「おもちゃ=子供の遊び道具」というイメージがあるかと思いますが、今や子供だけでなく大人も楽しめるアイテムが増えてきています。
また、自分でゲームを作って遊ぶことができるプログラミング商材も出てきております。今後も幅広い年代に向けた玩具が開発されるでしょう。
本記事では、「玩具業界の仕事内容って何がある?」「どんな企業があるの?」という人に向けて、玩具業界の動向や業務内容、中小企業例、自己PRの書き方についてわかりやすく解説していきます。
また玩具業界の売上や利益、年収、従業員数、勤続年数をランキングで紹介しています。ビジネス規模や働きやすさ等がわかるので、確認してみましょう。
玩具業界の仕組み
玩具業界は玩具を作りたい「メーカー」が「製造会社」から原材料を仕入れ商品を作成し、「小売店」に販売します。そして「小売店」が消費者に販売することで成り立っています。
玩具を作るメーカーには「おもちゃ分野」と「家庭用ゲーム分野」に大きく分けることができます。それぞれどんな商材を扱っているのか確認しておきましょう。
おもちゃ分野
人形やプラモデル、レゴ等がおもちゃ分野に入ります。例えば、「トミカ」「リカちゃん人形」「仮面ライダーの人形」等が存在します。
おもちゃ分野はその時々の流行やトレンドによって業績が大きく変わり、アニメや特撮シリーズなどのテレビや映画を大きく受けやすいのが特徴です。
企業としては「タカラトミー」「バンダイナムコホールディングス」等が挙げられます。
家庭用ゲーム分野
テレビゲームや携帯ゲーム等の家庭用ゲーム機を扱う分野になります。例えば、「3DS」「Nintendo Switch」「Play Station®4」「PSvita®」などが存在しています。
家庭用ゲーム機においては、2017年3月に発売した『ニンテンドースイッチ』が大ヒットし、2020年12月時点には世界販売台数が7,987万台を突破しています。コロナの影響で巣ごもり需要が増加したことで、家で遊べるゲーム機の人気が伸びたと考えられるでしょう。
企業としては「任天堂」「ソニー」等が挙げられます。
【2023年最新】玩具業界の動向
この記事では玩具業界の中でも「おもちゃ分野」について詳しく紹介しています。
「玩具業界の販売推移」「玩具商品の多様化」「コロナ禍で売れた玩具」「海外展開」の4つの観点で動向を紹介していきます。
それぞれ以下のトピックスについて紹介しているので、過去から将来までの玩具業界の動向を把握しておきましょう。
■玩具商品の多様化
・大人向け商品の発売
・プログラミング商品の発売
■コロナ禍で売れた玩具
■海外展開
・世界中の子供をターゲットにしたおもちゃを展開
・海外ではプラモデル需要が高い
まず動向を学ぶ前に玩具業界について数字で見てみましょう。2019年から2020年に関しては大人向けの玩具が増えているトレンドに加えて、巣籠もり需要がありました。それにより、業界規模の伸び率が上がっていると考えられます。

玩具業界の販売推移
経済産業省の生産動態統計によると、「家庭用ゲーム分野」と「おもちゃ分野」合わせて2021年の玩具販売金額は前年比13.2%増の744億円でした。前年から大幅な増加で700億円を突破し、11年連続のプラスで推移を見せています。
また、少子高齢化で玩具業界の需要が下がっていくのではないかといった懸念もありましたが「おもちゃ分野」だけでみても、2022年度の玩具市場規模は、希望小売価格ベースで9,525億円と前年と比べて106.7%と伸びています。
参照元:一般社団法人日本玩具協会
玩具商品の多様化
玩具業界で開発される商品は多岐に渡り、変化してきています。どのような商材があるのか見てみましょう。
大人向け商品の発売
大人やマニア向けに、昔流行っていたアニメの復刻版や通常版よりもプレミアム感が高い商品を発売するという動きが各社で取られています。例えば「タカラトミー」では「LiccA」スタイリッシュドールコレクションという20歳以上向けのリカちゃん人形が発売されています。
大人の消費者にとっては懐かしさを感じるだけでなく、子供の頃に買えなかったけれども大人になった今なら買うことができるという気持ちを刺激され、大人も玩具を購入する現象が起きています。
プログラミング商品の発売
近年、IT化が進んだことによって教育機関でプログラミングが必須科目になりました。その影響もあり、プログラミングに関わる玩具が増加してきています。
ハイテク系トレンドトイと呼ばれるタブレットやPCの形をした玩具の市場規模は2021年に比べて116.3%も伸びています。
商品のほとんどが小学校の基礎科目やプログラミング等が学べる内容の商材になっているのが特徴です。
このように時代の変化とともに新しい玩具が次々と誕生しています。
参照元: 一般社団法人日本玩具協会
コロナ禍で売れた玩具
コロナの巣籠もり需要から、上述した商品以外にも2020年はジグソーパズルやカードゲーム、雑貨、立体パズル等のゲーム、ブロック等の知育商品、プラモデル等のホビー商品というおうち時間を楽しむ商品の売上の伸び率が高かったです。
海外展開
日本の玩具は国内だけでなく海外でも人気を博しています。現在のトレンドを見てみましょう。
日本のおもちゃは海外で人気
日本の玩具は、日本人だけでなく外国人にも人気が高いです。特に日本のアニメや漫画が海外で人気を博していることから、アニメや漫画のキャラクターのプラモデルやフィギュアの人気が高くなっています。
例えば、人気アニメ『機動戦士ガンダム』のプラモデルは、中国や台湾、韓国といったアジアで需要を伸ばしています。
またプラモデルやフィギュアだけでなく、「カプセルトイ」等も海外にウケが良い商品です。日本に旅行に来た外国人が余った小銭を玩具に変えられるように「カプセルトイ」が空港に置かれたことが始まりですが、今では日本のお土産品として持ち帰るほどの人気ぶりです。
世界中の子供をターゲットにしたおもちゃを展開
現在の玩具業界では、日本だけでなく海外の子供をターゲットにした玩具を展開しています。
例えば「バンダイナムコホールディングス」では「Tamagotchi(たまごっち)」のほか、2017年に発売したトレーディングカードゲーム「DRAGON BALL SUPER CARD GAME」がアメリカを筆頭に、フランス、中南米で人気となっています。
他にも中国では「ウルトラマン」「仮面ライダー」等を展開しており、さらに展開国を拡大するため、商品の言語ローカライズも進んでいます。文化や年齢、国境に関係なく受け入れられる玩具は、日本だけでなく世界中の子どもたちをターゲットにしながら、今後もグローバルに展開していくでしょう。
玩具業界の動向を知ることは選考を突破するために必要です。
そのため「志望業界についてもっと知りたい」「選考の通過率を上げたい」という方は、ぜひ就職エージェントneoを利用してみてください。
面接を受けるまでに準備した方がいいこと
ここでは、玩具業界の面接を受ける際に準備しておいたほうが良いことを紹介します。
チェックしておいたほうが良い項目
どの業界も同じですが、企業によって扱っている商品や強みが違います。就活サイトやイベントで就活情報を得るだけでなく、下記についても調べておくことをオススメします。
・企業が扱っている玩具 :他社との違いや企業の強みを知ることができる
・企業の売上割合 :どの商品の売上が伸びているかを知ることで、
企業の今後の方針を理解することができる
・玩具の売上げランキング:最新の玩具トレンドを知ることで、
今後需要が高まるであろう玩具を知ることができる
・業界紙を読んでみる :業界全体の課題や状況を知ることができる
調べて終わりにせず、他社との違いは何か?今後どのような商品が人気になりそうか?それはなぜか?を考えながら調べてみましょう。
面接で聞かれやすい質問
玩具業界を希望している場合は面接で聞かれやすい質問に対して、準備しておきましょう。例えば下記のような内容が実際に過去に聞かれた質問になります。
仕事や玩具への興味関心、本当に玩具業界で働きたいのかを知るために質問されることが多いです。何もせずに面接に臨むのではなく、自分の考えや思いをきちんと伝えられるように準備しておきましょう。
玩具業界の中小企業の紹介
玩具業界というと「任天堂」「バンダイナムコホールディングス」等の大手を思い浮かべる人も多いかも知れません。自分がやりたいこと・興味のあることが大手企業でできるのか、中小企業の方が可能性があるのかをきちんと見ていくことが大切です。
例えば、下記のような企業があります。
詳細にどんな商材を扱っているのか気になる方は、各企業のHPやお店に並んでいる商品をチェックしてみましょう。他にも会社説明会や就活イベントに参加してみるのもおすすめです。
玩具業界の志望動機の書き方
玩具業界の志望動機を書く際は「なぜ玩具業界なのか」「なぜその会社なのか」をしっかりと深堀りしておくことが必要です。
具体的には自分が将来何を成し遂げたいのか、例えば「玩具で子供の発育発達を応援したい」などといった玩具業界ならではの理由を述べるようにしましょう。
“なぜその会社なのか”については、他の企業ではなくその企業でなければいけない理由を伝えます。
例えば任天堂であれば「マリオ」等のオリジナルキャリラクターを数多く有していることを強みとして持っています。企業ごとの特徴や強みを把握した上で、志望企業を決めるようにしましょう。
メーカーの志望動機の例文を見てレベル感を掴みたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
玩具業界でうける自己PRの書き方
自己PRの書き方について学ぶ前に、まずは玩具業界の求める人物像を把握しておきましょう。
企業に評価される自己PRをするためには、その業界ではどのような人が求められているのか知っておくことが重要です。
玩具業界の求める人物像
自己PRの書き方について学ぶ前に、まずは玩具業界の求める人物像を把握しておきましょう。企業に評価される自己PRをするためには、その業界ではどのような人が求められているのか知っておくことが重要です。
玩具が好きという気持ちは大前提必要です。その上で、「どうしたら面白いか」「どのターゲットに刺さりやすい玩具か」を考えられる発想力や柔軟性が求められます。
他にも商品の企画から製造、販売までに社内外問わず様々な人と関わり、チームを組んで仕事をすることが多いので、コミュニケーション能力も必要です。
玩具業界の求める人物像について学んだら次は自己PRの書き方を学んでいきましょう。
自己PRの基本的な書き方

(1)結論
自己PRを書く際は最初に「私は○○することができます」といったように自分の長所を端的に述べます。
最初に結論を述べ面接官に今から何の話をするのか伝えることで、聞き手側も話が入りやすくなります。
そのため、自己PRをする際は結論として、まず長所を伝えるようにしましょう。
(2)エピソード
長所を伝えたら、実際にその長所があることを証明できるエピソードを交えます。
ここではできるだけ具体的なエピソードを伝えるために、その出来事の中で生じた課題・目標や、その課題・目標に対してどのような行動をとったのかについてまで書くようにしましょう。
また企業は、課題・目標やそれ対する行動を通してその人の人柄や価値観を判断しているため、なぜその課題・目標に取り組もうと思ったのか、なぜそのような行動をとったのかについて、しっかりと見つめ直しておいてください。
(3)結果・学んだこと
エピソードの次は、自分がとった行動によってどのような結果になったかについても書きましょう。
結果を書く際は、定量的に表すことを意識してください。
例えば「〇〇というアイディアを出し実践したところ、売上を40%上げることができた」など数字を用いてアピールした方が相手に伝わりやすいです。
また、この経験を通して何を学んだのかについても書きます。
面接官はその人の学びからも価値観や人柄を判断しています。価値観や人柄はその学生を採用するかどうかの大きなポイントとなるため、自分がどういった人なのか、いかにその企業に必要な人材であるのかをアピールするようにしましょう。
(4)入社後どう活躍できるか
企業は採用活動を通して、自社に貢献してくれる人材を求めています。つまり、面接官にこの学生は「自社で活躍する素養がある」と思わせるのが大事です。
そこで自己PRをする際は、最後に今伝えてきた長所をどのように志望企業の業務に活かしていくかまで伝えるようにしてください。
そのためには企業が求めている人物像を把握する必要があります。業界研究・企業研究を通してどのような強みをアピールするのか考えておきましょう。
より詳しい自己PRの書き方について知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。
また「志望企業に評価される志望動機・自己PRの書き方が知りたい」「選考通過率を上げたい」という方は、就職エージェントneoを利用してみてください。
玩具業界ランキング
ここでは玩具業界のランキングを「業績」と「社内環境」に分けて紹介します。
玩具業界の業績ランキング

売上については1位がソニーグループ、2位が任天堂、3位がバンダイナムコHD、経常利益は1位がソニーグループ、2位が任天堂、3位がバンダイナムコHDです。
玩具業界の中でも家庭用ゲーム分野とおもちゃ分野の両方を扱っている企業、もしくは作って遊べるプログラミング商材を扱っている企業が高い売上を誇っている傾向にあります。
売上や利益、利益率をチェックした方が良い理由は、以下の2点です。
・売上は企業の財務力を表しているから
・利益、利益率は企業が行っているビジネスの成否を示しているから
売上は企業の財務力、ビジネスの規模を表しています。つまり売上が高い企業の方が行っているビジネスの規模が大きいということです。
またA社とB社が同じ利益の場合、売上が大きい企業の方が金融機関からの融資を受けやすいとされているため、売上を見ることで企業の資金調達力もチェックすることができます。
次に利益、利益率は企業が行っているビジネスの成否を示しています。そのビジネスによる付加価値がどれくらいあるかを測る指標です。
つまり利益がほとんど出ていなかったり、赤字だとビジネスに何らかの問題があるということになります。
ただし、このランキングだけでなく、成長率も大事であるため各企業の過去についても振り返っていきましょう。
玩具業界の社内環境ランキング

年収は1位がスクウェア・エニックス・HD、2位がバンダイナムコHD、3位がソニーグループ、勤続年数は1位がサンリオ、2位がバンダイナムコHD、3位がソニーグループとなります。
勤続年数が長いということは定着率が高いということになります。一概には言えませんが、定着率が高い会社は良い会社である可能性が高いです。
また従業員数が多い会社は多様な人と関わり合うことができるというメリットがあります。しかし多いと自分の意見が通りにくい場合もあるというデメリットもあるため、自分にとってどの環境が合っているのか考えてみましょう。
まとめ
本記事では玩具業界について紹介してきました。業界の仕組みや動向について理解できたと思います。
選考を突破するためにはその業界を理解することが必要不可欠です。そのため業界研究をしっかりと行い選考に備えましょう。
●玩具業界の動向
動向(1):玩具業界の販売推移
動向(2):玩具商品の多様化
動向(3):プログラミング商品の発売
動向(4):コロナ禍で売れた玩具
動向(5):海外展開
●玩具業界の求める人物像
(1)玩具が好き
(2)発想力・柔軟性
(3)コミュニケーション能力
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