新聞業界は昨今のデジタルシフトの影響で大きな変革を遂げていますが、その中でも変わらないことは新聞に対する情報の”信頼”です。そして、新聞社の社員には高い能力と責任感が求められます。
志の高い志望者が多く、文字を扱う業界だけに、内定を勝ち取るためには、徹底した志望動機の作り込みとES作成が必要となることは言うまでもありません。
本記事でES作成のための情報や志望動機の考え方・作り方を把握し志望動機作りに活用してください。
新聞業界の特徴
ここでは新聞業界の課題、役割の観点から特徴をご紹介します。
新聞発行部数が衰退傾向に
新聞業界の推移をみると2007年から徐々に発行部数が減少傾向にあります。2022年の発行部数は3,084万部となり、前年からマイナス218万部と大きく減少しました。
理由としては、インターネットの普及によりデジタル化が進み、LINE NEWSやNews Picksなどのサイトで誰でも簡単にスマートフォンでニュースが読めるようになったためです。
それに伴い、紙の利用者が大幅に減少しました。
そのため、新聞業界の今後の課題としては、いかにして電子版を普及させ、会員数を伸ばしていけるかにかかっているといえます。
参照元:一般社団法人 日本新聞協会「新聞社の総売上高の推移」
新聞業界の役割
新聞の重要な役割・魅力は”真実”と”編集”にあると言えます。世の中の事件、政治、経済に対して最新ニュースを深く多角的に伝えています。
真実は1つですが、視点を変えると様々な見方ができる中、読者にわかりやすく編集して伝える役割があり、記事内容によっては世論を動かすほどの影響力があります。
内容によって批判されることが度々ありますが、それでも新聞への”信頼”はマスメディアの中でも最も高い支持を得ています。
各業界別の動向や例文を見たい方は下記をご覧ください。

新聞業界の業務

新聞業界と聞いてまず思い浮かぶ職種は「記者」ではないでしょうか。
情報メディアは”ネタ”が命であるため大切な役割ですが、「広告」や「販売」といった収入を生み出す職種についても理解が必要です。
記者
記者の仕事は政治・経済・社会・芸能・スポーツをはじめ様々な分野のニュースをわかりやすく伝える仕事です。
政治や警察など権力がある領域には記者クラブが存在し、不正や独裁から国民を守る役割も担っています。
編集1つで世論が動くことがあるため社会責任が大きく、戦争のように扱う情報によっては危険と隣り合わせの職種でもあります。
記者の仕事については、以下の記事で具体的に解説しているので、参考にしてください。
販売営業
新聞社にとって生命線のひとつが購読者数です。
基本的には、新聞社は地域ごとに販売店と契約しており、直接営業するのは販売店になります。
既存の購読者に対する「継続営業」、予約してもらっているお客様からの契約獲得、新勧(新規)開拓それぞれに対し営業スタイルを替えアプローチしていきます。
現在の世の中の風潮として営業マンに門を開く家庭が減っていたり、共働き世帯が増え家に住人がいなかったり、訪問スタイルの販売営業の難易度は増しています。
そんな中、いかに購読者を増やせるのか、販売店との連携、関係性強化こそが重要な仕事と言えます。
広告営業
新聞紙面、Webメデイァへの掲載広告枠を売る仕事です。
媒体力が低下しているとはいえ出稿需要は多い状況ですが、日々結果と向き合わなければならない業種です。
広告代理店と協業し、効果を測定・分析し、広告内容、掲載タイミング、掲載面の変更など提案し続けなければいけません。
広告にはディスプレイ広告(データ入稿)と記事広告(新聞社が制作)があり、記事広告の場合は編集者との連携も必要になります。
新聞業界で評価される志望動機を作る3つのステップ
ここでは新聞業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。
これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。
(1)志望動機に必要な要素を把握する
志望動機を作成する際は「なぜ新聞業界か」「なぜその企業なのか」をしっかりと深掘りしましょう。
“なぜ新聞業界なのか”については、数ある業界の中でもなぜ新聞業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
「所属している大学新聞サークルの活動を通して、新聞にはSNSにはない発信の信頼性があることを感じたため」のような新聞業界ならではの理由を入れると良いでしょう。
そして“なぜその企業なのか”については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら伝えることが大切です。
新聞社は独自性を保っているため、方針が異なります。例えば、政治面では保守よりかリベラルよりか、保守の中でも集団的自衛権についてはどんな方針かなど、各社それぞれ特徴があるものです。
100%自分の考えと合致する新聞社は少ないかもしれませんが、ある程度新聞社の方針を理解した上で選考を受けなければマッチングすることは難しいでしょう。
(2)新聞業界の求める人物像を把握する
新聞業界の仕事は、世代や性別、地域に関係なく、常に世の中の動向をキャッチアップしなければなりません。そのため情報収集力や好奇心が必要と言えます。
また、社内外関わらず様々な職種の人と連携・協力しながら仕事を進めていくため、コミュニケーション能力や異なる価値観や意見を持った人とも協力できるという素養も必要です。
さらに情報を聞き出す際の傾聴力や交渉力も求められる仕事だと言えるでしょう。
(3)志望動機のフレームワークを知る
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
新聞業界の志望動機例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
読売新聞東京本社(記者)の志望動機の例文
小学2年から中学3年まで野球をしており、当時から野球に関する情報は購読していた読売新聞で入手していた。単に試合結果を伝えるだけでなく、活躍している選手のデータや知られざるエピソードにフォーカスした記事が沢山掲載されており、「自分もこんな記事を書きたい」と思うようになった。
スポーツ報道の特長は、選手や選手を支える人たちの想いやエピソードまで伝えられる所だと考えているため、一人一人のストーリーを取材したい。
貴社の記者職を志望する理由は、説明会での「他社が取材体制を縮小する中で、取材体制を拡充し、なるべく通信社から情報をもらわないようにしている」という内容が印象に残ったためである。伝えたい情報を自社の力で伝える姿勢に共感した。
私には【取材や記事を通して、スポーツの魅力を発信し、沢山の人の人生に変化のきっかけを与えたい】という想いがあるため、伝えたい情報を自社の力で伝えることを大切にしている姿勢に共感した。
そのような貴社で、記者として自ら取材した選手や選手を支える人たちの想いやエピソードを発信することで、スポーツに興味を持つ人や、誰かの頑張りに刺激を受けて「自分も頑張ろう」と思う人を増やしたい。
→新聞業界の中でも、その企業を選んだ理由が過去の経験を交えた上でしっかりと書かれていて、説得力のある志望動機と言えます。
さらに良い志望動機にするには、自分の強みを生かして将来志望企業にどう貢献するかまで書けると良いでしょう。
参照元:unistyle/ 選考通過者本選考ES(読売新聞東京本社24卒)
日本経済新聞社(デジタル部門)の志望動機の例文
貴社は日本経済新聞という媒体だけではなく、人材教育、デジタルビジネスなど幅広く事業を行い、ビジネスパーソンや企業を支えています。そのため包括的に価値を提供する貴社でこそ、私の目標は実現することができると考えます。
また、私は貴社の事業の中でもデジタルビジネス事業に取り組みたいです。デジタル化の中でビジネスパーソンを支える日経電子版の事業開発や運営、デジタルを活かした広告、マーケティングソリューションを通じ、ビジネスパーソンと企業を最も支援することができるためです。
ビジネスパーソンに成長に繋がる情報を届けること、企業の新たなビジネス創造を支援すること、によって日本経済を支えていきたいです。
→将来の夢や新聞業界を志望している理由について具体的に書けています。
志望企業の中でもどのような事業に携わりたいかまで書けており、志望度の高さが伝わる志望動機と言えるでしょう。
参照元:unistyle/ 選考通過者本選考ES(日本経済新聞社23卒)
朝日新聞社(ビジネス部門)の志望動機の例文
この状況下で144年もの歴史を守りつつ、変化し続けていく貴社の挑戦心に感銘を受け、それらをビジネスの面から支えたいと考えた。中でも貴社のデジタル事業部門で、新聞離れが深刻な若者に対し、新聞を読む・触れるきっかけ作りを行う事で貴社と読み手を一人でも多く繋げたい。
“朝デジ”の強みである多様なメディアやコミュニティーを組み合わせる事で、新聞の魅力である信頼性や判読性を伝えたい。
→メディアの在り方について自分なりの考えを交えた上でなぜ新聞業界を志望しているのかが書けており、熱意の伝わる志望動機になっているでしょう。
参照元:unistyle/ 選考通過者本選考ES(朝日新聞社24卒)
上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。下記画像からサイトに移動できるので、ぜひES作成の参考にしてください。
志望動機のおすすめ例文10選!
まとめ
新聞業界はインターネットの普及によって伸び悩んでいる業界ですが、それでも就活生から人気のある業界です。
熱意はもちろんですが、デジタルへのリテラシーや記者の素養を感じさせる志望動機でなければES選考を通過することはできません。
そのため、企業研究を行い、新聞社ごとの特徴を比較しながら、質の高い志望動機を作成しましょう。
志望動機の基礎から応用まで網羅的にノウハウを知りたい方は下記をご覧ください。
志望動機の書き方・例文
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