
IT業界に分類されるソフトウェア業界ですが、注目を浴びる産業である一方で実態や製品内容を理解することが難しい分野です。
ソフトウェア業界のデータや特徴を今一度把握し、例文を参考に書き方のコツを掴みましょう。
ソフトウェア業界の特徴
ソフトウェア業界は主に企業を相手にシステムの販売を行います。商品は主にパッケージソフトとクラウドソフトに分類できます。
近年は、実務サービスをクラウド化する仮想化サービスや顧客の満足度をデータを用いて管理するCRMなど注目を集める分野も多く今後の収益化について注目されています。
またSIerとは違い、ソフトウェア業界は一般的には自社開発したソフトを多様な形で販売しています。
例えばトレンドマイクロのウイルスバスターをはじめ、パッケージとして製品を提供しますが、一方でSIerは顧客のニーズに合わせて個別のソリューションを提供していくことが特徴として挙げられています。
ソフトウェア業界の業種
様々な業種の中でどの業種を選ぶべきか、特徴と差別化ポイントを勉強しておきましょう。
❏OSサービス
OSとは、ハードウェアとソフトウェアを仲介するサービスです。
例えば、スマートフォンにインストールしたアプリを起動し画面上で利用するために必要なソフトウェアとしてandroidやアップル社のiPhoneOSなどが挙げられます。
❏仮想化サービス
仮想化とは、いわば各自のパソコンの脳とも言えるソフトウェアをオンラインを通じて一つに集約し効率化させるサービスのことです。
代表例としてはGoogle社によるGmailが挙げられます。
ソフトをインストールする必要があったメールサービスですが、Gmailはクラウドソフトを通じて、デバイスに限定されずに多様なソフトを提供することを可能にしました。
❏セキュリティソフトサービス
ハッキングやウイルスによるデータ破損・盗難を防ぐためのソフトウェアを提供する業種です。
FireFoxやウイルスバスターなど個人向けサービスも幅広く手がけているため、最も身近な分野と言えるでしょう。
❏運用・管理
開発したサービスが正しく維持し、運用の効率を図るためのソフトウェアを開発しています。
NTTデータ・日立製作所・富士通などが手がけており、コンビニエンスストアのWi-Fiの運用から巨大銀行システムの運用システムまで幅広い場面で活躍しています。
近年は継続してクラウドへの移行に関するニーズが高まっており、AIによるエラー予測など最新技術の導入も始まっています。
❏ERPソフト
会計・人事など分野ごとに導入されているシステムを一つのデータベースで統合するサービスを提供する業種です。
代表企業としてSAPやオラクルといった企業が挙げられます。
目下IT業界では2025年問題という課題が業界全体として挙げられていますが、その一因としてSAPの製品サポートの終了とサービスの一新が提起されるほど大きな影響力を持っている業種です。
近年は、基幹システムにとどまらず、自社システムのクラウドへの移行やデータを用いた顧客との関係を管理するCRMなど新しいサービスを用いたソリューションサービスも手がけています。
ソフトウェア業界の職種
❏営業職
企業を相手に無形財の販売を行います。ソフトウェア自体が多様な形態を持つので商材によってスタイルも変わってきますが、獲得した案件をコンサルタントやSEに繋げる役割をもっています。
お客様とのコミュニケーションを通じて課題を発見する必要性からITに関する専門知識も必要とされます。
❏SE・エンジニア
製品となるソフトウェアの開発・実装を担います。専門となる分野から商品のアップデートなど技術的なサポートを行います。
❏ITコンサルタント
クライアントの抱えるIT課題を発見し、専門的な知見から解決手段を提供する職種です。
技術課題を踏まえてエンジニアやスペシャリストに実行策を提案します。ERP分野においては自社の基幹システムサービスをいかに運用するのか、お客様と話し合い運用案を決定する役割を持ちます。
ソフトウェア業界で評価される志望動機を作る3つのステップ
ここではソフトウェア業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。
(1)志望動機に必要な要素を把握するに必要な3つの要素
志望動機を作成する際は「なぜソフトウェア業界か」「なぜその企業なのか」をしっかりと深掘りしましょう。
“なぜソフトウェア業界なのか”については、数ある業界の中でもなぜソフトウェア業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
「ソフトウェアを通して顧客の課題の解決をしたい」「自身の経験を生かして、利便性の高いソフトウェアをつくりたい」のようなソフトウェア業界ならではの理由を入れましょう。
そして“なぜその企業なのか”については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら伝えます。
例えばセキュリティソフトで有名なトレンドマイクロ。トレンドマイクロのウイルスバスターは他のセキュリティソフトよりも日本を狙う脅威に強いという特徴があります。
詐欺やウイルスも世界の地域ごとによって流行りや攻撃の仕方が異なるため、トレンドマイクロは各地域の特徴を捉えて、対策を行っているのです。
このように企業によって特徴や強みが異なるため、企業ごとの特徴を把握した上で志望動機を作成してください。
(2)ソフトウェア業界の求める人物像を把握する
ソフトウェア業界は「変化への対応力」がキーワードです。
日々進化しているソフトウェア業界で生き残っていくためには、最新のトレンドや技術をいち早くおさえ、変化に柔軟に対応できることが重要となります。
そのため、ITへの興味関心を持ち、技術やスキルをインプットし続ける知的好奇心がある人材が求められると言えるでしょう。
また、ソフトウェアを制作するためには、論理的な構造を持つシステムを理解する必要があります。その他、仕様を検討する際やトラブルの原因究明の際にも、論理的に考えることが求められるため、論理的思考力も重要な能力の一つです。
最後にソフトウェア業界の仕事は、一人でもくもくとパソコンに向かっているというイメージが強いかもしれません。
しかし実際は、顧客や取引先や社内のスタッフなど、多くの人たちと関わりながら仕事を進めていかなくてはならないため、どんな人ともうまくやっていける高度なコミュニケーション能力も必要と言えます。
(3)志望動機のフレームワークを知る
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
ソフトウェア業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文から、クオリティと書き方を学び、自身の書類に活かしてください。
トレンドマイクロの志望動機の例文
1つ目は、入職後、会社内の他事業部と連携することで、幅広く貴社の事業を行いたいと考えたからです。
私は、「IT技術を用いて、より便利な世界にしたい」という思いからIT業界を志望しています。大学でパソコンに携わるアルバイトをしていることからITに興味を持ち、勉強するうちに、より一層ITに携わりたいと考えるようになりました。
そのため、貴社が会社内の各事業部と協力して、他の事業での課題を解決する業務を行っている点に惹かれました。
貴社が行っている他社にはない事業をIT技術でサポートすることで、円滑に事業を行うことができるよう貢献したいと考えています。
2つ目は、貴社は若手でも活躍できる場であると考えたからです。貴社の会社説明会で、上を目指せる環境があることを伺い、その点に魅力を感じました。
様々なことに挑戦して経験を積み、貴社の発展に尽力したいと考えています。
→とても優れたESです。自らの経験を踏まえて、どうしてIT業界に興味をもったのか、そしてどうして志望先の企業を選んだのかわかりやすく書いてあります。
SAPジャパンの志望動機の例文
地球上の5人に1人が1日1ドル以下で暮らしている事実に衝撃を受けた。夜を徹して必死に働く父親。街中でお菓子売る少女。
明日の生活がわからない状況で暮らし、人生に希望を持つことが難しい人たちに、街の至るところで出会った。こうした環境をなんとかして変えたい。
現地の人々の目線に立つために自らもスラム街での生活を体感する中で、情報へのアクセスが非常に限られていることに気づく。
通信システムやネットワークインフラの整備し、人々を新たな世界と繋げることで、人生の選択肢を増やすことができると確信した。
また、現地の企業に次々とITが導入され、ビジネスが発展していく様子を目の当たりにした。
将来は貴社の一員として、ITの力で世界中の人々とビジネスを根底から支え、社会の発展に寄与していきたい。
→自らの経験を踏まえて、ITを志望する理由が書いてあります。ただ、どうして志望先の企業を選んでいるのかもう少し言及するべきです。
野村総合研究所の志望動機の例文
日系企業の競争力は、日本市場の縮小とともに低下することが予測されている。それ対し、企業は業務効率化や新規ビジネス構築で対処する必要があると思う。
その状況に対して私は、1つの企業でプレイヤーとして取り組むのではなく、複数企業のサポートができる仕事で、取り組んでいきたいと考えている。
貴社を志望する理由は、2つある。
1つ目は、社員の方々の仕事への強い拘りに惹かれたためである。
貴社のインターンを通じて、年次に関係なく意見をぶつける環境・優秀かつ仕事に対しての情熱が熱い人が多い環境に魅力を感じた。
2つ目は、業界のリーディングカンパニーを顧客に持つことである。
これは、自分の作ったシステムが業界のスタンダートになる可能性があることに、魅力を感じたためである。
→志望する職種・企業である必要が明快に書かれています。
自らの考えに則り、ITで社会にどう貢献したいのか書いてあり、とてもわかりやすい構成となっています。
もっと多くの例文が見たい方は以下記事をご覧ください。
志望動機のおすすめ例文10選!
まとめ
本記事ではソフトウェア業界の特徴から仕事内容、志望動機の作り方、求める人材像、志望動機例文まで紹介してきました。
ソフトウェア業界はIT業界に分類される人気業界でありながら、就活生が実態や製品について理解するのは難しい業界であると言えます。
そのため選考を突破するには業界について理解できているかどうかが大きな鍵となるでしょう。
他の就活生と差をつけるためにも、ソフトウェア業界についてしっかりと調べ、IT業界の中でもなぜソフトウェア業界を志望しているのか明確にアピールできるようにしましょう。
志望動機の書き方・例文
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