建設業界は社会貢献度が高いということから大手ゼネコンを中心に人気がある業界だと言えます。
人気な業界であるからこそ、志望動機の質を上げなければ面接に進むことはできません。
業界の特徴や業務内容を把握した上で、志望動機の例文を参考に書き方のコツを掴みましょう。
建設業界の特徴
この章では、建設業界の動向や業種、職種についてわかりやすく解説していきます。
建設業界の動向
建設業界の就業者数が減少傾向にあることに加え、若い世代が少ないと言われていることから、今後さらに人手不足が深刻化するとされています。
そこで建設業界は人手不足の解消や作業の効率化に向けて、DX化に注目しています。
DX化を取り入れることで、調査や測量をドローンを用いて行ったり、3次元でのデータ確認ができたりと、より早くより正確にデータを把握することが可能になると期待されているのです。
近年では、3Dプリンターを用いて建築時に必要となる材料、あるいは家そのものを建てることができる技術革新も行われています。
また、国内の少子高齢化に伴う人口減少によって建設業界の市場は縮小するとされています。
これに対し建設業界各社は、今後インフラ開発が行われる見込みのある新興国への進出や、技術の継承・獲得を目的にM&Aを積極的に行っているようです。

建設業界の業種
様々な業種の中でどの業種を選ぶべきか、特徴と差別化ポイントを勉強しておきましょう。
■建築
建築の主な業務内容は、ビル・マンション・一戸建て住宅などを建てることです。具体的には設計・基礎・電機・配管など、様々な専門工事者を手配して工事全体のとりまとめを行います。
建築業界はオリンピック開催に伴い非常に景気が良い業界であり、最近では仕事量が増加している業界と言われていますが、それを補える人材が足りていないという人手不足問題に直面しています。
そういった問題を解消するために、建築業界では人材確保に向け、雇用促進や待遇改善を行っています。
■土木
土木分野の業務内容は、おおまかにまとめると事前の調査、基本設計、本設計、着工の流れになります。
企業によっては設計や施工管理の担当として工事を進める場合もあれば、実際に作業員となって工事を行う場合もあります。
建築業界同様にオリンピックやアベノミクスの大規模な公共投資によって需要が高まっていると言えます。
それにより近年の土木業界では、十分な人材を確保するために理系学生だけでなく文系の学生も採用しています。
建設業界の職種
職種によって業務内容も異なってくるため、自分がやりたいことは何なのかや、キャリア形成のイメージをある程度もって入社する必要があります。
■営業
営業は公共工事を受注するための官庁営業と一般企業を対象とした民間営業の2つがあります。
お客様のニーズに応えられるよう社内の各部門と連携し、自社の技術を提案して受注につなげるのが営業の仕事です。
また、ただ工事を受注するだけでなく、建設現場と顧客を結びつける役割も果たしているため、施工を円滑に進める上でとても重要な役割であると言えます。
■設計
設計は主に図面を作る仕事で、大きく分類すると建物の外装や内装などをデザインする意匠設計と建物の安全性を確保するため構造設計、電機や配管などの設備設計の3つです。
主な建設物はビルやマンション、商業施設、住宅、公共施設、橋梁などを設計しています。
お客様のニーズに応えるために品質の確保はもちろん、自社が保有する技術を提案し案件の受注を目指しています。
■施工管理
施工管理は建物を作る過程全体を管理する仕事です。
大きく分けると「建築」「土木」「設備」の3つに分かれており、工事の進捗状況、工程の管理、材料の手配、施主や設計事務所との交渉を行っています。
具体的には工事現場の現場監督など、職人さんに指示を出し、進捗や安全管理などを行っている人のことを指します。各工事現場には施工管理技士の有資格者が必ず必要です。
建設業界で評価される志望動機を作る3つのステップ
ここでは建設業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。
これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。
(1)志望動機に必要な要素を把握する
志望動機を作成する際は「なぜ建設業界か」「なぜその企業なのか」をしっかりと深掘りしましょう。
“なぜ建設業界なのか”については、数ある業界のなかでもなぜ建設業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
建設業界は人々の暮らしや生活に密接に関わる仕事であるため「世の中の安心・安全を自分の手で作りたい」などといった建設業界ならではの理由を入れましょう。
また建設業界の中でも建築や土木など、様々な業種が存在し、業種によって取り扱う案件が異なります。
例えば、建築では、マンションや一戸建て住宅などの建築物の設計から建築までの様々な業務に携わるため、ただ建てるだけでなくお客様の人生に深く関わることになります。
自分は建設業界の中でも特を成し遂げたいのかを明確にするためにも、業種ごとの仕事内容を必ず把握しておくようにしましょう。
“なぜその企業なのか”については、企業によって作っている建築物や構造物が異なるため、まずはその企業の特徴やその企業が強みとしている建物の構造などを調べます。
それが終わったら競合と比較してみてください。そうすれば自ずと各社ごとの特徴が明確になるはずです。
(2)建設業界の求める人物像を把握する
建設業界の仕事は一人で完結できるものではなく、たくさんの人と関わりながら仕事を進めていく必要があります。
そのため、コミュニケーション能力はもちろんですが、工事を効率よく進めるために工程や進捗、安全などの管理能力も必要です。
また、工事現場は常に危険と隣合わせであるため、トラブルを未然に防ぐ先読み能力も重要でしょう。
職種にもよりますが、上記に加えて自分自身が住み手の立場になって考え、お客様のニーズに沿ったものを設計できる想像力なども求められる素養であると言えます。
(3)志望動機のフレームワークを知る
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
建設業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文から、クオリティと書き方を学び、自身の書類に活かしてください。
建設業界の志望動機の例文(1)
また、途上国でインフラ整備が追いついていない現状を目の当たりにした経験から、将来海外事業に携わり、国の垣根を超えて人々の生活を守りたいという目標があります。その為にも、現場で必要な業務知識を習得し、貴社で活躍できる人間になりたいです。
周囲との信頼関係の構築が必要不可欠な施工現場において、私の強みである『多くの人を巻き込んで、チームに貢献すること』を生かし、自分から歩み寄る事で信頼関係の構築に努めていきます。
→なぜその仕事がやりたいのかについて自分の経験を踏まえた上で具体的に回答できています。
また入社後自分の強みをどのように活かせるかまでを述べることができているため、企業側も入社後の姿をイメージしやすい回答であると言えます。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(大林組20卒)
建設業界の志望動機の例文(2)
この思いに至った理由は、大学1年生の春休みに行ったバックパッカーでベトナムのホーチミンの中心部で地下鉄建設事業を行う日本の建設会社に強く共感したのがきっかけです。
またこの光景を見て、日本の高い技術力で世界中の人々の生活水準を向上させ、且つ商品やサービスを通じて先進国・新興国問わず認知させていきたいと考えるようになり建設業界を志望するようになりました。
その中でも貴社を志望する理由は、貴社の掲げる「進取の精神」というスローガンに共感したからです。私自身14年間継続したサッカー人生や半年間のカナダ留学においてどんなに困難な壁に直面しても「逆境に負けず、挑戦する」という事を大事にしてきました。
それ故、時代のニーズをどこよりも早く察知し、洋館・鉄道に始まり、ダム・超高層ビルといった前例のない事に果敢に挑戦してきた貴社の姿勢に感銘を受けました。
そんないつの時代も建築業界を牽引してきた貴社の一員となり、モノづくりを通して「安心」「安全」で快適な社会の実現に貢献したいと考えています。
→なぜその業界が良いのか、その中でもなぜ個社が良いのかが自分の過去の経験を通じて明確に書かれています。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(鹿島建設20卒)
建設業界の志望動機の例文(3)
貴社は国内だけでなく、海外建設事業にも力を入れられている。ジャカルタでの地下鉄建設では、他業界の企業やJVとして他の建設会社といった多くの人たちとの協力によって開業が迎えられた。
こうした多種多様な価値観を持つ人たちと、渋滞問題の解決というような大きな課題に向かって取り組むことのできる仕事をしたい。
理由は学生寮の運営では毎月のように課題が出たが、何度も話し合いをして折り合いをつけ、考え方や生活リズムの異なる学生たちと協力しながら課題解決してきたことにやりがいを感じてきたからだ。
また、貴社の「子どもたちに誇れるしごとを。」という、これから先の時代にも必要とされるインフラによって人々の生活を明るくし、次の世代の子どもたちにつないでいくというメッセージが印象に残ったことも動機となった。
→個社の特徴をしっかりと調べられていることで、より具体的な志望動機になっています。
また、自分の過去の経験を踏まえて書かれているのも読み手に信憑性を与えるポイントとなっています。
参照元:unistyle/内定者本選考ES(清水建設20卒)
上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。 下記画像からサイトに移動できるので、ぜひES作成の参考にしてください。
建設業界の志望動機に向かないアピール内容
建設業界を志望している就活生の中で”物作りに関わる仕事がしたい”というアピールをしているという人もいると思います。
もちろん、そのアピール自体が悪いわけではありません。
しかし、世の中には物作りに関わる仕事はたくさん存在するため、そのアピールでは建設業界でなくてはならない理由にはなりにくいです。
志望動機はあなたの熱意を伝える場面であるため、他の業界でも通じる内容をアピールしてしまうと「うちの会社でなくてもいいのでは…?」と企業の採用担当に思われてしまう可能性があります。
“物作りがしたい”という内容をアピールするのであれば、物作りの中でも具体的にどんなものが作りたいのか、物作りを通じて何を成し遂げたいのかを交えて伝えることで、あなたの熱意をアピールするようにしましょう。
まとめ
本記事では建設業界の動向や仕事内容から、建設業界で評価される志望動機の書き方や例文を紹介してきました。
建設業界は就活生に人気のある業界であるため、志望動機で他の就活生との差別化を図ることが内定獲得の第一歩となります。
そのため、志望動機を作成する際は、本記事で紹介した3つのポイントを念頭において作成してみてください。
●”建設業界”の動向
建設業界は人手不足が深刻化すると言われており、対応策としてDX化に注目している。
●”建設業界”の求める人物像
(1)コミュニケーション能力
(2)管理能力
(3)先読み能力
(4)相手の立場に考えることができる
(5)想像力
●”銀行業界”の志望動機に向かないアピール内容
物作りにかかわる仕事がしたい
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