「三井不動産の強み・弱みは?」「どのような選考対策をすればいいの?」「会社の安定性や成長性はどうなの?」などと考えていませんか?
本記事では三井不動産の事業や会社の強み・弱みなど、企業研究に役立つ情報を紹介していきます。
他にも内定を獲得するために知っておくべき”過去の選考情報”なども紹介していくので、企業研究に自信が持てない人や選考に不安を抱えている人は、確認してみてください。
また当サイトを運用している就職エージェントneoは内定支援実績が約40,000件にのぼり、就活における様々な悩みを日々解決しております。就活でお悩みのある方はお気軽にご相談ください。
不動産業界のホットニュース
不動産業界では近年のコロナウイルス感染拡大による影響とDX化がトレンドとなっています。
以下ではそれぞれのトレンドについて紹介していきます。
コロナウイルス感染拡大の影響
現在、不動産業界はコロナウイルス感染拡大による影響により、オフィス賃貸の空室率の上昇やホテル・リゾート分野での収益が減少していることなどが課題となっています。
今後、規制緩和や経済の回復によってオフィスの空室率などがどれほど改善するのか注目されています。
このような状況の中、三井不動産もコロナ禍の影響を受けています。売上高こそ若干の減少で済んだものの、賃貸のホテル・リゾート分野では大きな減収となりました。
大きく低下した外国人宿泊率や客室単価をどれほど回復させられるかが今後の経営で重要になってくるでしょう。
DX化の普及
不動産業界におけるDX化に関して、賃貸契約では2017年10月から、売買取引では2021年3月からオンラインによるIT重説(※)が解禁となりました。
これにより社員の移動時間や交通費を削減できるようになった他、AIを使った不動産査定やバーチャルでの内覧など、不動産業界全体でDX化の流れが進んできています。
こうしたDX化の流れの中で三井不動産はDX本部を設けて事業変革、働き方改革、推進基盤の強化を図っています。
このような取り組みを行うことで、街や施設をデジタルの力でより快適に、そして便利にしようとしています。その他にも労働環境の改善のため、リモートワークや新しいツールの導入を試みているようです。
※IT重説とは、不動産の契約をする際の重要説明事項をパソコンやスマートフォンなどのIT機器を活用して行うことです。
データで見る三井不動産の企業研究
ここでは、企業研究で見るべき事業内容や業績について紹介します。さらにSWOT分析という企業研究を深堀りする際に役立つ分析方法についても紹介するので、見てみましょう。
三井不動産の企業概要
三井不動産の企業概要について紹介するので、以下の情報を参考に企業選択をする手段の1つとしてご利用ください。
設立年月日 :1941年7月15日
資本金 :340,162百万円(2022年3月末時点)
代表者 :代表取締役社長 菰田 正信
従業員数 :1,898人(提出会社) 24,408人(連結)(2022年3月末時点)
平均年齢 :40.4歳(提出会社)(2022年3月末時点)
平均勤続年数:11.1年(提出会社)(2022年3月末時点)
平均年間給与:12,738千円(提出会社)(2022年3月末時点)
福利厚生 :フレックスタイム制、ノー残業デー、カフェテリアプラン、フレッシュアップ休暇、リターンエントリー制度、独身寮、事業内保育所、配偶者出産休暇、育児支援休暇、ベビーシッター・学童保育費用補助制度、在宅勤務制度、フレックス型の育児時短勤務制度、育児休業、出産・育児に関する面談制度など
・三井不動産 企業概要
・三井不動産 第110期有価証券報告書
・三井不動産 総合職・業務職新卒採用情報
三井不動産の事業内容
三井不動産は不動産関連の事業を幅広く展開しており、HPの事業紹介では他社のように○○事業と明記されているわけではありません。
そのため今回は、投資家説明資料にて『コア事業』として紹介されている4つのセグメント(賃貸・分譲・マネジメント・その他)をもとに三井不動産の事業紹介をしていきます。以下ではそれぞれの事業内容について紹介していきます。
賃貸
賃貸は三井不動産が展開した施設に他の企業がオフィスや店舗を構えることで家賃収入を得るものとなっています。
三井不動産の賃貸は大きく「オフィスビル」と「商業施設」の2つに分かれており、賃貸の売上高は右肩上がりです。内訳を見ると、オフィスビルの方が商業施設よりも売上高が多くなっていますが、年々その差は埋まってきています。
以下にて「オフィスビル」と「商業施設」それぞれの特徴を紹介します。
オフィスビルの賃貸は、東京都心部を中心に首都圏や地方にも展開しています。大手企業を含む約3000社のテナントと長期的な関係を築くことで安定した収益を得ているのが特徴です。
今後、東京都中央区(日本橋や八重洲など)をメインに展開しつつ、サンフランシスコやロンドンにも竣工予定となっています。
一方で商業施設の特徴は、ららぽーとと三井アウトレットパーを中心に多様な施設を展開していることです。2021年3月期の売上比率は、ららぽーとが57%、三井アウトレットパークが27%、となっておりこの2つの施設で全体の84%を占めています。
商業施設は国内だけでなく台湾やマレーシアなどにも展開することで新規開発とリニューアルによる収益を拡大しようとする狙いがあります。
さらに三井不動産はシェアオフィスなども展開することで賃貸の拡大を図っています。
分譲
分譲は「住宅分譲」と「投資家向け分譲」の2つに分かれています。
住宅分譲では、個人顧客向けにマンションや戸建住宅の開発及び販売を行っています。主に首都圏でタワーマンションなどの高額物件や大規模物件などが開発されているのが特徴です。
また投資家向け分譲では、オフィス、商業、物流、賃貸住宅などの収益不動産の開発や売却が行われています。この投資家向け分譲はここ数年で非常に伸びており、2015年3期時点での営業利益が187億円であったのに対して2020年の3期には約5倍の941億円にまで成長しています。
マネジメント
マネジメントは「プロパティマネジメント」と「仲介・アセットマネジメント」などに分かれています。
プロパティマネジメントはオフィス、商業、住宅、リパーク事業における運営管理等の受託ビジネスです。またプロパティマネジメント以外の仲介・アセットマネジメントなどではリハウス事業などでの個人向け仲介や4つの上場リート(※1)とプライベートファンド(※2)における資産運用に関するサービスを提供しています。
※1 リート(REIT):一般には不動産投資信託のことで、複数の投資者から集めた資金をもとに不動産への投資・運用を行って得られる利益を投資者たちに分配すること。
※2 プライベートファンド:少数の投資家から資金を募って運用するものである。
その他
ここまで紹介してきた事業以外に、ホテル・リゾートなどの事業も展開しています。
2021年6月時点、三井ガーデンホテルなどのホテルやリゾートなどをハワイ・台湾を含む国内外51もの施設に展開しています。
三井不動産の業績
次に、過去3年間における三井不動産の売上高・営業利益(本業で稼いだ利益)を紹介します。
三井不動産の売上高および経常利益
以下は、三井不動産の売上高と経常利益をまとめたグラフとなります。
*各年度の決算書より就職エージェントneoが独自に作成
売上高とは、営業活動として商品やサービスを提供した際に、対価として受け取った販売額のことを指します。
そして営業利益とは、販売した商品の「売上高」から「売上にかかったコスト」を差し引いた残りのもののことを指します。営業利益が大きいほど優良企業だとされています。
三井不動産の売上高は2020年から緩やかな減少傾向にあります。これはコロナウイルスの影響によるものであり、特にホテルやリゾート関係が大きなダメージを受けたことが起因していると考えられます。
三井不動産のSWOT分析
以下にて、SWOT分析というフレームワークを活用して、三井不動産の事業環境を分析していきましょう。
SWOT分析とは、競合や法律、市場トレンドといった自社を取り巻く外部環境と、自社の資産やブランド力、さらには価格や品質といった内部環境をプラス面、マイナス面にわけて分析する手法です。
この分析により、企業の置かれた状況を客観的に俯瞰して見ることができ、将来性のある企業かどうかを判断することが可能になります。
・安定した収益基盤
・国内トップクラスの福利厚生
【弱み】
・事業範囲が広く経済情勢・自然災害などによる損失が出やすい
【機会】
・海外進出による更なる拡大
【脅威】
・多くの競合他社がいるため競争が激しい
・金利上昇に伴う資金調達コストの増加
*就職エージェントneoが独自で作成したSWOT分析になります
企業研究をしっかり行っている学生でも、SWOT分析まできちんと行えている学生は多くいません。
そのため上記の分析内容を自分なりに理解し、志望動機や逆質問などで活用できると、他学生と差別化が出来る可能性があるでしょう。
三井不動産の求める人物像
三井不動産の新卒採用情報では以下のようなメッセージが掲載されています。
街づくりに、挑戦を。
想像をこえる、未来を。
目まぐるしく、世の中は変化する。
だから、街づくりに求められるものも変わっていく。
その最前線で、三井不動産は走りつづけています。
ただ目新しさを追うだけではなく、
伝統や賑わいをよみがえらせながら最先端と掛け合わせ、
その街ならではの価値を生み出す再開発。
少子高齢化や環境・エネルギー問題など、
世の中のさまざまな課題を
街づくりを通して解決していくスマートシティ。
日本の街づくりのノウハウを海外に発信し、
世界の人々のより良い暮らしの実現に貢献する海外事業。
そのすべてが、挑戦。
そのすべてが、ここにしかない手ごたえ。
三井不動産だからこそつくれる、想像をこえる未来を、
ともに描いていける、新しい仲間を探しています。
このことから三井不動産では「新しい挑戦をおそれない人」「顧客目線で物事を考えられる人」「現状に満足せず向上心をもっている人」などが求められていると考えられます。
「挑戦をおそれない人」に関しては、既存のものを改善し新しいものを生み出すための挑戦ができることが大切になるでしょう。
また「顧客目線で物事を考えられる人」とは、世の中の変化に目を向けて顧客のニーズにどうしたら応えられるのかなどを創意工夫できる人材のことです。それによって、顧客の満足度などをより向上させようとする志が必要になります。
最後に「現状に満足せず向上心をもっている人」に関しては、伝統を踏襲しながらもさらなる利便性や発展を追い求められるような人材のことです。
三井不動産から就活生向けに発信されているメッセージを確認して、どのような人材が求められているのかを考えておくと良いでしょう。
三井不動産の本選考対策
ここでは、三井不動産の本選考対策について紹介していきます。
過去の情報によると三井不動産では、下記の選考フローが組まれています。最新の情報では選考フローが変更されている恐れもありますので、予めご了承ください。
「ES→webテスト→面接(複数回)→内々定」
以下で実際に三井不動産のESと面接で問われた内容を紹介していきます。本選考対策として、ぜひご活用ください。
■エントリーシート(ES)
三井不動産は採用人数が40人前後と少ないです。
そのため、きちんと対策を行ってからESに取り組むようにしましょう。
以下では内定者のESを紹介していきます。
100人規模で活動しており、結婚式やプロポーズの際にダンスを通してサプライズのお手伝いをしています。私はそこで渉外長に携わり、練習の企画運営や学外での渉外業務を行っています。
→少ない文字数ですが、活動内容と自分の役職・役割を簡潔に答えることができています。きちんと必要な情報を入れつつ無駄が省けているため、非常に読みやすいものになっています。
→三井不動産を志望したきっかけや志望するに至った経験談などの要素がきちんと入っているため魅力的な内容となっています。400文字あるためサークル活動でどのような役職でどんな形で部員やサークルを支えてきたのかなどを詳細に書けるとより自分の考えや思いなどが伝わりやすくなると思います。
→価値観に関しては詳細に書けていますが、経験がやや不足しているように感じます。そのため、「〇〇という経験から~」というように少しでも体験談が書けるとより自分の人柄を伝えられるでしょう。
■適性検査
三井不動産は人気の大手企業となっているため、きちんとテスト対策をしてから受験するようにしましょう。
内容 :言語、非言語、構造把握
■面接
面接は複数回にわたって行われています。
以下では過去に面接でされた質問を紹介していきます。
・志望動機
・ESの深堀り
・高校時代の話
・自分の好きな街
・競合他社との違い
・三井不動産の好きな物件
・モチベーショングラフの深堀り
・今後デベロッパーに必要になること
・逆質問 など
この他にも質問がされているため、きちんと調べて準備をしてから面接を受けましょう。
三井不動産の財務状況
ここでは、三井不動産の財務状況を「会社の安定性を図る指標」「会社の成長性を図る指標」の2つの観点から説明していきます。
”安定性”を図る指標
まずは、会社の安定性を図る指標である「流動比率」について紹介します。
三井不動産の流動比率
「流動比率」とは会社の安全性を測る代表的な指標です。自己資本比率とは異なり、短期的観点から企業の安定性を判断できます。以下の公式により流動比率の算出が可能です。
「流動比率=流動資産÷流動負債×100」
三井不動産の流動比率は以下のようになりました。
流動比率=1,243,213÷784,519×100%≒158.47%
*三井不動産の財務諸表(貸借対照表)の流動資産合計と流動負債合計より就職エージェントneoが独自に計算
流動資産は原則として1年以内に現金化できる資産を表し、流動負債は1年間以内に返済可能な金銭債権のことを表します。
この流動比率を計算することで会社にどれだけすぐに現金化できる資産があるかがわかり、流動比率が120%の会社であれば安全であると言われています。
ちなみに流動比率はあくまで簡易的に会社の安定性を判断する指標であるため、流動比率が低いからといって三井不動産が破産することを示唆するものではありません。
”成長性”を図る指標
続いて、会社の成長性を図る指標である「売上高」「純利益」「純利益率」について紹介します。
上記の表は三井不動産の直近3年の売上高・純利益・純利益率を表したものです。
ちなみに純利益とは、法人税など企業が支払うべき費用を差し引き、最終的に会社に残ったお金のことを指します。
三井不動産は2021年に新型コロナウイルスの影響を大きく受けていますが、2022年には回復しています。今後、コロナ以前の水準まで業績を戻せるかが課題となっています。
まとめ
本記事では、三井不動産の企業研究に役立つ情報を紹介してきましたが、いかがでしょうか。
企業研究は内定獲得をするための重要な要素の1つですが、ただ情報を見るだけでは内定を獲得することはできません。
ぜひ本記事を参考にし、三井不動産への理解を深め、内定までの一歩を踏み出してください。
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