で商品の押し売りしてきたことがありました。彼らは自分たちで商売をしていて、それで儲けたお金で食費やエンタメに掛かるコストを賄わなければならないようで、僕が何度断っても引き下がらず必死な様子でした。

そんな現地の子供達の、買ってもらえるまで粘り続ける商売への姿勢にすごく感銘を受けましたね。その姿勢を見て、この国は間違いなく伸びるとも感じました。生まれもった境遇の差はあれど、幼いうちから商売を覚える土壌があるというのが新鮮でした。

この経験によりインドにおけるビジネスの新鮮さを感じ、文化や経済の成長性がインドと近い東南アジアにも、大きなビジネスチャンスがありそうだと感じていました。前職でアジアの拠点を立ち上げるチャンスをいただいた時には迷わず挑戦しようと決めました。

その経験から日本だけではなく、グローバルにビジネスを見据えることの重要性を学び、創業当初から常にグローバル市場を重視しています。

【インタビュー】会社への想いとビジョン

ー次に前職を退職してから会社設立までの経緯をお伺いしたいです。

十河社長:先ほども少し話しましたが、幼い頃から社長になりたいと思っていました。前職で海外拠点の支社長をやらせてもらっていたのですが、自分の考えが組織全体の意思決定に繋がっていく面白さに、やはり社長業をやりたいと改めて思いました。

一方で、前職ではビジネスモデルや根幹となるプロダクト・テック自体を自分の力だけでは変えることができず、エンジニアの採用権もありませんでした。営業やマーケティングを全て任せてもらうことができてとてもやりがいを感じていましたが、「こういうプロダクトがあれば」「こういうビジネスモデルだったら」と感じることが増えていました。

そこで、ビジネスモデルからプロダクトまで、自分がオーナーシップを持って全て作ってみたいという想いから、起業するしかないと決意しました。

ーカルチャーを組織に浸透させていく時に、1番こだわりを持って行っていることは何ですか?

十河社長:コミュニケーションを1番大事にしていますね。

幹部のメンバーや社員のみんなと、今何を思い描いていて、どのように会社を大きくしていくのか、どのような世界を作りたいかなどについては普段から話しています。僕からフラットに話をすることで、みんなから自由に意見を発信してもらえたり、何でも言い合えるような関係性で距離感は非常に近いと思います。

今はコロナの状況があり控えていますが、社内メンバーとの会食を通じて色々な話をする機会は作ることを意識しています。

また、仕事をする上で大事にして欲しい5つのバリュー(Be Open, Be Bold, Move Faster, Stay Updated, Achieve Together)を言語化して掲げています。

僕が先頭を切って、このバリューをメンバーに言葉にして伝えたり、ポスターにしてメンバーの目につく場所に貼ったり、定期的に行われる全体会議でも口にしたりなど、みんなが常にこのバリューの言葉を意識して実行できるように心がけています。

ー今後のビジョンや方針をお聞きしたいです。

十河社長1つ目はグローバル展開の拡大ですね。

現在は、約40億人規模のアジア全域のマーケットに焦点を合わせて、ビジネス展開を行っています。

ゆくゆくはアジア以外にも手を広げ、将来的に東ヨーロッパ、アフリカなどのマーケットに拡大していければ、全世界を対象としたビジネス構築ができると思うので、今後もグローバル展開には力を入れていきたいです。

2つ目は、ビジネスの仕組みを作るのがすごく好きなので、次世代のビジネスインフラ的な存在になりたいです。

個人や企業の皆さんに、「AnyMindのサービスやソフトウェアを使えば、簡単にオンラインでビジネスができるよね」と言われるような、次世代のビジネスインフラになれるようなことをやっていきたいなと思っています。

【インタビュー】学生への2つのメッセージ

ー最後に学生へのアドバイスをお願いいたします。まず大学1、2学年の学生に対してのアドバイスをお願いいたします。

十河社長:今はコロナ禍ですが、色々な場所に行ったり様々な経験をしておくのがすごく大事かなと思います。

ある程度色々な場所に行ける自由な時間があると思いますし、今までやったことがないことにチャレンジしてみるのも良いと思います。新しいことに挑戦する時にはその恐怖心から迷いが生じることもあると思いますが、その経験自体が人間の厚みになってくると思います。

社会人になってからも挑戦を続けられる人は素晴らしいですが、学生時代のほうがまだ時間的な余裕はあると思うので今のうちに何かに挑戦した方が良いのかなと思います。

これから就活をする3、4学年の学生さんに向けてのアドバイスもお願いいたします。

十河社長:ビジネスは情報がすべてだと思っているので、とにかく情報を取れるだけ取りに行くのが大事だと思います。それは就活中の人にも、社会に出たばかりの人にも、同じことが言えます。

より詳細で最新の情報を持っている人たちが、1番適切な意思決定を早くできます。僕の周りの人を見ていても、必要な情報を自分から取りに行き、何でも最新の情報を知っているような人はビジネス的にすごく強いと実感しています。

情報を自ら取りに行く姿勢を作って、あらゆる情報に対して敏感になることで情報感度を高くすることができます。その結果、何をするにしてもある程度、高い解像度を持って物事を判断することができるので、就活の際にも自分に合った道を見つけやすくなります。

皆さんも使い慣れてるインターネットを活用すれば、情報収集なんてお手の物かなと思いますね。TwitterをはじめとしたSNSから情報収集を簡単にできますし、ニュースなどのメディアからも情報を取得することもできます。スタートアップ企業に興味があるのであれば、スタートアップ系メディアとか、ファイナンスが好きだったらファイナンス系のメディアとか、ビジネス運用を知るなら決算書をたくさん読むなども手段の1つだと思います。

また、本を読むことも大事だと思っています。専門書やビジネス本でなくても、「本を読んで知識を得る」という形でやってみるのが情報を取得するには1番早いかなと思いますね。

著者の中には、自分に足りていないスキルに気づいたときや、超えないといけない壁にぶち当たったときに、どう立ち回ったのかを本の中で語っている人もいます。中には自分が経験したことのある苦労や、今抱えている悩みと関連する内容が書かれている本もあると思うので、ぜひたくさんの本を読み、たくさんの情報を得て、自分の人生や仕事に役立てていってください。

業界を知ろうーインターネット・WEB業界とは?ー

インターネット・Web業界の構造と仕事内容

インターネット・Web業界とは、インターネットを介して世の中が便利になるサービスを提供している業界です。インターネット業界は商品・コンテンツを扱う企業とサービスを提供する企業の2つに分けることができます。

商品・コンテンツを扱う企業は、目に見える形のあるモノを販売します。例としては、EC(Eコマース)や電子書籍、メディア記事、動画などのコンテンツ販売などがあります。

サービスを提供する企業は無形商材と呼ばれ、インターネット業界では人とモノをつなぐプラットフォームやシステムを提供しています。例えば、SNSやユーザー投稿サイトのプラットフォームサイトや、WebマーケティングやWebサイト制作などがあります。今回インタビューを行ったAnyMind Groupも、プラットフォームを中心にWebマーケティングなどのサービスを世界に提供しています。

職種としては、Webデザインやプロデューサー、ディレクターなどが含まれるWebクリエイティブ職、サイトの開発やシステムの構築・運用・保守、モバイルアプリのソフトウェア開発などが含まれるWebエンジニア職があるのが特徴的です。営業職やマーケティング、バックオフィスなどの職種もあります。

インターネット・Web業界では30代で管理職になる場合や、20代後半でマネージャーという役職につく可能性があります。若くして管理職へ昇進したり、大きな裁量を与えられるのも若い業界ならではの特徴です。

コロナの影響により認知されたテレワークが進んでいる業界の1つでもあり、インターネット業界の働き方は多様化しています。専門的な知識や実務経験が求められる業界でもあるため、新卒で未経験でも募集しているところや自ら勉強をしていく必要があります。技術や実務経験、実績などがないと転職が難しい業界でもあります。

インターネット・Web業界の市場と動向

インターネット・Web業界は、実は一般に普及してから20年くらいの若い業界です。1990年代半ばのWindows95 OSとYahoo!検索エンジンの登場により、インターネットを介してWebサイトにアクセスすることが急激に普及しました。

その後市場規模は年々拡大しており、経済産業省の『特定サービス産業動態統計調査』によると、2020年のインターネット付随サービスの売上高は前年比+10.1%の1兆9,256億円と、大幅に増加となりました。

総務省のインターネット付随サービス売上高の調査によると、1位は「ウェブコンテンツ配信業」で、2位が「ショッピングサイト運営業及びオークションサイト運営業」でした。ここ数年では、EC(Eコマース)というインターネット通販サービスやデジタルマーケティング、取引のオンライン化などが加速しています。コロナの影響により、Eコマースは注目を集め現在では多くの人が日常的に利用するサービスとなりました。今後もこの市場の拡大は長期的に見込まれます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)という、「ITの浸透が人々の生活を様々な面でより良い方向に変化させる」という概念に各社が注目を集める背景により、今後もデジタルマーケティングや新たなWebサービスの開始が予測され、勢いが止まるということはないでしょう。また、SNSや動画を使用した販路の拡大がより注目を集めていくことも予想されています。

近年では政府の働き方改革に伴い、残業時間の制限やテレワークの推進によってその労働環境が改善してきています。厚生労働省の『平成30年雇用動向調査結果の概況』をみても、特にインターネット業界の離職率が高いわけではないです。ただ、若い企業が多く終身雇用の文化が浸透が強くなく、スキル重視であることから比較的転職が多い業界となっています。

【参考文献】

インターネット業界の現状・動向などを研究-業界動向サーチ

インターネット付随サービスの売上高の推移-経済産業省

Web・インターネット業界とは?転職に役立つ職種や仕事内容、IT業界との違いを解説-doda

平成30年雇用動向調査結果の概況-厚生労働省

さいごにーAnyMind Group株式会社のインタビューを通してー

学生時代のバックパッカーの経験や前職での海外拠点での支社長の経験が、現在に繋がっていて、私たち学生の日々の時間の使い方が大きく人生に影響をもたらすということを感じました。

色々な国やカルチャーを持った人がいる組織で一貫性を持たせ、考えを密に共有することで、グローバルに戦える組織ができているのだと思いました。

十河社長のメッセージにもありましたが、就職活動の時だけではなく社会人になっても情報を自ら取ることを意識的に行うことで、チャンスを見つけてそれを掴むことができる可能性が高まると思いました。

少ない情報よりも多くの情報を持った上で意思決定を行うことで、より納得できる結論に導くことができるのかもしれません。壁にぶつかった際には、自分の中に蓄積された情報が自分自身を助けてくれる1つの手段になると感じました。

十河社長、貴重なお時間とお話をありがとうございました。

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