● SPIには明確な合格ライン(ボーダーライン)は存在しませんが、[大手企業では正答率7割][中小企業では6割程度]が目安とされています。
● 評価は点数ではなく[段階評価]や[偏差値]によっておこなわれ、企業ごとにボーダーラインが異なる場合があります。
●ボーダーラインを超えているかの判断は難しいですが、問題の難易度変化や選考の進み方などからある程度推測することが可能です。
「SPIのボーダーラインって何割くらい?」「何点取れば通過できるの?」と疑問や不安を感じている就活生も多いのではないでしょうか。
SPI(適性検査)は選考の足切りに使われることも多く、ボーダーラインを超えられるかどうかは選考突破の大きなカギとなります。
この記事では、[SPIにおけるボーダーラインの目安]や[ボーダーライン突破のため準備と対策]、[ボーダーラインに達していなかった場合にできること]などをわかりやすく解説していきます。
SPIのボーダーラインとは?
SPIは多くの企業が採用時に使う適性検査ですが、実は明確な[合格点]が公開されているわけではありません。しかし過去の傾向から「おおよそのボーダーライン」を知ることができます。
ここでは、SPIの合格目安や評価の仕組みについて解説していきます。
合格のボーダーラインは大手7割・中小6割が目安
SPIの選考通過ラインの目安は、[大手企業は7割][中小企業は6割程度の正答率]とされています。
特にエントリーが多く集まる大手企業では、SPIが足切りの基準として使われることがあり、7割に届かないと通過が難しくなることがあります。一方で、中小企業はSPIだけで判断せず、面接や人物面の評価を重視するケースが多いため、6割前後でも十分にチャンスがあります。
つまり、企業の規模や選考方法によってボーダーラインは変わってくるということです。「何割正解すれば安心」と一概には言えませんが、まずはこの目安を1つの基準として捉えておくとよいでしょう。
SPIは ” 点数 ” ではなく「偏差値」で合否が決まる
SPIでは、ただの点数ではなく[偏差値(=まわりと比べてどのくらいできたか)]で評価される仕組みになっています。
例えば60点を取ったとしても、他の人の平均点がそれより高ければ評価は下がってしまうこともあります。逆に、全体的に難しい試験で平均点が低ければ、60点でも高評価になることもあるのです。
そのため「〇点あれば合格!」という基準はなく、できるだけ早く・正確に解けるよう練習し、周囲より少しでも良い結果を出すことが大切になります。
企業によって評価基準が異なる可能性がある
SPIの評価方法は、全ての企業で統一されているわけではありません。企業はそれぞれの採用戦略に基づき、SPIの結果を様々な観点から評価しています。
- 学歴とのバランス
特定の学歴層に対して異なる合格ラインを設定している場合がある。 - 性格検査(パーソナリティ検査)との合致
職種や企業文化に合う性格特性を重視し、回答の一貫性や企業とのマッチ度を細かくチェックすることがある。 - 面接との総合評価
SPIの得点だけでなく、面接での印象や他の選考要素と総合的に判断し、バランスの取れた評価をおこなう場合もある。
特に就活生の多くが見落としがちなのが[性格検査]です。SPIでは性格面も診断されており、回答の一貫性や志望する職種、企業の求める人物像との合致度がチェックされる場合があります。
焦って“良く見せよう”と考えすぎると、矛盾が出て評価が下がることもあるため、自然体で一貫した回答を心がけましょう。
【企業別】SPIのボーダーライン目安

学生
SPIの対策を始めたんですけど、正直どのくらい正解すればいいのかわからなくて…。企業ごとにボーダーラインって違うんですか?

アドバイザー
いい質問ですね。実は、合格のボーダーラインは企業によってかなり差があります。特に総合商社や外資系などでは8割以上が必要なこともあるんです。

学生
えっ、そんなに高いんですね…!具体的にどの企業がどれくらいなのか知りたいです!

アドバイザー
じゃあ、よく受けられる主要企業を中心に、SPIのボーダーラインの目安を一覧で紹介しますね。
SPIの点数は開示されないため、自分の正答率やスコアを正確に知ることはできませんが、「ボーダーラインは超えているのか不安…」と感じている就活生も多いでしょう。
そのような人は、以下の記事を参考に、自分のSPI結果を“ある程度推測”してみましょう。
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SPIで高得点を狙う!ボーダーライン突破のための対策

特に大手企業では高得点が求められる傾向にあるため、SPIを突破するためにはしっかりとした事前準備が必要です。ここでは、SPIのボーダーライン突破を目指すためにすべき対策を解説します。
SPIの全体像と出題範囲を把握する
SPIには、[言語・非言語・英語(企業による)・性格検査]の4つの分野があります。まずはそれぞれの出題傾向と形式を把握することが重要です。
特に初めて受ける人は、「そもそもどんな問題が出るのか」を知らないまま対策を始めてしまい、効率の悪い学習に繋がるケースが多く見られます。
公式サイトや対策本などを活用し、分野ごとの問題形式と出題パターンを把握した上で、自分の得意・不得意を見極めるところから始めましょう。
苦手分野を中心に「型」を覚えて解くスピードを上げる
SPIは限られた時間内で大量の問題を処理する必要があるため、単に解けるだけでなく、スピードと正確さが求められます。特に非言語分野(計算・表の読み取りなど)は、問題に慣れていないと時間内に解き切るのが難しくなります。
苦手な分野ほど、出題されやすい問題の型を理解し、瞬時に解き方を思い出せるようになることがポイントです。繰り返し演習をおこない、解法パターンを体に染み込ませましょう。
テストセンター形式に慣れる
SPIの主流であるテストセンター形式では、紙のテストとは異なる操作性や独特のタイムプレッシャーがあります。画面の切り替え方や制限時間、そして全体の受験の流れに慣れていないと、あなたの実力を十分に発揮できない可能性も出てくるでしょう。
こうした理由から、自宅での学習だけでなく、実際の形式に近い模擬テストやオンラインの演習ツールを積極的に活用することが大切です。そうすることで、Web上での出題形式に慣れ、本番でも落ち着いて臨めるようになります。
性格検査は「素直に」「一貫性」を意識して答える
SPIには性格検査も含まれており、学力試験の結果だけでなく、性格面を通過基準としている企業もあります。
性格検査では、無理に良い印象を与えようとして回答に一貫性がなくなると、「信頼性が低い」と評価されることがあります。そのため、素直な自分を表現することと、質問に対して一貫性を保つことの両方が重要です。
事前に性格検査の模擬問題を解き、自分の傾向を把握しておけば、安心して本番に臨めるでしょう。
ボーダーラインに達していなかった場合にできることとは?
SPIの結果に自信がなかったり、手応えが微妙だったと感じたりしても、すぐに諦める必要はありません。ここでは、SPIのスコアがボーダーラインに届いていなかった場合にできる具体的なアクションを紹介します。
①再受験のチャンスがあるかを確認する
SPIを[テストセンター形式]で受験した場合、同じ形式のスコアは企業間で共有されるため、すぐに再受験することはできません。しかし、企業によってはWebテスティング形式(自宅で受ける方式)や、企業内でのペーパーテスト形式を採用していることもあります。
こうした形式であれば、テストセンターとは別枠扱いとなるため、再受験が可能なケースもあります。また、SPI以外の適性検査(玉手箱・TG-WEB・Web-CABなど)を採用している企業に応募すれば、まったく別の形式で再チャレンジできる場合もあります。
※再受験の可否は企業や試験方式によって異なるため、案内メールやマイページをしっかり確認しておきましょう。
②他の選考要素で挽回を目指す
SPIの結果だけで合否が決まるわけではありません。企業によっては、SPIのスコアがやや足りなくても、「面接での人柄や志望度が伝わった」「エントリーシート(ES)の内容が丁寧で印象に残った」など、総合的な評価で通過することも珍しくありません。
そのため志望度が高い企業の場合は、ESや面接で自分の熱意を伝えられるよう、企業研究を深めるなどの準備をおこないましょう。「SPIでうまくいかなかったからもうダメかも…」と諦めるのではなく、自分の強みや熱意を伝えるチャンスがまだあると前向きに捉えることが大切です。
※企業によってはSPIの結果を重視し、面接などをおこなわずにスクリーニングするケースもあります。特にWeb上で完結する選考(書類+SPIのみ)の場合は、SPIが合否の判断材料となる可能性があるため、志望企業の選考フローは事前に必ず確認しておきましょう。
③他の企業や形式でリベンジを狙う
SPIの結果に不安を感じた時は、選考フローが異なる企業にも目を向けてみましょう。
全ての企業がSPIを導入しているわけではなく、中にはWebテスト自体を実施していない企業もあります。さらに、Webテストにも玉手箱やTG-WEB、企業独自の適性検査など、様々な形式があり、あなたの得意分野が活かせる可能性もあるでしょう。
また、適性検査全般に言えることですが、SPIのようなテストは、問題のパターンに慣れるだけでもスコアが安定しやすいという特徴があります。最初は苦手意識があっても、練習を重ねることで少しずつ得点力がついてくるものです。
そのため、「うまくいかなかった」と感じても、そのことを過度に引きずらず、前向きに対策を継続するようにしてください。
SPIのボーダーラインに関するよくある質問
SPIは結果が開示されないため、不安や疑問を抱く就活生も多いでしょう。ここでは、SPIのボーダーラインに関するよくある質問にわかりやすくお答えします。
Q1. SPIに合格ライン(ボーダーライン)はあるの?
はい、SPIには企業ごとに設定されたボーダーラインがあります。
ただし、SPIの運営元が公式に公表しているわけではなく、各企業が独自に合否の基準を設けています。 そのため、一律の合格点が存在するわけではありません。
Q2. SPIのボーダーラインって何で決まってるの?
SPIのボーダーラインは、[正答率]だけで決まるわけではありません。多くの場合、受験者全体の成績をもとにした[段階評価]や[偏差値] で判断されると言われています。
例えば、多くの企業ではSPIの結果を1〜7段階のスコアで受け取っており、その中で[段階5]を合格の目安としているケースが多いです。これは、あなたがどれだけ正解したかだけでなく、他の受験者と比べてどの位置にいるかが重要視されることを意味します。
また、ボーダーラインは、企業ごとの採用人数やその年の競争倍率、さらには求める人物像によっても変動します。そのため、同じ企業でも年によってボーダーラインが変わることもあります。
Q3. ボーダーラインって業界・企業規模で違うの?
はい、異なります。一般的に大手企業や人気企業ほどSPIのボーダーラインが高く、正答率7割以上が求められることもあります。なぜなら、応募者数が非常に多いため、エントリー段階で足切り(ふるい落とし)としてSPIを活用しているケースが多いためです。
一方で中小企業や地方企業では6割程度が目安となるケースもあります。業界によってはSPIよりも面接重視のところもあるため、選考全体のバランスも確認しておくことが大切です。
Q4. 学歴や専攻によってボーダーラインが変わるって本当?
はい、一部では、「学歴や専攻によってSPIの評価基準が調整されることがある」と言われています。
例えば、企業によっては、理系と文系で出題される問題の難易度が異なるケースや、同じ点数でも高学歴層に対してはより高いスコアが求められるとされることもあるようです。
これは、採用ターゲットとなる学生層のレベルに合わせて、合格ラインを調整している可能性があるためです。
ただし、企業側がこうした評価基準を公に明言することはほとんどありません。 そのため、これらの情報を過信したり、特定の情報を鵜呑みにしたりすることは禁物です。
Q5. ボーダーラインを超えているかどうかはどうやって判断する?
SPIのスコアは非公開のため、明確な合否ラインはわかりません。
しかし「問題が後半になるにつれて難しくなった」「すぐに次の選考案内が来た」といった場合は、一定のスコアをクリアできている可能性があります。
逆に、再受験の案内が来た場合は、ボーダーラインに届いていなかった可能性があると考えられます。
Q6. ボーダーラインに届かないと他の選考にも影響する?
はい、SPIのボーダーラインに届かない場合、その段階で選考が終了してしまう可能性はあります。
ただし、全ての企業がSPIの結果だけで合否を判断するわけではありません。企業によっては、SPIと面接やエントリーシート(ES)を組み合わせるなど、複数の要素で総合的に評価をおこなっています。
つまり、SPIで全てが決まるわけではないので、面接やESであなたの強みや魅力をしっかりアピールすることが大切です。
まとめ
SPIには明確な合格ライン(ボーダーライン)は公開されていませんが、一般的には[大手企業で正答率7割][中小企業で6割程度]が1つの目安とされています。
ただし、SPIは単なる点数ではなく、[段階評価]や[偏差値]といった相対評価でスコアが決まる仕組みです。そのため、企業ごとに合格基準が異なる点にも注意が必要です。
自分のスコアが基準を満たしているかを完全に見極めることは難しいですが、出題された問題の難易度や、その後の選考連絡のスピードから、ある程度の手ごたえを推測することも可能です。
不安になることもあるかもしれませんが、大切なことは[仕組みを理解して、戦略的に対策すること]です。焦らず、正答率アップを目指して日々の対策を積み重ねていきましょう。
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