損害保険は、予期せぬ事故によって生じた損害をカバーするためのものです。代表的なものとして、自動車保険や火災保険があります。
世の中の変化に合わせて、IT化に対応するサイバー保険や、悪天候による交通機関の不通のキャンセル保険など、保険の領域は広がっています。
今後も大きな変革を遂げる可能性がある損害保険業界を詳しくみていきましょう。
損保業界の特徴
ここでは損害保険業界の動向・業務・職種についてを解説してきます。
日本の大手損害保険は、東京海上日動・三井住友海上・損保ジャパン日本興亜などがあり、どの会社も様々なリスクに対応した保険を取り扱っています。
損害保険業界の動向
損害保険会社の動向として挙げられるのが、脱マイカー時代の到来と、自動運転技術の発展です。これまでの損害保険は、自動車保険で収益の多くを生み出していました。
しかし、都心などでは、マイカーを持たない人が増えてきており、自動車保険の需要が低迷しました。
また、今後はAIによる自動運転技術が進むことにより交通事故が減り、さらに保険に入る人が少なくなると考えられます。
ただ、AI導入によるシステムエラーなど新たなリスクも誕生しました。この新たなリスクに対応するために、新しい保険が生まれています。
その他にもIT化によって、サイバー対策保険も出てきています。このように、どんどん変化を遂げる世の中に合わせて、保険も変化しています。
さらに、日本では自然災害が頻繁に起こっており、保険料を支払う、つまり会社のお金を出費する機会が増えています。
首都直下型地震や大型台風など、今後も予期せぬ災害は起こると言われています。この負債に対応できるように、どの損害保険会社も海外展開に力を入れてきています。
海外売上高比率は東京海上日動は35%、三井住友海上は20%、損保ジャパン日本興亜は23%です。(各社2017年度IR情報より)
東京海上日動は、2012年にアメリカの大手損害保険会社DELPHI社を、2015年に同じアメリカのHCC社を、2019年には米富裕層向け保険大手ピュアグループを買収しました。
このように、海外にもリスクを分散させることで会社全体としてのポートフォリオを組んでいます。
関連記事:
【業界研究】損害保険業界の動向5選!仕事内容や志望動機・自己PRのポイントも紹介
損害保険業界の業務
ここでは損害保険会社の様々な仕事の中から、主な3つの業務についてピックアップして説明していきます。
❏営業部
お客様から保険金をお預かりする部署です。営業先は大きく、法人、代理店に分けられます。ここで注目するべき点は、個人への保険は保険代理店を通すということです。
例えば、自動車保険に加入したい人がいるとします。この人は保険会社から保険を直接買わず、自動車購入時に自動車屋さん(カーディーラー)で加入します。
保険会社から直接買うことはありません。よって、自動車保険の営業をする場合はカーディーラーに行きます。
❏損害サポート部
お客様に事故が起こってしまった時に、保険金をお支払いする部署です。損害保険の保険料は、損害の度合いによって支払われます。
よって、弁護士や損害鑑定人など、外部と連携を取り、保険料を決めます。また、最近では、今後の事故防止策を提案します。
❏コーポレート部
会社の経営、運営を支える部署です。新しい保険商品の開発や、営業の支援などを行っています。大きな会社を作る上で必要な財務や広報、人事もこの部署に含まれています。
働き方は、住居の移動のある全国(全世界)転勤型と、移動のない地域限定型があります。
生命保険との違い
損害保険は、「モノ、財産」に関わるリスクに対する保険であり、生命保険は、「ヒト」に関わるリスクに対する保険です。
万が一の際の保険金の支払い額は、損害保険は損害の度合いによって変わりますが、生命保険は保険加入時に決めた定額であるという違いもあります。
志望動機を作るために用意すべき「なぜ」
損保業界に限らず志望動機には一貫性と論理性が求められます。深く、細かく理由が必要ですが、最低限「なぜ」を言語化した上で作成しましょう。
「なぜ」損保を志望するのか
金融業界の中で、銀行や証券、特に生命保険ではなく、なぜ損害保険なのかを説明する必要があります。
損害を選んだ理由を答えるためには、上述した業務や動向の他に、損害保険会社が担っている社会的な役割や意義を知っておく必要があります。
過去の経験と考えをもとに、どんな軸で企業を選んでいるか明確にしておきましょう。
特に、生命保険との違いをよく問われます。営業の特徴として、個人のお客さんに対しては、損害保険は代理店を通しますが、生命保険は個人に直接します。
また、損害保険は損害額により保険金の支払い額が変わりますが、生命保険は契約した通りの一定額が支払われるという違いもあります。
この違いから、自分のやりたいことと照らし合わせるのもいいかもしれません。
「なぜ」その該当損保を志望するのか
特定の損保でなければならない人はあまりいませんが、理由は必要です。理由を見つける方法はズバリ”比較”すること。
企業理念、注力商材、取り組みなど競合と比べた時に秀でている箇所が必ずあります。他社よりも秀でた点、特異性がその損害保険会社を選ぶ理由になります。
また、インターンやOB・OG訪問を通して社風の面からも理由を作れるとより真剣度が伝わります。
ここで損害保険大手3社の企業理念と注力している海外についてをみてみましょう。
東京海上日動は、日本の損保業界のリーダーの地位にあり、若手の頃から自主性を求める社風があります。
また、北米における事業に強みを持ち、海外売上高の50%近くを占めます。
三井住友海上は、チームワークを重んじる社風のもと、組織一丸でゴールを狙う社風があります。欧州事業に強みを持ち、海外売上高の70%を占めます。
損保ジャパン日本興亜は、損保業界の中でもスピード感と積極性を強みとしています。
他社と同様にグローバル展開をする中でも特に、先進国におけるスペシャルティ市場、とアジアを中心とする新興国における取り組みの強化に力を入れています。
志望動機の書き方
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
関連記事:
・志望動機の書き方~選考通過率をUPさせる方法~
・志望動機の正しい考え方やコツ~「志望動機がない…」と悩んでいる人必見~
害保険業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文および考察から、書き方を学び自身のESや面接に活かしてください。
東京海上日動の志望動機の例文
そして世界で活躍するリーディングカンパニーである貴社で私と同じような海外への挑戦をする人、企業に貢献できるビジネスパーソンに成長したいです。
→高校時代の経験から感じたことを、損害保険の事業と照らし合わせて述べています。
三井住友海上の志望動機の例文
貴社のインターンシップやセミナーを通じて、社員の方や内定者の方とお会いする中で、どの方も私に対して真剣に向き合って頂いたことが印象的でした。そのような人が集まる環境で、営業としてお客様に感動品質を提供できるよう成長していきたいと強く感じました。
私の強みである課題発見力や相手の目線に立つ力を伸ばすことで、お客様のニーズを深くまで読み取り、それ以上の提案でお客様の挑戦・成長を支え、心から信頼されるパートナーになりたいです。
→インターンシップを通して感じたことが率直に書かれていて説得力があります。また、入社してから具体的なやりたいことが明確に書かれていて、企業研究をしていることがよく伝わります。
損保ジャパン日本興亜の志望動機の例文
私は「努力を惜しまずとことん頑張る社員」を応援してくださる貴社でなら実現できると考えています。また貴社では女性に対する体制が整っている為、長く貴社の一員として働き、今後の社会の成長を支えます。
→損害保険会社にいて、自分がどうなりたいかのがはっきりと書かれています。
レベルの高い例文集を見たい方は下記記事をご覧ください。
関連記事:志望動機のおすすめ例文10選!
まとめ-損害保険業界の志望動機の書き方・例文-
上記の例文の通り損保業界を志望する学生は説得力のある文章が多いです。だからこそ損保のことを詳しく知り、自分を掘り下げ、関連付けることがポイントになります。
志望動機の基礎から応用まで網羅的にノウハウを知りたい方は下記をご覧ください。
関連記事:志望動機の書き方・例文
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