●履歴書の学歴欄には、最終学年に進級したタイミングから[卒業見込み]と記載でき、学校から発行される[卒業見込み証明書]の提出を求められる場合もある。
●卒業見込みで就活を進める際は、証明書の取得時期や選考での提出タイミングを把握し、早めに準備しておくことでスムーズな就職活動に繋がる。
就活中、履歴書やエントリーシートで目にすることの多い[卒業見込み]という言葉。なんとなく意味はわかっていても、[卒業予定]や[在学中]との違いが曖昧なまま使っていませんか?
実は、この言葉の使い方を間違えてしまうと、企業に誤解を与えてしまう可能性もあります。この記事では、[卒業見込み]の正しい意味や使い方、履歴書での書き方のルール、注意点などをわかりやすく解説します。
就活の基本をしっかりおさえて、自信を持って選考に臨みましょう。
卒業見込みとは?

[卒業見込み]とは、現在在学中で、必要な単位を取得して卒業する予定があることを指します。就活では、履歴書の学歴欄に[卒業見込み]と記載することで、自分が卒業予定であることを企業に伝えることができます。
この表現は大学生にとって就活の場で非常に重要ですが、具体的にどのような場面で使えばよいのか迷うこともあるでしょう。
正しく理解し、適切に使うためには、まず卒業に必要な単位数を把握し、自身の取得状況を確認することが大切です。自分が卒業見込みであることを確信したうえで、履歴書には正確な情報を記載しましょう。そうすることで、採用担当者に信頼感を与えることができます。
もし不安がある場合は、大学のキャリアセンターや就職エージェントに相談するのも有効です。ひとりで悩まず、専門家のサポートを受けながら、正確かつ安心して就活を進めていきましょう。
履歴書に「卒業見込み」と記載できる条件
履歴書に[卒業見込み]と書くためには、単に在学中というだけでなく、以下のような条件を満たしている必要があります。
最終学年であること
履歴書に「卒業見込み」と記載できるのは、原則として最終学年(例:大学4年生、短大・専門学校2年生など)の学生に限られます。1〜3年生といった中間学年では、卒業見込みと表記することはできません。
必要な単位を取得する見込みがあること
卒業に必要な単位数を、残りの在学期間で無理なく取得できると学校側に判断されていることが条件です。
万が一、単位を多く落としていたり、進級に支障が出そうだったりする場合は、「このままだと卒業が難しい」と判断され、証明書を発行してもらえないこともあるため注意が必要です。
休学・留年の予定がないこと
現時点で休学や留年の予定がなく、通常のカリキュラム通りに卒業できる見通しであることも、[卒業見込み]と記載できる条件の1つです。
もし、健康上の理由や家庭の事情で休学や留年の可能性がある場合は、キャリアセンターや就職エージェントなどに相談することが大切です。
また、上述のような事情があり進路や就活の進め方に悩んだ際は、1人で悩まず、専門家のアドバイスを受けることをオススメします。
履歴書の記載で注意!「卒業見込み」「在学中」「卒業予定」の使い分け方

※卒業年月と一緒に書く場合は「卒業予定」でもOKです
[卒業見込み]や[在学中]、[卒業予定]といった表現は、意味や使う場面が少しずつ異なるため、正しく使い分けることが大切です。ここではそれぞれの言葉の意味と、履歴書での正しい使い方について解説します。
「卒業見込み」の正しい使い方
繰り返しになりますが、[卒業見込み]は、最終学年に在籍しており、卒業に必要な単位を取得できる見込みがある学生が使用する表現です。
企業に対して[順調にいけば卒業できる予定である]と伝える言い方であり、就活中の大学4年生や専門学校2年生などがよく使います。
履歴書では、「○○大学 △△学部 卒業見込み」のように記載します。
「在学中」の正しい使い方
[在学中]は、まだ卒業時期が確定していない学生や、最終学年でない学生が使用する表現です。例えば、1〜3年生でインターンシップやアルバイトの応募をする際などに使用されます。
また、休学や留年中の学生が履歴書を書く際も[在学中]と記載するのが一般的です。履歴書には、具体的に「○○大学 △△学部 在学中」と記載します。
「卒業予定」の正しい使い方
[卒業予定]は、[卒業見込み]とほぼ同じ意味で使われることもありますが、やや形式的な場面や学校側の公式書類では[卒業予定]の表現が使われる傾向があります。
企業によっては[卒業予定]という言葉の方が好まれることもあるため、履歴書のフォーマットや指示に合わせて使うとよいでしょう。記載例としては、「○○大学 △△学部 ○○年○月 卒業予定」のように、年月を入れて表現するのが一般的です。
履歴書の「学歴欄」の正しい書き方と基本ルール

履歴書の学歴欄は、正確かつ丁寧に記載することで、信頼感や誠実さを伝えることができます。ここでは、学歴欄を記載する際の基本ルールと注意点をわかりやすく解説します。
学校名・学部・学科は正式名称で記載する
履歴書に記載する際は、学校名や学部・学科を略さず、正式名称で記載しましょう。
例えば「○○大」ではなく「○○大学」、「経済学科」ではなく「経済学部 経済学科」と記載するのがマナーです。また、学校名の後には「入学」「卒業(卒業見込み)」など、在籍状況を正確に明記することが求められます。
- 【NG例】○○大 → 【OK例】○○大学
- 【NG例】経済学科 → 【OK例】経済学部 経済学科
- 【NG例】理工学研究科 → 【OK例】理工学研究科 システム工学専攻
入学・卒業の年月は和暦・西暦を統一する
学歴欄に記載する年月は、[和暦(例:令和◯年)]または[西暦(例:2025年)]のいずれかに統一しましょう。
書類内で表記が混在すると、読み手に違和感を与える原因になります。応募先企業に記載方法の指定がある場合は、それに従いましょう。
2021年4月 ○○高等学校 入学
2024年3月 ○○高等学校 卒業
2024年4月 ○○大学 経済学部 経済学科 入学
2028年3月 ○○大学 経済学部 経済学科 卒業見込み
令和3年4月 ○○高等学校 入学
令和6年3月 ○○高等学校 卒業
令和6年4月 ○○大学 経済学部 経済学科 入学
令和10年3月 ○○大学 経済学部 経済学科 卒業見込み
「卒業見込み」「在学中」「卒業予定」を正しく使い分ける
自分の現在の状況に応じて、以下のように適切な表現を選びましょう。
どの表現も、正確かつ誤解のないように記載することが大切です。
より詳しい内容は、[履歴書の記載で注意!「卒業見込み」「在学中」「卒業予定」の使い分け方]で解説しています。そちらもあわせてご確認ください。
高校卒業から記載する(中学校は不要)
履歴書の学歴欄には、高校卒業からの学歴を記載するのが一般的です。中学校以前の情報は不要です。高校名は省略せず正式名称で記載し、それぞれの入学・卒業年月もあわせて明記しましょう。
2021年4月 ○○高等学校 入学
2024年3月 ○○高等学校 卒業
2024年4月 ○○大学 経済学部 経済学科 入学
2028年3月 ○○大学 経済学部 経済学科 卒業見込み
【パターン別】学歴欄の具体的な記載例
ここでは、よくある6つのパターン別に記載例を紹介します。和暦・西暦の統一や、在学中・卒業見込みなどの表記ミスにも注意しましょう。
大学卒業見込み(4年制)
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
2018 | 4 | ○○高等学校 入学 |
2021 | 3 | ○○高等学校 卒業 |
2021 | 4 | ○○大学 △△学部 △△学科 入学 |
2025 | 3 | ○○大学 △△学部 △△学科 卒業見込み |
短大卒業見込み(2年制)
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
2019 | 4 | △△高等学校 入学 |
2022 | 3 | △△高等学校 卒業 |
2022 | 4 | □□短期大学 ◇◇学科 入学 |
2024 | 3 | □□短期大学 ◇◇学科 卒業見込み |
専門学校卒業見込み(2年制)
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
2020 | 4 | 〇〇高等学校 入学 |
2023 | 3 | 〇〇高等学校 卒業 |
2023 | 4 | △△専門学校 ◇◇学科 入学 |
2025 | 3 | △△専門学校 ◇◇学科 卒業見込み |
大学編入(3年次編入)
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
2018 | 4 | 〇〇高等学校 入学 |
2021 | 3 | 〇〇高等学校 卒業 |
2021 | 4 | △△短期大学 ◇◇学科 入学 |
2023 | 3 | △△短期大学 ◇◇学科 卒業 |
2023 | 4 | ××大学 □□学部 □□学科 編入学 |
2025 | 3 | ××大学 □□学部 □□学科 卒業見込み |
大学中退(中退理由を記載する場合)
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
2017 | 4 | △△高等学校 入学 |
2020 | 3 | △△高等学校 卒業 |
2020 | 4 | ○○大学 □□学部 □□学科 入学 |
2022 | 3 | ○○大学 □□学部 □□学科 中途退学(将来の方向性を見直すため) |
大学を卒業後、専門学校に入学した場合
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
2015 | 4 | △△高等学校 入学 |
2018 | 3 | △△高等学校 卒業 |
2018 | 4 | □□大学 △△学部 △△学科 入学 |
2022 | 3 | □□大学 △△学部 △△学科 卒業 |
2022 | 4 | ▲▲専門学校 ◇◇学科 入学 |
2024 | 3 | ▲▲専門学校 ◇◇学科 卒業見込み |
就活で必要!卒業見込みを証明するための書類と取得方法
就活では[卒業見込み]であることを証明するために、企業にいくつかの書類を提出する必要があります。これらは、採用後に「卒業できない」といったトラブルを防ぐために求められており、多くの企業が提出を必須としています。
ここでは、代表的な3つの書類とその取得方法について解説します。
卒業見込み証明書
卒業見込み証明書は、[卒業する見込みがあること]を学校が公式に証明する書類です。ほとんどの企業が提出を求める、就活において最も重要な書類の1つです。卒業に必要な要件を満たしていれば発行されます。
在籍している大学や専門学校の[教務課]や[学生課]で発行を申請します。申請方法は、Webポータル、窓口、郵送のいずれかで対応していることが多く、発行には数日かかることもあります。余裕を持って準備しましょう。
成績証明書
成績証明書は、履修した授業とその成績を一覧で記載した書類で、学業の成果を示す資料として企業に提出します。選考時に提出を求める企業も多く、成績だけでなく、履修状況から計画性や努力の姿勢を見られることもあります。
卒業見込み証明書と同様に、教務課などで申請します。学校によっては自動発行機やオンライン申請に対応している場合もあります。必要な単位が反映されるタイミングを確認し、適切な時期に申請しましょう。
在学証明書
在学証明書は、[現在その学校に在籍していること]を証明する書類です。企業から明確に提出を求められた場合に用意すれば十分ですが、企業によっては卒業見込み証明書とあわせて提出を求められることもあります。
教務課や学生課で発行できます。本人確認書類が必要な場合もあるため、事前に学校の案内を確認しておくと安心です。即日発行が可能なケースも多く、郵送対応もしている学校もあります。
「卒業見込み」に関するよくある質問
就活を進める中で、[卒業見込み]という言葉に関して様々な疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
ここでは、「卒業予定との違いは?」「いつから履歴書に書けるの?」「証明書はどうやってもらう?」のようなよくある質問に、わかりやすくお答えします。疑問を解消して、安心して就活に臨みましょう。
「卒業見込み」とは何ですか?
卒業見込みとは、現時点で卒業に必要な単位を取得できる見込みがあり、学校側から卒業が可能と判断されている状態のことです。最終学年の学生が、履歴書や就活書類で使用する表現です。
▶︎詳しくは「卒業見込みとは?」をご覧ください。
「卒業見込み」と「卒業予定」の違いは?
卒業見込みは、卒業のための単位など必要な条件を満たしており、卒業できる見込みがある状態を指します。一方[卒業予定]は、あくまで予定であり、条件の達成が確認されていない場合でも使えるやや広めの表現です。履歴書では、状況に応じて適切に使い分けましょう。
▶︎詳しくは「履歴書の記載で注意!「卒業見込み」「在学中」「卒業予定」の使い分け方」をご覧ください。
「卒業見込み」は履歴書の学歴欄にいつから書けますか?
原則として、最終学年に進級してから記載できます。例えば、4年制大学であれば4年生になった時点から[○○大学 ○○学部 ○○学科 卒業見込み]と記載することが可能です。
▶︎詳しくは「「卒業見込み」の正しい使い方」をご覧ください。
「卒業見込み証明書」とは何ですか?
卒業見込み証明書は、所属する学校[卒業の見込みがある]と公式に証明する文書です。企業が内定を出す際や入社手続きのタイミングで、提出を求められることがあります。
▶︎詳しくは「就活で必要!卒業見込みを証明するための書類と取得方法」をご覧ください。
「卒業見込み証明書」はどこで取得できますか?
大学や専門学校の[教務課]や[学生課]などで発行してもらえます。多くの学校では、Web申請や自動発行機にも対応しており、窓口・郵送・オンラインいずれかで申し込む形になります。
▶︎詳しくは「就活で必要!卒業見込みを証明するための書類と取得方法」をご覧ください。
「卒業見込み証明書」の発行にはどれくらい時間がかかりますか?
即日で発行されることもありますが、申請から数日~1週間程度かかる学校もあります。試験の成績確定後でないと発行できない場合もあるため、早めにスケジュールを確認しておきましょう。
▶︎詳しくは「就活で必要!卒業見込みを証明するための書類と取得方法」をご覧ください。
「卒業見込み証明書」が発行できない場合はどうすればいいですか?
単位不足や再履修などにより卒業見込みと認められない場合は、企業にその旨を正直に伝える必要があります。[在学証明書]など、代わりの書類を提出するよう求められることもありますので、学校や企業に確認しましょう。
「卒業見込み」でも、卒業できなかったらどうなりますか?
内定を得ていても、卒業できなければ原則として入社はできません。企業は[卒業]が前提で内定を出しているため、卒業できなかった場合は内定が取り消しになる可能性があります。卒業見込みの段階でも、学業には十分注意しましょう。
まとめ
[卒業見込み]とは、最終学年の学生が必要な単位を取得し、卒業できる見通しがある状態を指します。履歴書に記載する際は、[卒業予定]や[在学中]との違いを正しく理解しておくことが大切です。
また、就活では[卒業見込み証明書]などの書類提出が求められることがあるため、発行時期や取得方法を早めに確認しておきましょう。正確な記載と準備をすることで、就活をスムーズに進めることができます。
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