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化学業界の志望動機の例文・書き方~三菱ケミカルなど3社の選考通過ESを公開~

「AGC」「東レ」「旭化成」など、企業名は知っているものの何を作って、どのようなビジネスをしているか実際に説明できる学生は少ないのではないでしょうか。

というのも化学メーカーの製品は、基本的にBtoBで取引をされ、一般の消費者が直接目にする機会がない少ないためです。

ただ、その製品は私たちが普段手にする最終製品の材料です。

そのため化学メーカーは自動車、電気、化粧品など様々な分野のメーカーとの取引があり、また海外進出も盛んなことから幅広くビジネスを行えます。

本記事では、化学業界の概要と動向、職種についての説明、また内定者のESを例に志望動機の書き方を説明しています。

目次

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化学業界の概要と最近の動向

化学業界は主に素材を作っている企業です。

旭化成のサランラップのように消費者の手に渡る「最終製品」を製造しているメーカーもありますが、多くが「エチレン」のような最終製品の材料となる「中間財」を作っています。

ここでは化学業界の概要と、知っておきたい動向について説明しています。

化学業界の概要

化学メーカーとは、原料に化学反応を加えることで新たな素材・製品を生み出している企業です。

また化学業界の中でもその業態によって、「総合化学メーカー」「誘導品メーカー」「電子材料メーカー」の3つに分けられます。

■総合化学メーカー

基礎原料から最終製品まで、一貫して製造している企業です。またエチレンセンターを有する企業を称して、このように呼ぶ場合もあります。

具体的には、三菱ケミカル、住友化学、旭化成、三井化学などの企業です。

■誘導品メーカー

誘導品とは基礎化学原料から化学反応によって生成される製品で、最終製品の材料となるものです。誘導品を生産する企業には信越化学工業、三菱ガス化学などがあります。

■電子材料メーカー

基礎原料や誘導品を購入し、半導体やディスプレイを作る企業です。具体的には、富士フィルムホールディングス、日東電工などの企業です。

それぞれの分野において、取引先や関わる業務は大幅に変わってきますので、その企業が化学業界の中でどの分野のメーカーに当てはまるのかを考慮しながら、志望動機を作成することが大切です。

化学業界の最近の動向

化学業界は現在、様々な課題を抱えています。

1点目は原料の高騰です。化学製品は石油を主な原料としており、原油価格の変動が業績に影響を与えています。

また世界的に温暖化対策の観点から「脱石油依存」の政策が進めれていることもあり、日本においても石油などの化石燃料を使用しない新たな化学技術が模索されています。

2点目は将来的に日本の人口が減少していくことから国内市場が縮小してくと予測されていることです。そのため、海外市場への進出が進んでいます。

例えば住友化学は現在、海外売上収益高比率が6割、三井化学の4.5割、信越化学については7.4割となっています。

化学業界では直面する様々な課題を解決するために他社からの技術の獲得や、海外市場への参入を目指したM&Aが行われていたり、収益が少ない事業の売却やエチレンプラントの廃止などが行われ、今まで行ってきた事業の全体的な見直しが強いられています。

3点目は「サスティナビリティ」への取り組みです。街に捨てられたビニール袋やペットボトルが川を伝って海へ流出し、粉砕され、「マイクロプラスチック」となります。

海洋汚染だけでなく、それを餌と間違えて食べた魚を人間が食べ、人体に影響が出ることも懸念されています。

上記のような状況を改善するために開発された製品が、三菱ケミカルが生産する生分解性プラスチック「BioPBS™」です。

「BioPBS™」は自然界の土中の微生物の力で水と二酸化炭素に自然に分解されるため、「マイクロプラスッチック」になる心配がありません。

「三菱ケミカル」だけでなく、様々な化学メーカーが、「サスティナビリティ」への取り組みについて記載したウェブページを企業のホームページ内に設けています。

「サスティナビリティ」は環境問題への取り組みにとどまらず、化学業界において新たなビジネス機会になると考えられています。

志望企業の「サスティナビリティ」への取組は把握しておきたい事項です。

化学業界では、石油や天然ガスなどを原材料として合成ゴム・プラスチックなどの材料、合成洗剤・石けん等の最終製品を製造しています。しかしこれだけでは業務内容や全体像が想像できない人もいるでしょう。本記事では化学業界のビジネスモデルや動向を紹介します。

化学業界の主要職種

ここでは化学業界における主な職種について記載します。理系学生の採用がメインとなる技術系職種と文系学生の採用がメインとなる事務系職種の2つに分けられます。

技術系職種

■研究開発

新製品の開発や既存製品の改良を行います。企業によっては顧客と関わりながら設計やシュミレーションを行い、製品を作ります。

顧客や他の部署の人と連携しながら業務を行うため、広い視野が求められます。また海外の取引先とやり取りする場合もあるので、英語力も大切です。

■技術開発

技術開発は、自社の製品・サービスを効率的に生産・提供するための技術を開発します。

技術開発として独立して業務を行うこともあれば、会社によっては研究開発担当が技術開発まで行う場合もあります。

■生産技術・製造

製品を安定して供給するために、どのようにすべきかを考慮しながら製品を製造することが仕事です。

市場のニーズや技術が日々、変化・進化する中、設備の改善や、低コストで高品質の製品を製造するためにはどのような方法で行うべきかなどを考えながら、生産体制を構築しています。

事務系職種

■営業

対企業に対して、製品の営業を行います。化学メーカーにおいて営業職の採用人数はそれほど多くないため、少数精鋭です。

その分、新入社員の時から大きな仕事を任せてもらえる可能性があります。

また海外進出をしている企業も多いことから、国内だけではなく海外の顧客に対して市場開拓を行えるでしょう。

■管理系

総務、法務、人事・勤労、経理・財務、企画管理、購買・物流など、管理系の仕事やマーケティングなど企画を行う部門です。

企業によっては購買・物流などの管理系職種においても、海外の取引先とやり取りが発生する場合があります。

化学業界で評価される志望動機を作る3つのステップ

ここでは化学業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。

これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。

(1)志望動機に必要な要素を把握する

志望動機を作成する際は「なぜ化学業界か」「なぜその企業なのか」をしっかりと深掘りしましょう。

“なぜ化学業界なのか”については、数ある業界の中でもなぜ化学業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。

「世界に誇れる技術力を持つ企業で働き、日本だけではなく世界のものづくり産業を支えたい」などといったように、化学業界ならではの理由を述べるようにしましょう。

“なぜその企業なのか”については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら伝えることが大切です。

例えば、総合化学メーカーである旭化成では、樹脂、化成品、繊維、電子材料、部品、医療機器など様々な分野の製品を扱っています。

そのため「サランラップ」を小売店にむけて拡販することもありますし、タイヤメーカーに対して原料となる合成ゴムを卸すこともあります。

このように一つの会社の事例をとっても様々な製品分野や顧客に関わることが可能であることがわかるでしょう。

志望動機を書く際は、上記のように企業ごとの特徴や強みを把握した上で作成するようにしてください。

(2)化学業界の求める人物像を把握する

化学品や素材の生産・製造は概して大規模なプロセスで構築されているため、データや論理的な説明が求められることが多くあります。

これは研究データや生産管理といった数字にコミットする技術職の場合のみでなく、営業職の人でも言えます。

理由としては、市場を把握し分析できていることによって、取引先に強く訴求することができるためです。

つまり、物事を論理的に考え、得られた結果を体系立てて整理することができるといった素養が求められます。

また、研究職の場合は、危険な薬品や高級な装置を扱うことが多いため、慎重さが必要です。これは、事故や損失を未然に防ぐことができるため、企業にとっても大きなメリットとなります。

最後に、製品をつくるには、製造していく過程でいろんな人とコミュニケーションを取りながら完成までもっていきます。

一人で完成させる製品はほとんどありません。チームで動くことも多く、密なコミュニケーションが求められることも多いです。

そのため、目標に向かって、仲間と協力し達成する楽しさを感じられる人は化学業界に向いているといえるでしょう。

(3)志望動機のフレームワークを知る

情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。

シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。

文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。

■志望動機の構成例
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか

志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

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化学業界3社の志望動機の例文

化学業界の中でも人気の高い企業3社の選考通過ESの志望動機を紹介します。

三菱ケミカル(生産技術・製造職)の例文

私は、5年間化学工学を積極的に学んできました。貴社の製品の開発・製造プロセスの設計に携わることで、貴社に貢献したいと考えています。

またバイオポリマーや、炭素繊維、水処理膜等、環境に配慮した製品を生み出す高い技術力に強い関心があります。

また、3社統合によって生み出される、将来の新製品にも興味があります。それらの生産に関わる仕事を通じて貴社そして社会の発展に貢献したいと思い、貴社を志望いたしました。

興味をもつ製品の名称や、「3社統合」についてなど具体的な事項をあげていることから、この企業についてきちんと調べたうえで、志望していることが伝わります。

あえて指摘するとすれば、「また」が連続して読みにくい文章になっているので、別の接続詞を使うと更によくなると思います。

環境に配慮した製品に興味をもつ理由については、研究内容の質問がこのES内に用意されており、そちらへの回答が内容を補足しているので、この志望動機が成り立っています。

背景に過去の設問などがない場合には、志望動機にこの経験の根拠となる部分を入れましょう。

参照元:unistyle/内定者本選考ES(三菱ケミカル(技術)18卒)

住友化学(事務系総合職)の例文

私は産業の基盤を支える素材を通じて、豊かな社会を実現したいと考え貴社を志望する。

化学素材は身の回りに存在し、社会に確かな影響を与えている。そして化学の進歩が社会の発展に貢献するという大きな可能性を秘めている。私はこのように縁の下の力持ちとして社会を支えたいと考え、化学業界に興味を持った。

その中でも貴社は幅広い事業領域を持ち、高い海外売上比率を見せている。そのため貴社でなら、より幅広い産業と世界中の人々の生活に貢献できると考える。

また社員の方から仕事への情熱を感じ、共に働きたいと考え志望する。

なぜ化学業界を志望するのか、という理由がきれいにまとめられています。

ただ、「幅広い事業領域を持ち、高い海外売上比率を見せている。」という理由は他の化学メーカーにもいえることなので、「なぜその企業を志望するのか」、という理由としては弱いです。

志望企業ならでは、と言える特徴をあげましょう。

参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(住友化学(事務系総合職)20卒)

三菱ケミカル(事務系職)の例文

「ものづくりで世の中に多大な影響を与えたい」という私の想いが実現できると考えたからです。

ファームステイで手間をかけたものが形となり、広く世に出回ることで喜びを覚えました。

貴社は、優れた技術力と素材から機能商品にわたる幅広い事業を手掛けており、全地球的な課題解決に貢献しています。

高校・大学時代に培った課題の原因を追求し、仲間と共に解決した経験を活かして化学の力でKAITEKIの実現に尽力したいです。

単に「ものづくりに携わりたい」と述べるではなく、「ファームステイ」という経験を通してその思いが芽生えたという理由をきちんと添えている点が良いです。

字数制限があって難しいとは思いますが、志望理由に繋がる理由を必ず述べましょう。

参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(三菱ケミカル(事務系)20卒)

上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。 下記画像からサイトに移動できるので、ぜひES作成の参考にしてください。

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まとめ

本記事では、化学業界の特徴や動向から、主要職種、志望動機の書き方、例文まで紹介してきました。

様々な製品の素材を開発・製造する化学メーカーは、日本だけでなく世界の「モノ作り」において様々な役割を果たしています。

ビジネスの特性上、仕事の内容も、関わることができる取引先も幅広いです。

そのため、様々な業務に携わりたい、海外も視野に入れて仕事をしていきたい、という就活生に向いている業界だと言えるでしょう。

【本記事のポイント】
●”化学業界”の動向
化学業界の課題は「原料の高騰」「人口減少に伴う国内市場の縮小」「サスティナビリティへの取り組み」
●”化学業界”の求める人物像
(1)物事を論理的に考えられる
(2)体系立てて整理することができる
(3)慎重さがある
(4)コミュニケーション能力がある
(5)仲間と協力し達成する楽しさを感じられる

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