小売業界の中でも華やかなイメージを持つ百貨店。三越や高島屋など馴染み深い方も多いのではないでしょうか。
百貨店にはそれぞれ特徴があるため、志望業界や業務内容を把握した上で、志望動機の例文を参考に書き方のコツを掴みましょう。
百貨店業界の特徴
この章では百貨店の動向と特徴について解説していきます。
百貨店の動向
そもそも百貨店とは、小売業界に含まれるデパート産業です。百貨店を志望する上でまず抑えておきたいことが、「ネット通販」と「コト消費」です。
時間帯を選ばず気軽にショッピングが楽しめるECサイトは、若者の百貨店離れを加速させています。そのため各百貨店も、自社のECサイトの強化が不可欠だと考えられます。
次に人々の消費の対象がモノからコトに移っている点です。
そもそもコト消費とは、「体験、時間、思い出」など、商品を買いサービスを使うことで得られる体験に重きを置き、価値を見い出す消費傾向のことを指します。
消費者のニーズが「モノ消費」から「コト消費」へ変化している今、百貨店も店舗内にヨガやエステ、ホテルなど体験型の売り場を拡充する動きも見られています。
百貨店を取り巻く様々な現状から、百貨店のいくつかは経営統合やリニューアルに着手しています。
例えばJ.フロントリテイリング(大丸松坂屋)は、坂屋跡地に銀座エリア最大の商業施設GINZASIXを開業したり、高島屋は日本橋本店の隣に高島屋ショッピングセンターをオープンしたりと新しい百貨店のカタチを模索しています。
百貨店業界についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を御覧ください。
百貨店業界の主な仕事内容
❏販売
実際に店頭に立って接客と販売をするほか、商品の発注、在庫管理、伝票処理なども行います。
お客さまのニーズを汲み取った最適な商品提案が求められるため、販売職だけでなく総合職の方も、はじめは店頭に立つことが多いです。
❏バイヤー
バイヤーとは商品を仕入れたり、ブランド側と交渉して新規開拓を行ったりする立場の人です。バイヤーは売れる商品を仕入れる必要があるため、日頃からトレンドに敏感でなければなりません。
❏販売企画
物産展や有名ブランドとのコラボを企画・運営することで販売促進を行います。
今まで百貨店を訪れたことがない層にもPRするために、アニメとコラボするなどの、斬新な企画力によって魅力ある売り場を作り出します。
❏営業
最後に営業ですが、大きく分けて法人営業と外商営業に分けられます。法人営業では、企業に対してユニフォームを制作したり、ノベルティを作ったりしています。
次にお客様のところに直接出向いて、商品の販売や注文を受けるのが外商営業の仕事です。このようなお客様は百貨店の経営に直接影響する大口顧客のため、外商営業は重要な業務と言えます。
百貨店業界で評価される志望動機を作る3つのステップ
ここでは百貨店業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。
これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。
(1)志望動機に必要な要素を把握する
志望動機を作成する際は「なぜ百貨店業界か」「なぜその企業なのか」をしっかりと深掘りしましょう。
“なぜ百貨店業界なのか”については、数ある業界の中でもなぜ百貨店業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
「高級感のある百貨店で、特別な物や時間を提供したい」のような百貨店業界ならではの理由を入れると良いでしょう。
そして“なぜその企業なのか”については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら伝えることが大切です。
例えば、高島屋であれば、新宿・横浜・大阪・京都という主要都市に大型店を展開しており「まちづくり」という視点を持って百貨店経営を行っています。
このように企業ごとの特徴や強みを把握した上で、志望動機を作成してください。
(2)百貨店業界の求める人物像を把握する
百貨店で働くには、お客様が求めているのは何か、ニーズを汲み取ることができなければいけません。そのためには、顧客視点に立つことや、コミュニケーション能力が必要となります。
また、職種にもよりますが、バイヤーや企画職などは、トレンドをいち早くキャッチアップする必要があるため、情報収集力も大切です。
そして変化の激しい百貨店業界では、百貨店という枠に捉われず常に新しいことにチャレンジしていく人材を求めているため、チャレンジ精神がある、何事にも主体的に取り組める、発想力があるという素養も必要と言えるでしょう。
(3)志望動機のフレームワークを知る
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
百貨店の志望動機例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
三越伊勢丹の志望動機の例文
これはスターバックスコーヒーでのアルバイトを通じて自分がそういった仕事にやりがいを得ることを強く実感したためです。
接客を通じてお客様の本質的なニーズを察知し、期待以上のおもてなしや商品を提供することで、喜んで頂けたときに非常に充実感を得ました。そのため、百貨店の中でも「おもてなしの精神」のある貴社を志望しています。
「喜び」や「感動」が自身の活力になることを実感した経験から、私の強みである「高いホスピタリティ精神」と「達成力」を武器に「お客様のために最高のおもてなしを提供したいと考えています。
→自分の経験からなぜその百貨店がいいかについて述べられています。
高島屋の志望動機の例文
ボランティアを続ける中で、街全体に活気が戻らなければ真の復興とは言えないと気づきました。そこで貴社が行っている「まちづくり戦略」によって、館から街全体に広がるような活気をもたらしたいです。
→150字以内なので志望業界については省略されています。面接では深堀りされると思うので、論理的に話せるよう準備しておきましょう。
J.フロントリテイリング(大丸松坂屋)の志望動機の例文
百貨店の洋菓子店でのアルバイトを3年間続けている経験の中で、百貨店は商品やサービスだけではなく新しい文化との出会いでお客様を楽しませる場だと感じました。
その中でも貴社は特別な買い物だけではなく「くらしのあたらしい幸せを発明する」ということをビジョンとし、日々の不満や不安を解消することを重視しているという点に魅力を感じました。
今の百貨店という業態に危機感を持ち、将来を見据えて時代の変化に合わせた明確な取り組みをここまで推し進めている百貨店は貴社だけだと感じます。
私はそんな貴社の一員として今まで部活動の経験で培った自身の向上心を活かし新しいことにもどんどんチャレンジしながら共に成長していきたいと考えています。
→なぜその業界か、なぜその百貨店か、なぜ自分かをしっかりと伝えています。特に自分の経験から導き出した考えをESに落とし込めているので一貫性が出ます。
もっと多くの例文が見たい方は以下記事をご覧ください。
志望動機のおすすめ例文10選!
まとめ
本記事では百貨店業界の動向から、仕事内容、求める人物像、志望動機の書き方について紹介してきました。
百貨店業界は就活生からの人気が高い業界であるため、十分な業界研究や企業研究が必要です。他の就活生と差をつけるためにも、読みやすく一貫性のある志望動機を作りましょう。
志望動機の基礎から応用まで網羅的にノウハウを知りたい方は下記をご覧ください。
志望動機の書き方・例文
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