面接の場面で「将来的に転勤はできますか?」と聞かれた場合の解答に、悩む就活生も多いかもしれません。
「本当の気持ちを伝えていいのか」「転勤はできないと答えていいものか」と、回答に不安を感じる難しい質問の1つです。
今回は、これから面接を控える就活生向けに、転勤に関する回答例や想定の追加質問などを紹介します。
面接官がなぜ「転勤」について質問しているのか、その意図を理解し、心象の良い回答をしてください。
企業が面接で「転勤できますか?」と質問する意図
なぜ、企業は面接で転勤について聞くのでしょうか?転勤についての質問には、次の2つの点について確認する意図があります。
■転勤することに抵抗がないか
企業によっては、様々な地域に支店や営業所を持っている場合もあります。今すぐには転勤がなかったとしても、将来的には転勤があることも考えられるでしょう。
いざ転勤となった場合に、それを理由に退職に至っていまうと、企業にもあなたにとっても大きな痛手です。
それぞれの意図について、詳しく解説していきます。
勤務地が志望の理由になっていないか
転勤について質問することで、志望理由が「勤務地」ではないかを確認しています。
例えば、「自宅から近い」「通勤アクセスが便利」などが挙げられるでしょう。これらが志望の理由であれば、転勤するとそのメリットは得られなくなります。
転勤がそもそも無い企業では、転勤に関する質問をしません。少し含みを持たせた形で、「転勤の可能性」をあなたに伝えているのです。
転勤することに抵抗がないか
入社後に転勤となっても、抵抗がないかを確認する意図もあります。グローバルに展開する企業であれば、海外赴任などがある場合も考えられるでしょう。
企業が目指す方向性とあなたが望む将来の夢が全く異なるものでは、ミスマッチが発生します。
転勤に抵抗がある時点で、「この人は転勤のない企業を選ぶべきだろう」と思われてもおかしくないでしょう。
面接で「転勤できますか?」と質問されたときの答え方
面接で転勤について聞かれた場合は、次のフレームワークに沿って回答しましょう。

初めに結論から述べる
回答する上で重要なのは、結論から述べることです。「転勤しないこと希望します」「転勤は問題ありません」など、先に結論を伝えてください。
この時、前向きな印象を与えるように意識しましょう。
「転勤ができない」と答えたとしても、明朗かつ前向きな印象を与えることで、面接官の評価を上げられるかもしれません。
理由を伝えて入社後の話しにつなげる
転勤できるかできないかを回答したら、次はその理由を説明します。
転勤を問題としない場合は自分の夢と企業の発展を交え、勤務地にこだわりがないことを伝えましょう。
また、転勤を希望しない場合も、その理由を伝えてください。どちらの場合も、前向きな内容を選びましょう。
この時、回答が具体的であるほど説得力が増します。転勤への回答が、入社への志望度を量る材料となる場合もあるのです。
そして、最後に入社後の自分をアピールします。入社後に、自分はどうように貢献できるかを含めると効果的です。
入社後のミスマッチを防ぎたい面接官は、入社後のあなたを想像しやすくなります。
「面接の質問」への答え方の詳細、注意点、面接官のタイプ別対策方法を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
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【面接】質問の正しい答え方|面接官のタイプ別に特徴と対策を紹介
どう答えればいいかわからない、または面接になかなか受からないから通過率を上げたいという方はぜひ就職エージェントneoを利用してください。
面接で「転勤できますか?」と質問されたときの回答例
ここからは面接で「転勤」について聞かれた場合の具体的な回答例を、「転勤が問題ない場合」と「転勤が難しい場合」に分けて紹介します。
回答がどちらであれ、重要なのは「理由」を明確に伝えることです。また、回答例だけでなく、想定される追加の質問事項も紹介します。
掘り下げた質問や転勤に関する回答に不安を持つ方は、ぜひ参考にしてみてください。
転勤が問題ない場合のエピソード「事業発展」
【想定追加質問】
⇨弊社がさらに発展するためには、何が足りないと考えますか?
⇨企業にとって貢献度の高い社員とは、どのような人物だと思いますか?
⇨海外での仕事に携わりたいと思っている理由は何ですか?
転勤が問題ない場合のエピソード「部活動やサークル」
もし入社後に転勤となったとしても、この強みを活かし新たな場所ですぐに活躍をする自信があります。
【想定追加質問】
⇨良好な人間関係を築くために、最も大切なことは何と考えますか?
⇨スポーツから得たことは何ですか?
転勤が問題ない場合のエピソード「アルバイト」
もし私が転勤をすることになれば、それを成長のチャンスとして捉え前向きに挑戦していきたいです。私の強みである「チャレンジ精神」を活かし、貴社の一員として貢献したいと考えます。
【想定追加質問】
⇨挑戦する人としない人の違いは何だと考えますか?
⇨弊社の仕事における挑戦には、何があると思いますか?
⇨何か過去にチャンスを掴んだ経験はありますか?
転勤が問題ない場合のエピソード「理念への共感」
またその他の素晴らしい先輩方と多く出会えるであろう転勤は私にとってチャンスです。採用いただけたならば、貴社の理念に沿うサービスや商品をたくさん世の中に生み出すよう尽力します。
【想定追加質問】
⇨弊社の理念で、一番共感できる部分はどのようなことですか?
⇨お客様はどのようなときに感動するものだと考えますか?
転勤が問題ない場合のエピソード「ゼミ」
【想定追加質問】
⇨日本と世界の距離を縮めるには何が必要ですか?
転勤が問題ない場合のエピソード「ボランティア」
貴社に入社できたならば、転勤だけでなく、すべての出来事に感謝しながら働く所存です。
【想定追加質問】
⇨感謝を表すために、何か具体的に行動していることはありますか?
⇨東北大地震のボランティアに参加しようと思ったきっかけは何ですか?
転勤が問題ない場合のエピソード「尊敬する人」
自分が「ここだ」と信じた御社のお力になれるのであれば、勤務地がどこでも問題ありません。私に残してくれた大切な言葉を胸に、貴社でもぜひ貢献したいと考えます。転勤となった場合も、自分の可能性を信じて働く覚悟があります。
【想定追加質問】
⇨お父様はなぜ「自分を信じなさい」と言ったと考えますか?
転勤が問題ある場合のエピソード「家族」
父の話を聞いて私は御社にさらに興味を持ち、取り扱っている商品はもちろん、アフターサービスの内容やECサイトの口コミなども拝見させていただき、顧客目線で寄り添う企業姿勢に感銘を受けました。特に驚いたのは、ECサイトの顧客レビューに対してすべて回答されている点と、その内容を商品やサービスに還元している点です。顧客の意見に真摯に耳をかたむけ即行動へ移す企業文化が、御社へのエンゲージメントを高めているのだと思いました。
私は高校時代に生徒会長をしていたのですが、生徒の意見をできるだけたくさん聞いて、実施や改善ができるものに関しては実行に移してきました。また、採用しなかった意見についても、その理由を説明し納得してもらうように心がけました。その結果、多くの生徒に喜んでもらえた環境が作れたことは、今でも忘れられない思い出です。
もし御社に採用いただけましたら、持前のホスピタリティ能力を活かし御社の顧客満足度をさらに上げるために尽力させていただきたいと思っています。転勤は難しいですが、貴社の発展を実現するために、入社を志望致します。
【想定追加質問】
⇨あなたが最も強みだと感じていること何ですか?
転勤が問題ある場合のエピソード「地域貢献」
御社の特許技術も、社員の方が培った努力の賜物だと思います。失敗を恐れずにチャレンジを繰り返した結果、他社では真似ができない技術にまで昇華し御社の発展に寄与している点はすばらしいことです。入社後は自分のスキルアップはもちろん、新たな分野の技術研究をおこなう上では数々の困難に立ち向かう必要があると思います。しかし、私も諸先輩方に負けないよう、スキルアップのための勉強と新たな分野へのチャレンジを繰り返す努力を重ねて、貴社の発展に貢献致します。
【想定追加質問】
⇨努力は裏切らないと感じた具体的な出来事はありますか?
⇨弊社の発展に今足りないものは何と考えますか?
転勤が問題ある場合のエピソード「面接官への共感」
【想定追加質問】
⇨なぜ私と一緒に働きたいと思われましたか?
⇨3年以降なら大丈夫な理由は何ですか?
面接でよく聞かれる質問集と回答例は下記の記事を参考にしてください。
関連記事:
【面接でよく聞かれる質問集】答え方のポイントと前日までに準備すべき対策も紹介
面接で「転勤できますか?」と質問されたときのNG回答例
最後に、面接で転勤について聞かれた場合の「NG回答例」を紹介します。共通点は次の2点です。
■エピソードがネガティブ
会社が転勤について確認する最大の理由は、「ミスマッチを防ぐため」です。
個人と企業の方向性やビジョンが、将来的に結びつくかどうかを面接官は見極めたいと考えています。
転勤についての回答があいまいだったり、あまりにもエピソードがネガティブだったりした場合には、積極的に採用したい人材とは思ってもらえない可能性があるでしょう。
教育コストをかけたにもかかわらず、退職したという事態を企業は避けたいのです。
回答があいまい
前述のとおり、転勤に関する解答があいまいだと「ミスマッチになるかも」と面接官は感じます。
「転勤はできなくはない」や「その時になってみないとわからない」などがその例です。
企業の面接において、あいまいな回答は不誠実な印象を与えます。また、嘘をつくのもご法度です。
自分の本当の気持ちを伝え、その理由を前向きな形で伝えるようにしましょう。
エピソードがネガティブ
転勤への可否だけでなく、そのあとのエピソードがネガティブだと印象がよくありません。
「起業」「独立」などをエピソードに入れる場合も、注意が必要です。起業や独立はポジティブに感じる場合もあります。
しかし、何度も言うように、企業にとってはミスマッチを防ぎたいのです。
将来的に退職の可能性がある人を、あえて採用する可能性は低いでしょう。
企業は自社の得だけでなく、求職者の将来や幸せも考えているからこそ真剣に面接に取り組むのです。
面接を受ける企業によってエピソードを使いわけ、転勤の可否だけでなくて、プラス要素を添えて伝えることが重要です。
まとめ
ここまで面接において「転勤は問題ないですか?」と聞かれた際の、正しい回答例やNG例を紹介しました。
正しい回答の特徴をまとめると次のようになります。
✓選ぶエピソードが前向きであること
✓結論から述べる
上記のポイントを押さえたうえで、面接官に好印象を与えられるようにぜひ伝えてみてください。
本記事で紹介した解答例などを参考にして、自分の思いを上手くに伝えられるようにしておきましょう。
下記ページに面接突破のためのノウハウ記事をまとめているので、面接に少しでも不安がある方は参考にしてください。
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