勉強やアルバイト、部活などで努力をして何かを成し遂げた経験は、自己PRのエピソードとして取り入れやすいと思います。
しかし”努力”という言葉は、抽象度が高いため伝え方次第では、説得力のない自己PRになってしまう恐れがあります。
本記事では「企業が求める努力家とはどういう人?」「努力家をアピールする上で気を付けたほうがいいことはある?」といった不安や疑問がある人に向けて、自己PRで”努力家”な点を効果的にアピールする際の方法や注意点、例文を紹介しています。
自己PRで”努力家”のアピールを考えている人はぜひ参考にしてみてください。
企業が求める 「努力家」とはどういう人?
そもそも「努力家」とは、具体的にどのような人を表しているのでしょうか?以下にて、面接官が考える努力家のイメージをいくつか紹介します。
目標に向かって行動できる人
自分が目指すべき目標に対し[計画的かつ効率的に行動できる人]は努力家と言えるでしょう。
「TOEICで700点を取る」「甲子園で優勝する」などのはっきりした自身の目標に対し、時にはただがむしゃらに頑張ることも重要ですが、企業は目標を意識した上で効率的に努力できる人を求めています。
というのも、仕事において時間は有限です。限られた時間の中で、計画を立て効率よく、目標達成に向けて本当に意味のあることだけに力を注ぐ必要があるのです。
そのため計画力や目標の設定力も努力家の要素に含まれると言えるでしょう。
自分に厳しい人
自分で課した目標や課せられた課題に対して、簡単に弱音を吐かないそして諦めない強さがある”自分に厳しい人“も努力家と言えるでしょう。
自分に厳しい人は「自分ができなくても、できる人がやってくれるだろう」「誰かに助けてもらえばいいや」という人任せの考えを持っていません。
このような強さのある人は、会社から課された目標に対しても「自分にはできない」「時間が足りなくてできなかった」という言い訳をすることなく、淡々と目標と現状の差を埋める努力ができるでしょう。
失敗を恐れず挑戦し続ける人
自分が目指しているゴールや課題を達成するために[失敗を恐れず挑戦し続ける人]も努力家と言えるでしょう。
このような人は「失敗したらどうしよう」「失敗するのが怖いから何もしたくない、できない」といった弱気な姿勢を見せることなく、自分で答えを模索しながら積極的に行動し続けることができます。
また仮に失敗したとしても、その失敗を次に活かすことができることは努力家の強みと言えるでしょう。
基本的なことを抜かりなくこなせる人
[基本的なことを抜かりなくコツコツと継続できる人]も努力家と言えるでしょう。
筋トレやダイエットと同様、基本をおさえた一見地味に見える努力が、実は新しい発見に繋がり、大きな努力として実を結び、評価されるということが往々にしてあるのです。
そのため基本的なことを抜かりなくこなせる人は企業で評価される努力家像と言えます。
自己PRで”努力家”を効果的にアピールする方法
自己PRを書く際は以下のフレームワークに沿って書くようにしましょう。
結論では自分の長所が”努力家”であることを端的に述べ、その後に自身の”努力”が証明できるエピソードを具体的に伝えます。
また”努力家”なことを具体的に伝えるため、下記のような言葉に言い換えることもおすすめです。
負けず嫌い
集中力が高い
探求心がある
継続力がある
我慢強く、粘り強い
チャレンジ精神がある
何事にも全力で取り組む
地道にコツコツと取り組める
目標をもって取り組むことができる
地味な努力を継続することができる
そして自分のとった行動によってどんな結果になったか、その経験を通してどのようなことを学んだのかを伝え、入社後自分の長所である”努力家”を活かし、どのように志望企業に貢献できるかを述べましょう。
自己PRの詳しい書き方については以下の記事で紹介しているので、自己PRを考える際は参考にしてみてください。
関連記事:
企業から評価される自己PRの書き方とは?ポイントや注意点をわかりやすく解説
自己PRで “努力家”をアピールする際の注意点
“努力家”をアピールする際には、下記の2つには気をつけましょう。
”努力”を具体的に説明する必要がある
努力したことをアピールする際「学生時代に部活やアルバイトなどで一生懸命努力しました」といった精神論だけでは、どのような努力をしたのかがまったく伝わりません。
自己PRでは、実際に課した目標や努力した期間、内容、そして結果を具体的に説明することを意識しましょう。なぜその努力をしようと思ったのか、努力の動機まで用意ができるとなお良いです。
また「遅刻をしない」「忘れ物をしない」といった一般的に当たり前とされている内容の場合、高評価には繋がらないため、努力としてのアピールは避けるようにしましょう。
伝え方によってはマイナスな印象に捉えられてしまう可能性がある
企業は自己PRを通し「目標に対して周囲と話し合いながら努力ができる人なのかどうか」「周囲からのアドバイスを受け入れることができる人なのか」といった点も見極めています。
中には、目標を達成するためには「周りになんと言われようが気にしない」「目標を達成するためなら周囲の意見なんて聞く必要がない」というような考えの方もいるかもしれません。
しかしこのような考え方では、周囲とのコミュニケーションがおろそかになり、協調性に欠け社会・会社では浮いた存在になってしまいます。
他にも「周りにアドバイスされたくない」「自分には自分のやり方がある」など、一匹狼状態で努力をしていると、会社では扱いにくい存在として見られることもあるでしょう。
会社では周りとの助け合いが非常に重要となってくるため、周囲との協調性が必要です。
いくら努力を重ねても、同僚や上司・得意先とコミュニケーションが取れない場合、実績が伴わなくなる可能性があります。
そのため企業が見極めようとしている点を理解した上で、内容を考えるようにしましょう。
自己PRで“臨機応変に対応する力”でアピールした例文
ここでは自己PRとして”努力家”をアピールしている例文を、2つのカテゴリーごとに実際に当時の就活生が活用していた自己PR文を活用し紹介していきます。
自己PRを考える際、ぜひ参考にしてみてください。
アルバイト・インターンシップ
■例文1
目標に対して計画を立て、実現させる行動力があります。学生時代、3年間塾講師としてアルバイトをしており、その中で生徒にあった目標に基づき授業方針や計画を立て、学習指導を行っていました。担当生徒20人の中には、学習の優先度がつけられず、思うように結果を出せない生徒がいました。その生徒のために、①私が独自で作成した学習計画表の利用②生徒の学習レベルに合わせた教材作成③定期的に進捗を確認する会を設けるといった行動を実施しました。すると、その生徒は、偏差値45から10ヶ月後には60になり、最終的には第一志望校に合格しました。この行動をきっかけに他生徒にも実施し、担当生徒75%の第一志望校合格に貢献することができました。さらに、社員から計画性と行動力を認められ、講師のチーフを2年間務めています。持ち前の行動力を活かして仕事に邁進し、社会人になっても企業に貢献していきたいと思います。
⇨綺麗な構成でわかりやすく記載されています。またエピソードに数字が使われているため、説得力のある内容になっています。
「持ち前の行動力を活かして仕事に邁進」といった点は、やや抽象的な内容のため、各企業の求める人物像に合わせ修正するとより魅力的な内容になるでしょう。
■例文2
私は成果から逆算した上での行動に自信があります。現在、個別指導塾でアルバイトをしており、自身の評価向上に向け、従来授業の20分前には準備に取り掛かるよう定められているところを、私は約1時間かけて1.5回分の授業の準備を行っています。そうすることで、20分で用意した授業よりも高い質で、余裕のある授業を行えるようになり生徒からの満足度向上にも繋がりました。更に大学受験生の担当を経験しているのですが、常に生徒の立場に立って問題を考えたことで、生徒から多数の指名をもらい塾長にも高く評価してもらうことができました。SI企業で働く上では、このように成果から逆算し、自らの入念な準備を怠らない姿勢が生きると考えています。またお客様の気持ちに寄り添い真のニーズを把握することで、質の高いシステムの提供に貢献できると考えています。
⇨自身の長所とエピソードに対し、それらを活かして入社後どう貢献できるかという点の記載が多くあるため、強い入社希望を感じることができます。
部活・サークル
■例文1
私の長所は何事にもストイックなところです。多大な支援をしてくれる周囲の人々の期待に応えられるよう、自分で決めたことは責任を持ってやり遂げ、勉強・部活動を高いレベルで両立させました。部活動では体育会卓球部の主将として円滑な運営を実現しつつ、週6回以上の練習で選手として技術向上に励みました。勉強面では毎日の継続を怠らず成績上位20%に入ることで、目標としていた大学院入試の筆記試験免除も勝ち取りました
⇨200字以内という文字数制限の中で「何事にもストイックなところ」という自身の長所を、勉強・部活動という2つのエピソードで裏付けられています。
■例文2
私は、責任感と人と向き合う力がある。]現在○○の部長を務めており、私の一存でサークルの方向性が決まる事や今までの歴史を壊してしまう可能性があるため、決断する時にはその時の状況だけでなく、未来を見据えて判断することを心がけた。そして常に部長として見本となるような行動を意識し、活動の際には、全員に話しかけに行き、終わった後にいつもと違う様子だった人に連絡をするようにした。また何か困った時に1番に相談できる人の候補として思い浮かべてもらえるよう、人から相談された時には様々な角度からのアドバイスを実施している。これらの積み重ねで、部員からの信頼を獲得し、円滑なサークル運営に繋げることができたと思う。
⇨長所に対するエピソードから人となりが想像できる文章になっています。「この経験から学んだことや、どう企業に貢献できるか」といった点の記載があるとより良い内容になるでしょう。
学業
■例文1
私の座右の銘は【やらない後悔よりやる後悔】であり、好奇心と向上心を武器に様々な挑戦ができることが強みだと考える。具体例を3つ挙げる。①授業の一貫で講演会に参加し、興味を持った事に対し、講演終了後も積極的にお話を伺い、自分の概念や価値観をプラスに変える繋がりを得た。これは、他人の知識や長所をとことん取り入れ、自分のレベルを向上したいという思いが背景にある。②よさこいの海外演舞の時は、貴重な経験と成長のチャンスを掴む為、英語と現地語を交えた司会やチーム紹介を代表して行い、現地の観光客を盛り上げた。③勉強面では、入学当初から統計学に興味を持ち人一倍勉強した。その結果、入学前から志望していた学科一志望者が多い研究室に入ることができた
⇨具体例が3つあることにより、具体的に取り組んだことがわかりやすく書かれています。
とはいえ、エピソードが多く、それぞれの事例に対し具体的にとった行動・この経験で学んだことの【結果】が分かりづらくなってしまっています。
またこれらの経験から、どのように企業に貢献したいのか・できるかといった点の記載があるとより良い内容になるでしょう。
■例文2
私の強みは「計画的に努力を重ねることで困難な目標でも達成する力」です。私は大学受験の際、滑り止めの大学には合格していましたが第一希望の大学への入学が諦めきれず、自宅浪人をしてもう1度挑戦することを選択しました。自宅浪人では日々のスケジュールや勉強の進捗など全て自分で管理する必要があります。そこで(1) 図書館の開館時間である9時から19時は必ず勉強する時間と決めました。これを徹底することで勉強時間の安定、朝方の生活リズムの定着を図りました。(2) 2ヶ月に1度受けると決めた模試では毎回目標点を設定し、それを達成するために科目毎に計画的な勉強を行いました。具体的には毎週日曜日に、次の1週間でどの参考書をどこまで進めるかということを決め、実行しました。その結果、着実に学力を向上させていくことができ、現役時は不合格だった中央大学に合格することができました。
⇨「努力をした背景」「努力した内容」そして「努力がもたらした結果」それぞれが具体的に書かれています。
最後にその経験を通して学んだことを入社後どのように活かしていくのかまで書けるとさらに良い自己PRになるでしょう。
まとめ
本記事では自己PRで”努力家”なことをアピールする際の考え方や注意点、例文を紹介してきました。
”努力家”な点を自己PRとして検討している人は、本記事で紹介したポイントや考え方を参考に書いてみてください。
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