●質問の質を高めるには、企業研究や自分の価値観と結びつける工夫が重要。
●相手の立場や面接フェーズに応じて、複数の逆質問を準備しておくと良い。
面接の終盤で聞かれる「何か質問はありますか?」という逆質問。ただの締めの一言と思って何も聞かないのはもったいないかもしれません。
面接における逆質問は、企業への理解を深めるだけでなく、志望度や考える力をアピールできる貴重なチャンスです。面接官との最後のコミュニケーションだからこそ、有意義に活用したい場面です。
本記事では、[逆質問の意味]や[好印象を与えるコツ]、[質問例100選]など、就活生が安心して面接に臨めるよう徹底解説します。
先輩が逆質問で心がけていたことも合わせて紹介するため、面接を控えている就活生は是非参考にしてください。
面接で「何か質問(逆質問)はありますか?」と聞かれる理由
面接で「何か質問はありますか?」と聞かれ、戸惑ってしまう就活生もいるかもしれませんが、企業はこの質問を通して、様々な情報を読み取ろうとしています。
ここでは、企業がなぜ逆質問をおこなうのかについて紹介します。
学生の入社意欲を確かめるため
企業は、逆質問の内容から「本当にうちで働きたいと思っているのか」を見極めようとしています。企業研究が浅いと、曖昧な質問や表面的な内容になりやすく、逆にしっかりと調べた上での質問であれば、意欲の高さが伝わります。
つまり逆質問は、志望度をアピールできる[もうひとつの自己PR]と言えるでしょう。
コミュニケーション力を判断するため
逆質問は[ただ質問をすればいい]というものではなく、相手とのやり取りをどう組み立てるかが問われる場面でもあります。例えば、面接中の話題を踏まえて質問できると、話をよく聞いている・理解しているという印象につながります。
その場に応じた聞き方ができるかどうかも、社会人としての素地を測る大切なポイントです。
仕事内容や社風とのマッチ度を確かめるため
逆質問を通じて、学生が自社のどのような点に関心を持ち、どのような働き方を理想としているかを企業は読み取ろうとしています。例えば、「若手でも裁量を持てますか?」といった質問があれば、チャレンジ志向が強い人だと判断することができます。
企業はこうした質問内容から、職場との相性や価値観が一致しているかなどを見極めているのです。
入社前の不安を解消してもらうため
企業側も、学生に安心して入社してほしいと考えています。そのため、逆質問の時間は、学生の疑問や不安に直接答えるための貴重な機会となっています。
待遇や配属など少し聞きづらい内容であっても、丁寧な聞き方をすれば、誠実な関心として受け取られることがほとんどです。遠慮せず、自分が納得した上で選考に臨めるよう、積極的に質問することが大切です。
学生が何に興味を持っているかを把握するため
逆質問の内容には、その人の価値観や関心の軸が表れます。業務内容に関する質問が多い人もいれば、企業理念や組織体制に関心がある人もいます。
どこに興味を持ち、どう企業を見ているのかを知ることで、企業はその人らしさを感じ取ろうとしているのです。
質問内容から”考える力”を見極めるため
逆質問は、単に知りたいことを聞く場ではありません。むしろ、「情報をどう整理し、何に着目しているか」といった思考力が試される場面でもあります。
的を射た質問ができると、「この人は物事を深く捉えられる」と印象づけられるため、事前準備は十分にしておきましょう。
逆質問を適当に済ませると損するかもしれないワケ
ここまででお伝えしたように、逆質問は[入社意欲][理解度][考える力]など、あなたの熱意や疑問などを企業に伝える大切な機会です。
それにもかかわらず、「特にありません」と答えてしまうと、熱意が感じられない、準備不足に見えるなど、マイナスの印象を与えてしまうことがあります。
また、逆質問は企業と相互理解を深め、自分に合った働き方ができるかを見極める大切な時間でもあります。適当に済ませてしまうと、入社後のミスマッチを防ぐ機会を逸してしまうでしょう。
つまり逆質問は、「聞かれたから仕方なく答える」ものではなく、自分自身と企業、双方のために活用すべき時間と言えます。
逆質問の重要性が理解できたところで、次は実際にどんな質問をすれば良いか、好印象につながる逆質問の作り方を紹介していきます。
逆質問はどう考える?面接前に知っておきたい作り方

ポイントを押さえることで、自分の考えや意欲を自然に伝える逆質問を作ることができます。ここでは、逆質問を考えるための3ステップをご紹介します。
STEP1:逆質問の目的を知ろう
まず大切なのは、「なぜ企業が逆質問の時間を設けているのか」を理解することです。
企業は逆質問を通じて、以下のようなポイントを見ています。
つまり、逆質問は面接官にアピールするだけでなく、自分が納得して入社するための時間でもあるのです。
STEP2:3つの軸から考える
逆質問は、以下の[3つの軸]に沿って考えると作りやすくなります。
この3軸を意識すると、[何を聞くべきか][何のために聞くのか]が明確になり、表面的ではない逆質問が作れるようになります。
STEP3:企業研究を踏まえて作る
最後に、逆質問の質を高めるためには事前の企業研究が不可欠です。企業の理念・事業内容・募集要項などをチェックしておくことで、「だからこの質問なんだ」と納得感のある逆質問ができるようになります。
また、逆質問は1つだけではなく、2~3個用意しておくのがオススメです。面接の中で聞こうと思っていたことがすでに説明されてしまった場合でも、別の質問を出せるようにしておくと安心です。
これで迷わない!面接フェーズと目的で選べる逆質問例100選
逆質問は、「何を聞けばいいかわからない」と悩みやすいポイントの1つです。しかし、面接のフェーズや目的に合った質問を用意すれば、印象アップに繋がるだけでなく、自分に合った企業かどうかを見極める手がかりにもなります。
ここでは、[面接の段階]と[質問の目的]に応じて、使える逆質問をカテゴリ別に紹介します。質問の精度を上げたい人や面接で後悔したくない方は、是非参考にしてみてください。
- 【一次面接向け】企業理解を深めるための逆質問
- 【二次・中間面接向け】業務内容やチームについての逆質問
- 【最終面接向け】志望度・キャリア観を伝える逆質問
- 【内定前・懇親会向け】リアルな働き方を聞く逆質問
<質問の目的別で確認する逆質問>
面接フェーズ別で確認する逆質問
まずは、面接の段階ごとに最適な逆質問の例を見ていきましょう。一次面接から最終面接、さらには内定後の懇親会など、場面に応じた質問を使い分けることがポイントです。
🔶 【一次面接向け】企業理解を深めるための逆質問
- 御社の主力事業について、今後特に成長が見込まれる分野はどこだとお考えですか?
- 競合他社との違いはどのような点にあると感じますか?
- 新卒社員が知っておくべき、業界の最新動向やトレンドがあれば教えてください。
- 御社の中長期的なビジョンや戦略について、社員としてどう関わっていけるのか知りたいです。
- 入社前に読んでおくと良い資料や記事などがあれば教えてください。
- 説明会では聞けなかった御社独自の強みについて教えていただけますか?
- 新卒採用において特に重視しているポイントはありますか?
- 若手社員が会社理解を深めるために取り組んでいることがあれば教えてください。
- 業界未経験者にとって理解しにくい部分があればご教示ください。
- 御社の“らしさ”が感じられるプロジェクトや取り組みがあれば伺いたいです。
🔶 【二次・中間面接向け】業務内容やチームについての逆質問
- 配属予定の部署では、どのようなチーム構成になっていますか?
- チーム内でのコミュニケーション方法や雰囲気を教えてください。
- 1日の業務の流れやスケジュールのイメージを教えていただけますか?
- 若手社員が担当する仕事の裁量や責任の範囲はどの程度ですか?
- 業務で使用するツールやシステムについて教えてください。
- 仕事で成果を上げるために、どのような工夫をされている方が多いですか?
- 上司や先輩との関わり方について具体的なエピソードがあれば伺いたいです。
- 成長するために求められる能力・姿勢について、具体的に教えてください。
- 異動や部署間連携の頻度・タイミングについて教えてください。
- 仕事の中で「チームワーク」が発揮される場面があれば教えてください。
🔶 【最終面接向け】志望度・キャリア観を伝える逆質問
- 御社で長く働いている方に共通する価値観や特徴はありますか?
- 自分自身の強みをどのように活かせる場面があるとお考えですか?
- 入社後のキャリアパスについて、本人の希望はどのように考慮されますか?
- 面接を通して私に対して気になる点やアドバイスがあればお聞かせいただけますか?
- これまでの選考で感じた私の印象について率直なご意見を伺えますか?
- 最終面接で評価されるポイントについて教えていただけますか?
- 新卒で入社された方は5年後にどのようなポジションにいることが多いですか?
- 自分がこの会社で実現したいことと、会社の方向性がマッチしているか確認したいです。
- 入社後、活躍されている方の共通点があれば伺いたいです。
- 今後の選考スケジュールと、入社後までに準備しておくべきことがあれば教えてください。
🔶 【内定前・懇親会向け】リアルな働き方を聞く逆質問
- 実際の残業時間はどの程度になることが多いですか?
- リモートワークやフレックス制度の活用状況を教えてください。
- 年間の有給取得日数や取りやすさについて実感ベースで教えていただけますか?
- 社内の人間関係や雰囲気について、率直にお聞かせいただけますか?
- 繁忙期と閑散期のメリハリはありますか?
- 社員同士の交流やイベントなどがあれば教えてください。
- お昼休みや終業後の過ごし方など、働くイメージを膨らませたいです。
- 入社後、困ったときに相談できる体制は整っていますか?
- 新人研修の後、現場でのフォローはどのようにおこなわれますか?
- 「ギャップを感じやすい点」があれば、率直にお聞かせいただけますか?
質問の目的別で確認する逆質問
次に、逆質問の[目的]から考えるパターンを紹介します。自分が知りたい情報やアピールしたい内容に応じて質問を選ぶことで、より説得力と納得感のあるコミュニケーションが可能になります。
🔶 会社の雰囲気・社風を知るための逆質問
- 御社では、どのような価値観を大切にされている方が多いですか?
- 社員同士の雑談や交流はよくあるのでしょうか?
- 一緒に働く上で「この人とならうまくやれる」と思う瞬間はどんなときですか?
- 飲み会や社内イベントの頻度や雰囲気について教えてください。
- 忙しい時期でもチーム内で助け合うような文化はありますか?
- 上司や先輩に相談しやすい職場環境でしょうか?
- チーム内で褒め合ったりフィードバックを送り合う文化はありますか?
- 社風を一言で表すとしたら、どのような言葉になりますか?
- オフィスの雰囲気や空気感を教えていただけますか?
- 新入社員が社風になじむために意識していることがあれば教えてください。
🔶 入社後の仕事内容を具体的に知るための逆質問
- 新人が最初に担当する仕事にはどのようなものがありますか?
- 仕事の中で「ここが難しい」と感じる場面はありますか?
- 一人前と認められるのは、入社からどのくらい経ってからですか?
- 他部署と連携する機会は多いですか?
- 若手のうちから提案できるチャンスはありますか?
- 仕事内容に変化や幅広さが出てくるのはいつ頃からでしょうか?
- お客様や取引先と直接関わる機会はどの程度ありますか?
- 毎日ルーティン的な仕事と、新しい課題に取り組む仕事の比率はどのくらいですか?
- 現場での判断力が求められるようなシーンはありますか?
- 仕事で特にやりがいを感じる瞬間について伺いたいです。
🔶 評価制度・キャリアパスを確認する逆質問
- 御社ではどのような基準で人事評価がおこなわれますか?
- 評価面談は年に何回ほどありますか?
- 若手社員のキャリアステップについて、一般的な流れを教えてください。
- 昇進・昇格のスピードはどのような傾向がありますか?
- 専門的なスキルを磨くキャリアと、マネジメントに進むキャリアの選択肢があるのか、教えていただけますか?
- 中途入社と新卒入社でキャリアの差は出やすいですか?
- 成果よりもプロセスが重視される場面などはありますか?
- 配属後に異動や転勤を希望する際のプロセスについて教えていただけますか?
- キャリアについて相談する機会や制度はありますか?
- 自分の理想のキャリアを実現するために、意識しておくと良いことはありますか?
🔶 働き方やワークライフバランスについての逆質問
- 1日の勤務時間はどれくらいになることが多いですか?
- 在宅勤務やフレックスタイム制度の導入状況について教えてください。
- 育休や産休から復帰される方は多いのでしょうか?
- 働きやすい環境作りについて、企業としてどのようなサポートがあるのでしょうか?
- 社員のワークライフバランスを大切にするために、休日の取得や有給休暇の取得に関して、どのような取り組みがありますか?
- オンとオフを切り替えるコツなど、先輩方が実践していることはありますか?
- 緊急対応や休日出勤が発生する可能性のある業務はありますか?
- 各部署で働き方に違いがある場合、その違いについて教えていただけますか?
- 御社の「働きやすさ」とはどのような点だと感じますか?
- コロナ禍以降、働き方の変化を感じた点があれば教えてください。
🔶 面接官との関係性を深める“人”に関する逆質問
- ○○さんご自身が御社に入社を決めた理由を教えていただけますか?
- 入社後、一番印象的だった仕事や経験について教えていただきたいです。
- 御社で働く中で「この会社でよかった」と思う瞬間はありますか?
- 面接官のキャリアパスや異動経験について伺ってもよろしいですか?
- 入社時と現在で、仕事に対する考え方にどのような変化がありますか?
- 入社1〜3年目で特に大変だったことがあれば教えてください。
- 御社で長く働かれている理由を教えていただきたいです。
- どんな後輩が入ってきたら嬉しいと感じますか?
- 一緒に働く上で大切にしていることは何ですか?
- 御社の「人の魅力」を表すエピソードがあれば伺いたいです。
🔶 志望度の高さをアピールするための逆質問
- 御社で活躍されている方に共通する姿勢や考え方を知りたいです。
- 学生時代の○○の経験を活かしたいと思っていますが、そのような場面はありますか?
- 〇〇業界の中でも御社に強く惹かれた理由として、△△があるのですが、実際の現場ではどのように活かされていますか?
- 入社前に準備しておいたほうが良いことはありますか?
- 御社の理念に強く共感しています。理念が実際の現場でどのように活きているのか知りたいです。
- 入社後に早く会社に貢献するために意識すべきことはありますか?
- 将来的に〇〇のようなキャリアを目指したいと考えていますが、その実現可能性についてお聞きしてもよろしいでしょうか?
- 御社ならではの経験として、どのようなものがあるとお考えですか?
- 入社後、私の強みが発揮できる場面はありますでしょうか?
- 面接を通じて、改善点やアドバイスがあればお聞かせいただけますか?
面接官の記憶に残る逆質問をするコツ
逆質問は単なる質問の時間ではなく、面接の最後に自分を印象づける貴重な機会です。ここでは、面接官の記憶に残る逆質問を作るための4つのコツをご紹介します。
その会社だからこそ聞きたいことを選ぶ
どの企業でも通用する一般的な質問は、印象に残りにくいものです。重要なのは、その企業の理念や社風、事業方針を踏まえた上で、「なぜこの質問をしたいのか」が伝わるような問いかけをすることです。
✕「どんな人が活躍していますか?」
→ どの企業にも通用するため、個性が伝わりにくい。
〇「御社の“挑戦を後押しする文化”は、現場ではどのように実践されているのでしょうか?」
→ 企業の特徴とつながっていて、関心の深さが伝わる。
質問の背景がその会社に結びついていることで、面接官の印象にも残りやすくなります。
自分の経験・価値観と結びつける
ただ質問をするだけでなく、「自分はこう考えていて、それを踏まえて質問したい」という形で話すことで、あなた自身の個性が自然と伝わります。
「私は学生時代、部活動でリーダーを任される機会が多かったのですが、御社では若手社員がリーダーシップを発揮できる機会はありますか?」
このように、自分の経験や価値観を交えた質問をすることで、「この人は入社後のイメージをしっかりと持っている」と感じてもらうことができるでしょう。
面接官の体験を引き出す質問にする
「自分のことを聞かれている」と感じると、面接官もより前向きに答えてくれます。
また、回答が[面接官個人の経験]に基づくものになるため、ネットには載っていないリアルな情報が得られるというメリットもあります。
「〇〇さんご自身が、入社後に印象に残ったチャレンジや学びがあれば、ぜひ教えていただきたいです。」
→ 答える面接官自身も話しやすくなり、会話のキャッチボールが生まれる質問です。
“感謝+未来の視点”で締める
逆質問の最後は、面接官に対する感謝と未来への前向きな意欲を伝えることで、良い印象を残すことができます。
「本日は貴重なお話をありがとうございました。入社後、自分自身も〇〇のような経験を積みたいという気持ちが強くなりました。」
このように締めくくることで、逆質問が[ただのQ&A]で終わらず、一貫した志望動機やキャリア観の表現として記憶に残りやすくなります。
【体験談】先輩が逆質問で心がけていたこと
<三菱商事(24卒)>
引用/Unistyle[本選考レポート(総合職)]
面接官の所属グループと名前をメモし、逆質問の際にお名前を呼ぶことで一度限りの面接という機会を大切にしている印象を与えることを狙った。
<アビームコンサルティング(24卒)>
引用/Unistyle[本選考レポート(ビジネスコンサルタント)]
質問に答える際は、論理的で簡潔な話し方を心がけた。また、笑顔を絶やさず、場を和ませる努力をした。逆質問では、質問して答えていただいて終わりではなく、付随した質問をすることで熱意をアピールするように心がけた。また、とにかく回答の論理性を意識した。特に学生時代に頑張ったことは、どの角度から聞かれても答えられるようにしておくべきだと感じた。友人の話では、この深堀りを通してエピソードが真実か見極めていたと言われたらしい。とにかく、様々な角度から「なぜ」を繰り返して対策することをおすすめする。
<三井住友銀行(SMBC)(23卒)>
引用/Unistyle[本選考レポート(総合職)]
プライベートセッションの逆質問では、その人にしか聞けないような質問を心掛けた。また人が変わっても一度聞いた質問はしないようにした。
面接では圧倒的な志望度の高さが面接では評価されているように感じた。また組織の中でどう行動したかを自分の価値観を交えながら話したことが良かったように思う。
<PwCコンサルティング合同会社 Strategy&(22卒)>
引用/Unistyle[本選考レポート(戦略コンサルタント)]
【4次面接】社員1人、学生1人、オンライン、30分
・戦略コンサルタントを志望する理由
・研究内容
→志望理由と研究内容を5分程度話した後は全ての時間を逆質問していいよと言われた。
パートナーレベルの役職の方とも建設的な会話ができるのか、質問が的を射ているのかなどが評価対象だったのだと思う。
印象ダウンの原因に…逆質問をする際の注意点
逆質問はうまく活用すれば好印象を与えるチャンスになり得ますが、内容によっては[準備不足][関心がない][配慮が足りない]といったネガティブな印象を与えてしまうこともあります。
ここでは、面接官にマイナスの印象を与える可能性がある、避けるべき逆質問の特徴をご紹介します。
「特にありません」と答える質問
面接で企業が逆質問を求める意図でも説明した通り、企業は逆質問を通して就活生の志望度や質問力、コミュニケーション能力をチェックしています。
そのため、逆質問を求められた際に「特にありません」と答えてしまうと「アピールするつもりがないのか?」「自社に興味がない」と捉えられてしまい、マイナス評価に繋がってしまう可能性が高いです。
逆質問は、面接の最後に自分をアピールする貴重な機会であるため、面接を控えている人は3~5個の逆質問を必ず準備しておくようにしましょう。
待遇や休日の話をいきなりする質問
面接の段階でいきなり給与や休暇などの待遇面を聞くと、「条件だけで選んでいるのでは?」と受け取られ、マイナスの印象を与えることがあります。逆質問では、まずは企業や仕事内容に対する関心を示すことを優先しましょう。
一方で、福利厚生は働く上で欠かせない要素の1つです。そのため、福利厚生について質問したい場合は、「長く働きたいからこそ知りたい」といった前向きな意図を伝えることで、好印象に繋げることができます。
「長く働く中でライフイベントにも備えたいと考えているのですが、育児や介護に関する制度について伺ってもよろしいでしょうか?」
企業HPを見ればわかることをそのまま聞く質問
逆質問では「企業理念を教えてください」など、調べればすぐにわかることを聞くのは避けましょう。「どのような商品を扱っていますか?」「御社の強みは何ですか?」といった質問も同様です。
こうした内容は、事前に企業HPや採用ページで確認できるため、質問すると[企業研究をしていない=志望度が低い]と見られてしまう可能性があります。面接官に良い印象を持ってもらうためにも、調べればわかることではなく、自分だからこそ聞きたい“深掘りした質問”を心がけましょう。
「はい、いいえ」で完結してしまう質問
「御社は〇〇の売上が業界1位ですか?」「一番人気の商品は〇〇ですか?」といった、[はい・いいえ]で終わる質問は避けましょう。このような質問では、面接官との会話が広がらず、質問力やコミュニケーション力を見られる逆質問の場を活かせなくなってしまいます。
企業が逆質問を設ける理由の1つは、質問を通じた対話で学生の思考力や関心の深さを見極めることにあります。せっかく直接話せる機会だからこそ、「なぜその情報が気になるのか」「どんな背景があるのか」まで伝え、対話が生まれる質問を心がけましょう。
すでに答えが出ている質問
逆質問として準備していた内容が、面接の途中で面接官から説明されてしまうことはよくあります。また、集団面接では他の学生と質問が重なることもあるでしょう。
その際に、すでに説明された内容を再び質問してしまうと、「話を聞いていないのでは?」と受け取られる可能性があります。
こうした事態を避けるためにも、逆質問はあらかじめ複数準備しておくことが重要です。準備段階から、「聞かれていない場合に聞く」質問と、「状況に応じて使い分ける」質問を用意しておくと安心です。
限られた時間を最大限に活かし、自分の関心や志望度を効果的に伝えましょう。
面接官が答えられない質問
面接官の役職や担当部署は、選考フェーズによって異なります。そのため、相手の立場に合っていない質問をしてしまうと、的外れな印象を与えてしまう可能性があります。
例えば、人事担当に「営業職の1日の具体的な流れを教えてください」と質問しても、実際に現場にいないため、詳しく答えるのは難しいでしょう。こうした質問が即マイナス評価につながるとは限りませんが、せっかくの逆質問の機会を十分に活かせないのはもったいないです。
また、面接官のプライベートに立ち入った内容や、意図が伝わりにくい曖昧な質問も避けた方が無難です。逆質問では、[この人は相手の立場を理解した上で質問しているか]を見られているということを意識し、相手にとって答えやすい、具体性のある質問を心がけましょう。
面接官を試すような質問
「この会社で働いていて楽しいと感じた瞬間はありますか?」「御社の課題は何だと思いますか?」といった、面接官を試すように聞こえる質問には注意が必要です。
質問の意図はどうであれ、伝え方によっては[上から目線][揚げ足を取ろうとしている]と受け取られるリスクがあります。面接官との関係性は対等ではありますが、選考の場であることを忘れず、相手への敬意を持った聞き方を意識しましょう。
もし面接官の経験を聞きたい場合は、「○○さんご自身が、入社後にやりがいを感じたエピソードなどがあれば、ぜひお伺いしたいです」といったように、素直な興味を伝える形にすると好印象に繋がります。
逆質問に関するよくある質問
ここでは、就活生からよく寄せられる逆質問に関する疑問にお答えします。「こんなこと聞いていいの?」「準備ってどれくらい必要?」など、不安や迷いがある就活生は是非チェックしてみてください。
Q. 逆質問は絶対にしなきゃダメですか?
必ずしも“絶対”ではありませんが、[逆質問をしない=志望度が低い]と捉えられるリスクがあります。せっかくのアピールの場であるため、質問を準備しておくことをオススメします。
Q. 逆質問が思いつかないときはどうすればいい?
企業研究や面接中の会話からヒントを得るのが効果的です。それでも思いつかないときは、「○○のお話が印象的でした。もう少し詳しく伺えますか?」といった会話の深掘り型の質問がオススメです。
Q. 逆質問はどのタイミングでされるの?
多くの場合、面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれる時間があります。突然聞かれて焦らないように、あらかじめ2~3個ほどメモしておくと安心です。
Q. 待遇や残業について聞いても大丈夫?
待遇や残業について聞くこと自体は問題ありませんが、面接の初期段階でそればかりを質問してしまうと、マイナスの印象を与えることがあります。質問する際は、「長く働くために重要だと考えている」といった前向きな理由を添えると良いでしょう。
Q. 逆質問は何個くらい準備しておけば安心?
最低でも2~3個の逆質問を準備しておくのがベストです。面接中に質問内容がすでに話されたり、集団面接で他の就活生が先に質問したりすることも考えられます。複数の質問を用意しておくことで、そのような状況でも焦らずに逆質問をすることができるでしょう。
Q. 面接官によって質問を変えたほうがいい?
面接官の立場(人事・現場社員・管理職)によって、答えやすい質問や専門性のある質問が異なります。
例えば、人事には制度やキャリアの話、現場社員には仕事のやりがいなどを聞くと効果的です。
Q. 逆質問で「面接官の体験」を聞いてもいいの?
むしろ会話が深まりやすく、印象に残りやすい質問の1つなので、聞いても問題ありません。
「ご自身がやりがいを感じた経験を伺いたいです」など、素直な興味として聞くと好印象です。
Q. 逆質問の内容で落とされることはありますか?
内容によっては評価が下がることもあります。例えば、[企業研究不足が明らかな質問]や[失礼な印象を与える質問]は避けたほうが無難です。
逆に、しっかり準備した質問は評価アップにも繋がります。
Q. 一次面接と最終面接で逆質問の内容を変えたほうがいい?
面接が進むほど、より深い内容が求められます。
一次面接では会社や職種の理解を深める質問、最終面接では志望動機や将来像に関連する質問をすると効果的です。
Q. 逆質問をした後、リアクションや締めの言葉は必要ですか?
「ありがとうございます」など感謝を伝える一言があると、印象がぐっと良くなります。
また、「そのお話を聞いて、ますます志望度が高まりました」など前向きな気持ちを添えると、より好印象です。
まとめ
面接における逆質問は、企業への理解を深めるだけでなく、志望度やコミュニケーション力をアピールできる大切なチャンスです。
「何を聞くか」だけでなく、「なぜその質問をするのか」を意識することで、面接官の記憶に残る逆質問に繋がります。
ぜひ本記事で紹介した考え方やコツを活かし、自信を持って“あなたらしい質問”を準備してみてください。
逆質問で印象を残すために。エージェントと一緒に面接対策を進めよう
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「1人で自己分析をやってみたけど合っているのかわからない…」「自己分析のやり方を調べてもピンとこない…」といった就活生は、是非一度私たちにご相談ください。
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