就労経験がない就活生にとって「仕事をする上で大切なことは?」という質問は、何をどう答えるべきなのかがわからず、回答に詰まってしまう質問の1つではないでしょうか?
しかし面接官は就活生の皆さんにまだ就労経験がないことを踏まえてこの質問をしています。
そのため「仕事をする上で大切なことは?」と質問する面接官の意図を理解した上で、高評価を得ることができる回答を考えていきましょう。
本記事では仕事をする上で大切なことを質問する意図・回答の考え方・回答方法・回答例などを紹介しています。
是非、本記事を参考に「仕事をする上で大切なことは?」という質問を受けた際の選考対策を進めていきましょう。
「仕事をする上で大切なこと」とは?
仕事をする上で大切なこととは、[仕事をする上でその人が大切にしている価値観]のことです。
仕事をする上で大切にしている価値観は、「信頼関係を築く事が大切だ」と言う人もいれば「効率を求めることが大切だ」と言う人もいるように、人によって異なります。
企業はあなたが入社後に仕事を進める中で大切にしたいと考えている価値感を知るために『仕事をする上で大切なこと』を質問しています。
仕事をする上で大切なことを質問する意図に関して、以下で詳しく説明しているので、合わせてご確認ください。
「仕事をする上で大切なこと」を聞く意図とは?
企業が面接で「仕事をする上で大切にしていることは何だと思いますか?」と聞く意図は下記の通りです。
●価値観を知るため
以下で、それぞれの意図について詳しく解説していきます。
仕事に対する意欲を知るため
企業の採用担当者は、仕事へのモチベーションが低い就活生より仕事へのモチベーションが高い就活生の方が、「主体的に仕事をこなし、将来的に活躍してくれそう」と評価します。
企業は採用活動を通して、自社に貢献してくれる人材を探しているため、選考時点で就活生の仕事への姿勢をチェックし、将来性を見ていると言えるでしょう。
価値観を知るため
面接官が「仕事をする上で大切にしていること」を聞く理由として一番多いのは「仕事をどのように捉えているか」を知るためです。
仕事の捉え方は、人によって違います。例えば、アルバイト経験のある人とない人では仕事に対する考え方は違うでしょう。
では、面接官はなぜ仕事をどのように捉えているかを知りたいのでしょうか。それは、 これから一緒に働く仲間として同じ価値観を持っているかどうかを確認するためです。
「仕事とは、お客様に価値を提供することだ」という価値観を持っている企業の採用担当者に対して「仕事をするのは自己成長するためだ」と回答すると、面接官は意見が相違していると捉えます。
しかし、仕事に対する価値観は人それぞれであるため、意見の相違は悪いことではありません。大切なのは、自分が持っている仕事の価値観を面接官にわかりやすく説明し、納得してもらうことです。
そのため、のちほど紹介する、仕事をする上で大切なことについて答える際のフレームワークを活用して、面接官にアピールしましょう。
「仕事をする上で大切なこと」の見つけ方3選
仕事をする上で大切なことを明確にするためには、自分の軸となる考え方や過去の経験を踏まえて、自身の働くイメージを持つことが重要です。
ここでは、自分の働くイメージを持つ方法を紹介しますので、是非参考にしてください。
①集団の中での自分の役回りから考える
アルバイトやサークル、部活動などの立場や関係性が異なる集団の中で人と一緒に何かを成し遂げた経験やその中での自身の立ち回りや役割から考えてみましょう。
集団の中で活動していくにあたって、何を大事にしていたのか、なぜそのような役割を担っていたのかを深掘りすることで、あなたが大事にしている価値観が見えてきます。
例えば、あなたが集団の中でみんなの意見を平等に聞く役割を担っていたとしたら、それはあなたが集団で活動する上でみんなで協力し合うことを求めている、つまり協調性が大切だと思っているということになります。
アルバイトでも会社でも集団の中で働くという意味では同じであるため、上記の考え方で仕事をする上で大切にしていることについても考えてみてください。
②志望企業で活かせる強みから考える
上述していますが、面接官が仕事をする上で大切にしていることを聞くのは、就活生の価値観を確認するためです。
価値観は人それぞれ異なるため、面接官が持っている価値観と違うからNGということはありませんが、企業は就活を通して自社に貢献してくれる人材を求めているため、自社に合った価値観を持っている就活生の方が評価されやすいと言えるでしょう。
そのため、まずは企業研究をおこない、志望企業がどんな強みを持った人材を求めているのかを把握してください。そして求められている人材像がわかったら、次は志望企業が求めている強みをアピールできるエピソードがないかを探します。
例えば、志望企業が「リーダーシップ」や「主体性」を求めているとします。その場合は自分の過去の経験の中にリーダーシップや主体性を発揮した経験がないかを探してみると良いでしょう。
①なりたい像から考える
[自分が将来なりたい姿から考える]というやり方も、仕事をする上で大切なことを見つけるための方法の1つです。
「新しい事業を立ち上げたい」「○○の責任者になりたい」など、将来成し遂げたい夢を考え、その成し遂げたい夢を実現するためには、どんなスキルが必要かを考えます。
例えば、営業職で「お客様が抱えている潜在的課題を解決し、会社で1番の営業マンになりたい」という人に必要なスキルは「課題発見力」や「ヒアリング力」と言えるでしょう。
このような夢を叶えるために必要なものを考えた時に洗い出されたスキルが仕事をする上で大切にしていることとなります。
そのスキルをアピールする際は、過去の経験の中でそのスキルを意識して行動したエピソードも一緒に伝えるようにしましょう。
例えば、必要なスキルが主体性であった場合、過去に主体性を持って取り組んだエピソードを交えて具体的に伝えるということです。
「仕事をする上で大切なこと」の答え方
面接で「仕事をする上で大切なことは?」と聞かれたときには、以下のフレームワークに沿って答えましょう。
面接では基本的に、結論から延べ、その後に理由や補足説明をすることが一般的な流れとなるため、覚えておきましょう
まず、自分が仕事をする上で大切なことだと思うことを簡潔に述べましょう。
仕事をする上で大切なことを回答する際は「私が仕事をする上で大切なことは〇〇だと考えます」といった回答の仕方をすると簡潔に述べることができます。
次に、理由を述べましょう。ここでは、実際のエピソードなどを述べて具体性を持たせると良いです。
その際[どんな問題が起こったのか]という出来事を伝え、その出来事に対して[どのような行動を取ったのか]そして[その結果どうなったのか]を伝えましょう。
例えば、計画性をアピールする際には「私が仕事をする上で大切なことは計画性だと考えます。私は、学生時代にサッカー部に所属していました。サッカー部は練習場所や時間が決まっていたため、毎日同じ環境下で練習ができない状態でした。そこで私は、効果的な練習方法の検討、それに伴う練習計画の策定、管理に取り組みました。この結果、毎日充実した練習をすることができ、〇〇リーグで3位に入賞することができました」という感じです。
上記例のように、結果を伝える際は数字などを用いると説得力の高い自己PRになります。
アルバイトや部活動の経験がない人は、「働いている家族を見てどう思ったか」を中心に考えても良いでしょう。
そして、最後に「入社後どのように活かしていくか」を伝えます。
具体的には「入社後はこの計画性を活かし、計画的かつ効率的な仕事を意識し、安定した結果を出していきたいと考えています」という感じです。
上記のようなフレームワークで話すことができれば、面接官に論理的かつ分かりやすく伝えることができます。
また、「面接の質問」への答え方の詳細、注意点、面接官のタイプ別対策方法を知りたい人は下記の記事をご覧ください。
面接での質問に対する正しい答え方や、「圧迫型面接官」や「社交型面接官」など、面接官のタイプ別の特徴・対策方法について紹介しています。面接の評価基準や流れについても紹介しているので、面接に少しでも不安を感じている人はぜひ読んでみてください。
どう答えれば良いかわからない、または面接になかなか受からないから通過率を上げたいという方は是非就職エージェントneoを利用してください。
「仕事をする上で大切なこと」の回答例文10選
以下では、面接で「仕事で大切だと思うことは何ですか?」と聞かれた際の回答例を紹介していきます。
質問の内容にピンと来ない人は、以下の回答例を参考にしてみてください。
協調性
誰か1人の力だけで結果を出そうとするよりも、皆で協力するほうが、より大きな成果を得られると思うからです。私は大学の4年間飲食店でアルバイトをしており、チームワークの大切さを知りました。例えば、お客様で混み合っているときの自分勝手な行動は、あらぬトラブルや提供の遅延を引き起こします。私は周りにたくさん声をかけるなどして、協力しあうことを促しました。
これから社会に出て働く際も協調性を大切にして、チームで大きな成果を挙げていきたいです。
【想定追加質問】
⇨団結をする際に重要だと思うポイントは何ですか?
モチベーション
なぜなら、会社からお給料をもらう以上、自分自身のモチベーションを維持して会社に与える恩恵を大きくしていくのは当然だと思うからです。また、私は仕事を通して、人間的に成長していきたいと考えています。そのためには、高いモチベーションの維持が絶対的に必要だと思っています。
入社した後も、先輩方から教わるだけでなく、モチベーションを高く維持し、高いパフォーマンスを発揮していきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨モチベーションの維持で大切なことは何ですか?
主体性
私は大学の4年間、大手のファストフード店でアルバイトをしていました 。店舗が人通りの多い所にあったため、忙しい時は息をつく間もないくらいでした。しかし、主体性を持ち、会社の売上に貢献することを信条としていた私は、1つひとつ丁寧かつスピーディーに、やるべき仕事に取り組み続けました。
これから社会に出て働く際も、主体性を持ち、会社の売り上げに貢献できるような働き方をしていきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨あなたならどのような形で会社の売り上げに貢献しますか?
改善力
なぜなら、改善力を高めることで仕事をするスピードや成長が加速すると考えているからです。私は大学時代、Tシャツの作成を請け負う会社でアルバイトをしていました。Tシャツの作成はデザイン力が問われますが、それ以上に作成するスピードが求められます。スピードを上げるために欠かせないのが改善力でした。私は先輩からノウハウを聞くなどして日々どうすれば早くなるかを考え、改善を重ねました。その結果、お客さんから喜ばれることが増え、改善力の大切さを再認識しました。
入社後も改善力を底上げし、成長と仕事を加速させていきたいと考えています。
【想定追加質問】
⇨改善を重ねる際のポイントは何だと思いますか?
生産性の向上
私はただ目の前にある仕事をこなすだけではなく「どうすればもっと効率的に仕事ができるか」という点に着目しながら仕事に取り組んできました。生産性の向上は、自己成長にもつながると考えています。日々改善を重ねることで、昨日の自分にはできなかったことが今日はできるようになると考えています。気づきと改善を繰り返し、人材としての価値をどんどん高めていきたいと思います。
入社した後は、まず自社で取り扱う商品やサービスなどについて深く学び、どうすれば効率よく営業することができるのかを毎日考えていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨生産性を上げるためのコツは何だと思いますか?
⇨なぜ人材としての価値を高めたいと思ったのですか?
責任感
私は大学時代、サッカー部の部長を任されており、チーム全体の管理や練習メニューの作成などを行っていました。適当に作ってしまえばすぐにできてしまうことでしたが、私はチームを勝利に導かなければいけないという責任感を持ち、どの仕事にも真摯に向き合ってきました。その結果、関東大会で優勝するなどの成果を上げられました。
入社した後も、仕事1つひとつに責任感を持ち、真摯に取り組んでいきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨部長していて大変だったことは何ですか?
⇨チームを管理する際に気をつけていたことはありますか?
コミュニケーション力
私は大学時代にコンビニでアルバイトをするかたわら、ダンス教室に通っていました。アルバイトもダンス教室でも、人と接する以上はコミュニケーションを大切にしようと考えていました。コミュニケーションを大切にした結果、ダンス教室に通って3年になる頃には、ダンス教室が開くイベントでメンバーをまとめるリーダーを務めるまでになりました。私はこのような経験を通して、何事も諦めずに取り組む気持ちは、とても大切だと思うようになりました。
これから社会人として働いていく上でも、困難なことや投げ出したくなることがたくさんあると思います。ですが、私は諦めない気持ちを持つことの大切さを知っているため、簡単には諦めません。成果が出るまで挑戦し続けたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨なぜコミュニケーション力が大切だと思いますか?
向上心
具体的には、任された仕事をただこなすだけではなく、自分から仕事を取りに行く姿勢を大切にしたいと思っています。
私は大学時代、個人経営の小さなカフェでアルバイトをしていました。仕事中は常に「何か役に立ちたい」という気持ちで仕事をしていました。そうした向上心を持っていたため、任せられた仕事以外も率先して取り組むことができました。
その姿勢を見た店長から評価していただき、時給アップにもつながりました。私はこのような経験を経て、向上心を持つことの大切さを再認識しました。
これから社会に出て働く際も、向上心を持って業務に取り組みたいと思います。
【想定追加質問】
⇨カフェでは具体的にどのような仕事をしていましたか?
⇨飲食店のアルバイトから経営について学んだことはありますか?
信頼関係
これから入社した後も、自分が仕事をさせてもらっていることに感謝をしてたくさんの人に喜んでもらいたいです。
【想定追加質問】
⇨お客様に喜んでもらうために気をつけていることはありますか?
慎重さ
これからの仕事にも慎重さを大切にして、ミスのない仕事をしていきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨取り組んでいることを投げ出したいと思った時はどのように対処しているのですか?
面接でよく聞かれる質問集と回答例は下記の記事を参考にしてください。
面接でよく聞かれる頻出質問とその質問に対する回答方法をフレームワーク付きでわかりやすく解説しています。また、面接当日の流れや面接前日に行うべきことも紹介しているので、面接前には必ず読んでおいてください。
「仕事をする上で大切なこと」のNG例文
面接で「仕事をする上で大切にしていることは何だと思いますか?」と聞かれた際のNG例は、下記の通りです。
●今の自分にはわからない
以下では、上記の回答がなぜ NG なのかを解説していきます。
残業をせずにストレス無く働くこと
面接官に「仕事をする上で大切にしていることは何だと思いますか?」と聞かれた際「残業をせずにストレス無く働くこと」と回答するのはNGです。
本音の部分では、面接官も残業のない会社で働きたいと思っているかもしれません。
しかし「残業がない会社で働きたい」という意欲の感じられない回答は、面接官に悪い印象を与えてしまいます。
企業側は「意欲の高い人を雇用するにはどうするべきか」と常に考えていることを念頭に置いておきましょう。
そのため「仕事をする上で大切にしていることは何だと思いますか?」という質問がきたら「働く意欲があることをアピールするチャンス」と捉えましょう。
今の自分にはわからない
面接官に「仕事をする上で大切にしていることは何だと思いますか?」と聞かれた際「今の自分にはわからない」と回答するのはNGだと思っておきましょう。
アルバイトとして働いた経験はあっても、正社員として仕事をしたことがないことを理由に、このように答える就活生もいますが、アルバイトも立派な仕事です。
そのため、仕事に対する認識の甘さや想像力の欠如とみなされる可能性が高いため、面接官に対する心象が悪くなるでしょう。
したがって、アルバイトとして働いていたときに、自分がどのようなことに気を付けて仕事をしていたか。
また、どのような面にやりがいを感じていたのかを分析して、自分なりの仕事に対する思いを整理しておく必要があります。
社会人として当たり前なこと
「報連相を欠かさない」「無断欠勤をしない」「体調管理を徹底する」など、社会人として当たり前のことを答えるのは避けましょう。
社会人として、報連相や時間の管理、体調管理などはできて当然のことです。このような[社会人として当たり前なこと]を答えてしまうと、企業にマイナスなイメージを与えてしまう可能性があります。
そのため[社会人として当たり前なこと]を答えるのは避け、紹介した回答例文のようなキーワードを使うと良いです。また、具体的なエピソードも一緒に話すようにしましょう。
まとめ
本記事では面接で「仕事をする上で大切なことは何ですか?」と質問された際の回答例と面接官の意図について紹介してきました。
企業は、働く意欲の高い人を採用したいと思っているため、仕事に対する意欲や価値観を聞くための質問は事前に対策しておくことをオススメします。
本記事で紹介した回答のためのフレームワークを参考に、質問に回答できれば、内定獲得にも一気に近づけるでしょう。
面接を通過するためには想定質問への対策として、答え方を知るだけではなく、マナーの習得や事前の練習も必要です。
下記ページに面接突破のためのノウハウ記事をまとめているので、面接に少しでも不安がある人は参考にしてください。
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