●質問をすることで、企業や働き方に対する理解が深まり、志望理由の説得力にも繋がる。
●質問内容は、事前に調べればわかることを避け、自分の関心や考えに基づいて準備するのがポイント。
●見学前に、企業情報のチェックや質問の準備をしておくことで、より有意義な時間にすることができる。
会社見学に参加するにあたって「質問ある?って言われても何を聞けばいいのか分からない…」と悩む就活生は少なくありません。
会社見学は、ただ社内の様子を見るだけでなく、実際に働いている人や職場の雰囲気などを知る貴重な機会です。ちょっとした質問がきっかけで、「この会社は自分に合いそう」「ここで働いてみたい!」と思えるヒントが得られることもあります。
この記事では、会社見学で質問するときの質問例やポイント、マナー、聞いてはいけないNG質問までわかりやすく紹介します。せっかくの会社見学の機会をムダにしないためにも、事前にしっかり準備しておきましょう。
会社見学で聞くべき質問はどう選ぶ?押さえておきたい3つの軸

会社見学は、実際に職場の雰囲気や働く人の姿を目にできる貴重な機会です。しかし、ただ話を聞くだけでは、自分に合った企業かどうかを見極めるのは難しいものです。
だからこそ、質問を通じて自分に必要な情報を引き出すことが大切です。ここでは、会社見学でどんな質問をすればよいか迷った時に意識したい[3つの軸]をご紹介します。
①「自分らしく働けるか」を確かめる視点
自分に合った働き方ができるかどうかは、入社後の満足度や継続年数に大きく影響します。
例えば「チームでの仕事が多いのか」「個人で裁量を持って動けるのか」など、働くスタイルを具体的に質問してみましょう。
また、[社員の1日のスケジュール]や[繁忙期の働き方]を聞くことで、自分の価値観やペースに合っているかが見えてきます。
②「業界・企業への理解」を深める視点
会社見学は、業界の特徴や企業の強みを肌で感じるチャンスです。なぜその企業が業界の中で成長を続けられているのかを聞くことで、業界構造や動向も見えてきます。
また、「他社との違い」や「今後のビジョン」を聞くことで、その企業ならではの魅力が見えてくるでしょう。
③「入社後のリアル」を知る視点
パンフレットやWebサイトではわからない[リアルな働き方]や[実際に大変なところ]は、会社見学だからこそ聞ける情報です。例えば「入社1年目で任される仕事の具体例」や「実際に苦労したこと・大変だと感じたこと」などを聞くと、ミスマッチを防ぐことができます。
実際に現場で働いている人の声を通じて、自分がその環境でやっていけそうか、想像してみましょう。
会社見学時のオススメ質問例
会社見学では、業務内容から社風、働き方、選考対策まで、さまざまな角度から企業のリアルに触れるチャンスがあります。以下のテーマ別に、聞いておきたい質問例を紹介します。
仕事・業務内容編
業務内容に関する質問は、[自分が実際にどんな仕事をするのか]を具体的にイメージするために欠かせません。以下のような質問で、仕事内容のリアルを掘り下げてみましょう。
社風・人間関係編
どんなに業務内容が魅力的でも、人間関係や職場の雰囲気が合わなければ長く働くのは難しいものです。以下のような社風や人間関係に関する質問を通して、職場の空気感を感じ取ってみましょう。
キャリア・成長編
入社後の成長やキャリアの描き方は、将来を見据える上で重要なポイントです。以下のような質問を通して、成長環境や制度について、実際に働く社員の声を聞いてみましょう。
働き方・制度編
自分に合った働き方ができるかどうかを見極めるには、制度面や働き方の柔軟性も大切です。以下の質問を通して、ワークライフバランスや支援制度を確認しておきましょう。
選考・志望動機対策編
実際の業務や社風に触れた上での質問は、選考での説得力にも繋がります。[なぜこの会社を志望したのか]を言語化するためのヒントを得るためにも、以下のような質問をしてみましょう。
聞いてはいけない?会社見学で失礼にあたる質問

質問の仕方によっては「マナーを知らない」「志望度が低い」と思われてしまうこともあります。せっかくの会社見学でマイナス評価を得ないよう、事前に避けるべき質問のパターンを知っておくことが大切です。
ここでは、会社見学で失礼にあたる可能性のある質問を解説します。
調べればわかる質問
企業の公式サイトや会社パンフレットに載っている情報をそのまま質問してしまうと、[事前準備不足]や[やる気がない]と思われる可能性があります。例えば、「何をしている会社ですか?」や「設立はいつですか?」といった内容は、見学前に自分で調べておきましょう。
条件面に関する質問
「残業は何時間ですか?」「給料はいつ上がりますか?」など、待遇や条件ばかりにフォーカスした質問は、企業そのものへの関心が低い印象を与えてしまいます。もちろん気になる部分だと思いますが、見学の場では、企業や仕事内容への理解を深める質問を優先しましょう。条件面に関する質問は、選考が進んでから確認するようにしてください。
面接官のプライベートに関する質問
「ご結婚されていますか?」「休日は何をしていますか?」といったプライベートに踏み込んだ質問は、避けるようにしてください。相手との関係性や場の空気によっては、無神経な印象を与えてしまうことがあります。あくまで[仕事]に関する範囲で聞くことを意識しましょう。
ネガティブな印象を与える質問
「離職率が高いと聞きましたが…」「ブラック企業ではないですよね?」など、ストレートすぎる聞き方は、相手を不快にさせてしまう可能性があります。企業に対して疑問や不安があっても、「働く上で大変なことはありますか?」というように、言い方を工夫しましょう。
内定・選考に関する直接的すぎる質問
「この見学に参加すれば有利になりますか?」「選考で落ちる人の特徴は?」など、選考結果に直結するような質問は、会社見学の目的とズレてしまいます。会社見学はあくまで[企業理解を深めるための情報収集の場]であることを意識しましょう。
志望度が低く感じられる質問
「他社と迷っているのですが、違いは何ですか?」「特に志望しているわけではないのですが…」といった発言は、熱意が伝わりにくくなってしまいます。もし他社との違いを知りたい場合は、「〇〇のような業界にも興味があるのですが、御社ならではの魅力はどんな点ですか?」と、前向きな表現に言い換えると良いでしょう。
会社見学で好印象を残すための質問マナーと注意点

会社見学は、職場のリアルを知るための場であると同時に、自分の意欲をさりげなくアピールできるタイミングでもあります。しかし、伝え方やマナーを誤ってしまうと、逆に印象を下げてしまうことになるでしょう。
ここでは、企業の方に好印象を与えるためのマナーと注意点を紹介します。
①質問の前に大学名と氏名を伝える
質問を始める前に、「○○大学の△△と申します」と名乗ることは、社会人とのコミュニケーションにおける基本的なマナーです。企業の担当者は、1日に多くの学生と接してと接しており、誰がどの質問をしたのかをすべて覚えているわけではありません。
最初に名前を伝えておくことで、礼儀正しい印象を与えられるだけでなく、企業の方も誰が何を質問したか把握しやすくなり、その後の会話がスムーズになります。特にグループでの見学時には、ひとつの配慮として意識しておきたいポイントです。
②質問の前に話をよく聞いて、メモを取る
質問する前に、その場で話されている内容をきちんと聞くことは、社会人としての基本の姿勢です。企業の方が話してくれた情報を踏まえた上で質問すれば、「よく話を聞いてくれている」と相手も好印象を持つでしょう。
またメモを取っておくことで、自分の理解を深められるだけでなく、聞き逃しを防ぐことにも繋がります。質問の質を高める上でも、受け身ではなく[参加する姿勢]を見せることが大切です。
③他の学生がすでに質問した内容は繰り返さない
すでに他の学生がした質問を繰り返してしまうと、「周りの話を聞いていないのかな?」とマイナスな印象を与える可能性があります。
仮に似た内容を深掘りしたい場合は、「先ほど〇〇さんが質問されていたことに関連して…」や「少し視点を変えて伺いたいのですが…」といった前置きを添えると、配慮が伝わりやすくなります。
集団での見学や座談会では、こうした[聞く力]も評価されていることを意識しましょう。
④質問の内容はポジティブ・前向きにする
同じテーマでも、言い回しによって質問の印象は大きく変わります。例えば「離職率は高いですか?」よりも、「長く働いている方が多い理由はどこにあると感じますか?」という聞き方のほうが、ポジティブで前向きな印象を与えます。
相手に「この学生は本気で企業のことを理解しようとしているな」と感じてもらえるよう、言葉選びにもひと工夫を加えてみましょう。
⑤質問は簡潔におこなう
質問が長くなりすぎると、何を聞きたいのかが伝わらず、かえって混乱を招いてしまうことがあります。そこで質問は[結論 → 補足]の順で、簡潔にまとめるようにしましょう。
「〇〇について伺いたいのですが、その背景として~」といった構成を意識することで、伝わりやすくなります。限られた時間の中で多くの質問が飛び交う会社見学では、わかりやすい質問が好まれます。
⑥「ありがとうございます」でしっかり締める
質問に対して回答をもらったら、最後は「ありがとうございます」と感謝の言葉で締めくくりましょう。質問の内容に関係なく、こうした一言があるだけで、受け答え全体の印象が大きく変わります。
「気持ちの良い学生だったな」と思ってもらえるよう、質問の締め方まで丁寧に意識することが大切です。
会社見学で質問が思いつかないときの対処法
「何か質問はありますか?」と聞かれたときに、何も思い浮かばず焦ってしまうことは珍しくありません。質問を受けたときに焦らないためにも、事前に準備しておきたいポイントを押さえておきましょう。
無理にひねり出す必要はありませんが、「興味を持って聞いていた」という姿勢を伝えることが大切です。
会社見学を成功させるための事前準備

会社見学に何の準備もせずに参加してしまうと、「思っていたのと違った」「質問が思い浮かばなかった」といった後悔に繋がることもあります。ここでは、会社見学を充実したものにするための準備ポイントを5つご紹介します。
①企業の基本情報を事前にリサーチする
会社見学をおこなう前に、企業の基本情報をしっかりとリサーチしておくことが大切です。企業の公式サイトや就活サイトを活用して、[事業内容][理念][業界での立ち位置]などを確認しましょう。
情報収集は、企業の公式発表だけでなく、ニュース記事や業界動向もチェックすることで、より多角的な視点を持つことができます。事前に情報を頭に入れておくことで、見学当日に焦ることなく、質問を考えたり、企業の雰囲気を感じ取ったりする余裕が生まれます。
②見学の目的・ゴールを自分の中で明確にする
会社見学を有意義なものにするためには、「この会社が自分に合うかを見極めたい」「社風を肌で感じたい」など、目的やゴールを事前に明確にしておくことが大切です。
目的がはっきりしていれば、見学中に注目すべきポイントが見えてきて、効率的に情報を得られます。また、見学後の振り返りや質問準備にもつながり、より充実した時間にすることができます。
③聞きたいこと・見ておきたいことを整理しておく
会社見学に臨む前に、事前に[何を聞きたいか][どこを見ておきたいか]を整理しておきましょう。たとえば、「どんな社員が働いている?」「入社1年目の仕事内容は?」など、具体的な質問や注目ポイントをリストアップしておくと安心です。
質問を考える際は、企業研究で得た情報をベースに、自分の興味関心に合わせてカスタマイズするのがポイントです。事前準備ができていれば、見学中も自信を持って質問でき、より深く企業理解を深めることができるでしょう。
④清潔感のある服装・持ち物を準備する
会社見学では、たとえ選考ではなくても、第一印象が非常に大切です。清潔感のある服装を心がけ、オフィスカジュアルやリクルートスーツを基本にしましょう。また、持ち物も前日までに確認し、筆記用具やメモ帳、企業情報をしっかりと準備しておいてください。
服装や持ち物の準備は、前日までにおこなうことで、当日の準備がスムーズになります。また、企業によっては、本人確認書類や提出物が必要な場合もあるため、事前案内メールをしっかり確認するようにしましょう。
⑤アクセス方法・集合場所を事前に確認しておく
会社見学当日に遅刻しないためにも、事前に[アクセス方法]や[集合場所]を確認するようにしてください。
交通手段や天候による影響も考慮し、余裕を持って移動時間を設定することをオススメします。事前にしっかりと確認しておくことで、安心して当日を迎えられるでしょう。
会社見学を有意義にするための3つの心構え

会社見学を自分の成長や企業選びにしっかり活かすためには、[心構え]が大切です。ここでは、会社見学をより有意義な時間にするための3つのポイントをご紹介します。
①学びに行く姿勢を忘れずに参加する
会社見学は、[学びの場]として活用することが重要です。目的を持って参加することで、見聞きする内容への理解が深まり、新たな気づきを得ることができるでしょう。
また、見学先の企業の方々には敬意を払い、しっかりと話を聞き、興味を持っていることを伝えることも大切です。こうした姿勢が、より良いコミュニケーションを生み、会社見学をさらに有意義なものにするでしょう。
②企業を “ 評価する目線 ” も持つ
会社見学は、webサイトやインターネット情報だけではわからない企業のことをより深く知るための貴重な機会です。「この企業は自分に合っているか?」や「働くイメージが湧くか?」といった視点で、自分の価値観や将来像と照らし合わせながら観察してみましょう。
受け身ではなく、積極的に企業について知ることで、納得のいく企業選びができるようになります。
③事前準備で質問や観察ポイントを整理しておく
限られた時間の中で、より多くの情報を得るには、事前に質問や確認したいことを整理しておくことが大切です。
事前に、企業の情報をリサーチし、自分が知りたいことを明確にしておけば、見学当日に焦らずに質問ができます。特に、企業の強みや業界の動向など、具体的な質問を用意しておくと、企業理解がより深まるでしょう。
また、観察のポイントを決めておけば、社内の雰囲気や働く人の様子にも自然と目が向くようになります。見学後に「もっと聞いておけばよかった…」と後悔しないよう、準備段階から積極的に取り組みましょう。
会社見学に関するよくある質問
会社見学に参加する際、「服装はどうすればいい?」「何を聞けばいいかわからない…」など、様々な不安や疑問を抱える人も多いのではないでしょうか。ここでは、就活生からよく寄せられる会社見学に関する質問にお答えします。
Q1. 会社見学って参加したほうがいいの?
会社見学はできるだけ参加することをオススメします。なぜなら、パンフレットやWebサイトではわからない[リアルな職場の雰囲気]や[社員の人柄]を肌で感じられる貴重な機会だからです。
また、企業理解が深まるだけでなく、志望動機や逆質問のネタにも繋がるため、選考準備にも役立ちます。
Q2. 服装はスーツ?私服?
基本は企業からの指定に従いましょう。指定がない場合でも、スーツまたはオフィスカジュアル程度のきちんとした服装が無難です。
[清潔感があるか][TPOに合っているか]を意識し、カジュアルすぎる私服や派手な装いは避けるようにしてください。
▶︎詳しくは「④清潔感のある服装・持ち物を準備する」をご覧ください。
Q3. 会社見学ではどんなことをするの?
企業によって内容は異なりますが、一般的には以下のような流れでおこなわれます。
- 会社や事業の説明
- 社内見学(オフィス、工場、現場など)
- 社員との座談会や質疑応答
- 働き方や制度の紹介
実際の働く様子を間近で見たり、社員の生の声を聞いたりすることで、企業理解を深めることができます。
Q4. 質問がないと失礼ですか?
絶対に質問しなければいけないわけではありませんが、何も質問しないと「興味がなさそう」と受け取られることもあります。1〜2個でもいいので、事前に準備しておくと安心です。
どうしても質問が思いつかない場合は、「とてもわかりやすい説明で理解が深まりました。ありがとうございました。」と感謝の気持ちを伝えるだけでも丁寧な印象を与えられます。
▶︎詳しくは「会社見学で質問が思いつかないときの対処法」をご覧ください。
Q5. 会社見学では何個質問していいの?
目安としては、1人あたり1〜2問が妥当です。見学は複数人でおこなわれることが多いため、周囲とのバランスも考慮しましょう。
時間に余裕がある場合は、「もう1問いいですか?」と一言添えてから質問することで、礼儀正しく好印象を与えることができます。
Q6. 会社見学は選考に関係ある?
企業によって異なります。会社見学がそのまま選考に直結することは少ないですが、「見学に参加していた学生の姿勢が好印象だった」といった情報が選考に影響するケースもあります。
また、見学で得た情報を志望動機や面接の受け答えに活かせる点では、「間接的に選考にプラスになる」と言えるでしょう。
Q7. 当日はどのくらい前に行けばいい?
10〜15分前には現地に到着しておくようにしてください。遅刻は厳禁ですが、早すぎても企業の迷惑になることがあるため、早めに到着して近くで時間を調整するのが理想です。特に初めて行く場所の場合は、当日迷子にならないように事前にルートを確認しておきましょう。
まとめ
本記事では、会社見学での質問における選び方やマナー、注意点、事前準備のポイントまでを具体的に紹介しました。
会社見学は、企業を深く知り、自分に合った職場を見つけるための貴重な機会です。事前に疑問を整理しておくことで、安心して見学に臨むことができ、より多くの学びや気づきを得ることができるでしょう。
しっかり準備をして前向きな姿勢で臨めば、会社見学は自分に合う企業を見極めるための判断力や、自信を持って選考に臨む力に繋がります。焦らず、一歩ずつ着実に、自分に合った職場を見つけていきましょう。
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