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【2024年最新】エネルギー業界の動向3選!仕事内容や業界のトレンドワード・大手企業を紹介

✔ 本記事のまとめ
●エネルギー業界は[電力業界][ガス業界][石油業界]の3つを合わせた業界であるため、それぞれの特徴の違いを理解した上で、志望業界・企業を考える必要がある。

●日本のエネルギー自給率は11.3%で世界全体で37位であるため、日本全体で再生可能エネルギーの普及が課題となっている。

「脱炭素社会実現」に向け、世界的全体で様々な取り組みがおこなわれている

希望業界紹介します_CTA

目次

エネルギー業界は、私たちの生活に必要となるエネルギーを製造し、供給する重要なインフラを支える産業です。

そのようなエネルギーを扱う業界は安定しているイメージがあることから、就職を目指す就活生が多いのではないでしょうか?

本記事では、エネルギー業界の仕組みや動向についてだけでなく[エネルギー業界のトレンドワード][エネルギ―業界の大手企業が求める人物像]などもわかりやすく解説していきます。

エネルギー業界を志望する就活生は、是非本記事を参考に業界理解を深めてください。

エネルギー業界とは

エネルギー業界とは?

エネルギー業界とは、私たちの日常生活に欠かせない[電力][ガス][石油]といったエネルギーを取り扱う企業全体のことです。

中には太陽光や風力のエネルギーを活用することで、電化製品を使ったり、車や電車などの公共交通機関などの移動手段を使ったりすることができています。

以下ではエネルギー業界の仕組みや職種について詳しく説明しているので参考にしてください。

エネルギー業界の仕組み

上記でお伝えしたように、エネルギー業界にはさまざまな分野がありますが、大きくは[電力業界][ガス業界][石油業界]の3つを合わせた業界のことを指します。

エネルギー業界での就職を目指す就活生は、それぞれの特徴の違いを理解した上で、志望業界・企業を考えるようにしましょう。

以下では3つの業界それぞれの特徴を簡単に説明します。

電力業界

電力業界は、電化製品や携帯電話などを動かすために必要な[電気]を製造・供給する業界です。

そのような電力業界は、発電施設で発電し、企業や一般家庭などの電気を必要とする消費者へ電気を供給することで利益を得ています。

電力業界の仕事内容は、[発電][配送電][小売]の3つで構成されており、[発電]事業者が発電した電気を、[配送電]事業者が運び、[小売電気]事業者が私たち消費者に販売します。

電力業界の詳しい業界研究は、以下の記事を参考にしてください。

【業界研究】電力業界の動向3選!仕事内容や志望動機・自己PRのポイントも紹介
「安定」「やりがい」という点で就活生から人気のある電力業界ですが、世界的なエネルギー転換の動きによって「安定」に揺らぎが生じています。本記事では電力業界の動向や仕組み、志望動機や自己PRの書き方を紹介します。動向を把握し業界研究に役立てましょう。

ガス業界

ガス業界は、料理をするときやお風呂を沸かすために必要な[ガス]を輸入し、供給する業界です。

そのようなガス業界は、LNGタンカーから調達されたガスをガス会社が貯蔵・加工し、企業や一般家庭などのガスを必要とする消費者へ販売することで利益を得ています。

ガス業界の代表的な職種には、現場で使われる機器やシステムの開発をする[開発]、原料の安定かつ安価な調達を実現させる[原料調達]、地中に埋められている導管を道路に配管する工事をおこなう[パイプライン]、設備や機器に異常がないかの確認やガス設備の漏洩検査をおこなう[管理]などがあります。

ガス業界の詳しい業界研究は以下の記事を参考にしてください。

【業界研究】ガス業界の動向4選!仕事内容や志望動機・自己PRのポイントも紹介
お風呂や料理をする際に使うガスは、我々が生活をしていく上で欠かせないものの1つです。最近では、環境に配慮した脱炭素化の施策・事業の展開が各社で始まっています。変革の時期に差し掛かっているガス業界の動向を把握し、業界研究に役立てましょう。

石油業界

石油分野は、原油を採掘し、精製して石油にし、石油製品に加工して販売することで利益を得る業界です。

日本国内では原油を採掘できる場所が多くないため、基本的には輸入に頼っていますが、大手企業の中には原油の採掘から輸送・精製・販売までを自社内でおこなっている企業もあります。

石油業界の仕事は、原油の開発、生産をする[上流]・原油を輸送する[中流]・原油の精製をする[下流]に分かれており、[開発][管理][セールスエンジニア]などの職種があります。

石油業界の詳しい業界研究は以下の記事を参考にしてください。

【業界研究】石油業界の動向3選!仕事内容や志望動機・自己PRのポイントも紹介
私たちの生活になくてはならない製品を製造している石油業界は、将来的な需要減少に対して各社様々な対応をしています。選考を突破するためには、石油業界の仕組みや動向、求める人物像、志望動機・自己PRの書き方を理解する必要があるため、選考前に本記事を読んで石油業界への界理解を深めましょう。

エネルギー業界の主な職種

エネルギー業界にはどのような仕事内容があるのかイメージがついていない就活生もいるのではないでしょうか?

以下ではエネルギー業界の主な仕事内容を紹介します。

開発・研究

エネルギーを安定的に供給するための技術開発や太陽光や風量などの再生可能エネルギーや新エネルギーの研究開発をおこなう仕事です。

その他、石油やガスなどの原料を採掘する技術、効率的にエネルギーとして使えるようにするための技術開発などの研究もおこないます。

また、エネルギーを安全に取り扱うための技術やシステムの開発も重要な役割です。

管理

エネルギーが私たちのもとに届くまでに一時保管したり中継したりする施設の施工や物流の管理も欠かせません。具体的には電線、ガス導管、石油製品の輸送などが挙げられます。

管理はこのような供給に必要な設備の点検・保守管理をおこない、求められるエネルギーを適切に配分します。

エネルギーを安全に確実に供給を続けるために必要不可欠な役割です。

営業

他の業界の営業同様、営業は一般家庭や企業に対して電力やガス、石油などエネルギーに関わる様々な商品(エネルギー)を提案します。

そのため、エネルギー業界の営業は、一般家庭を対象とした[個人営業(toC営業)]と、企業向けの[法人営業(toB営業)]に分けられます。

電力業界に絞ると、2016年以降[電力の小売全面自由化]がスタートしており、これによりどこの電力会社から電力を購入するかを個人が選べるようになりました。

このように自由化が進んだことで競争が激しくなっているため、個人向けの営業も欠かせません。

また売り込む営業だけでなく、問い合わせへの対応や各エネルギーの使用に関するアドバイスなど契約後のアフターフォローも営業の重要な役割です。

エネルギー業界の動向

エネルギー業界_動向

ここでは、エネルギー業界全体の動向について説明します。

面接担当者によっては、どのくらいエネルギー業界に興味を持っているかを確認するために、「エネルギー業界の最新動向についてどのような考えを持っていますか?」といった質問をする場合もあります。

そのためエネルギー業界の動向についてもしっかり理解をしておきましょう。

日本のエネルギー自給率

ここでは、世界と比べた日本のエネルギー自給率について説明します。

エネルギー自給率とは、国民生活や経済活動に必要な石油・石炭原子力天然ガス水力地熱太陽熱などの一次エネルギーのうち、自国内で確保できる比率のことです。

エネルギー自給率が高いほどエネルギーを自国で補っており、エネルギー自給率が低いほど他国にエネルギー依存していることになります。

エネルギー自給率

参考元:経済産業省/エネルギー自給率の推移 

経済産業省が公開しているデータによると、日本のエネルギー自給率は11.3%世界全体で37位です。

この数値は、先進国の中でも極めて低く、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っている状況です。

日本のエネルギー自給率が低い理由としては、石油・石炭・天然ガスなどのエネルギー資源がほとんどない事が挙げられています。

エネルギーの安定供給のためには、エネルギー自給率の上昇が必要不可欠です。

そのため現在、エネルギー自給率を上昇させるため、日本全体での再生可能エネルギーの普及が課題となっています。

脱炭素社会に向けた取り組み

近年、世界各国が地球温暖化による気候変動を抑制するため、脱炭素化に取り組んでいます。

そのような中、2020年日本政府は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しています。

『脱炭素社会』とは地球温暖化・気候変動の原因となる温室効果ガスのうち最も排出量の多い二酸化炭素をゼロにする社会のことを指します。

現在、日本では『脱炭素社会』を目指すための手法として、[カーボンリサイクル][再生可能・新エネルギーの活用]が注目されています。

[カーボンリサイクル]は下記で説明しているので、ここでは[再生可能・新エネルギーの活用]について解説します。

[再生可能エネルギー]は化石燃料のような有限ではなく永続的に利用できるエネルギーのことで、[新エネルギー]は国内で製造される太陽光発電や風力発電など、二酸化炭素の排出量が少ないエネルギーのことです。

それぞれ以下の図のように分けられます。

エネルギー業界_再生可能エネルギー

参考元:電気事業連合会/発電のしくみ

エネルギー業界のトレンドワード

エネルギー業界のトレンドワード

ここでは、エネルギー業界でのトレンドワードについて説明します。

地球温暖化

地球温暖化とは、人々が生活するために電気を作ったり、自動車や飛行機を動かしたりすることで温室効果ガスが大量に放出され、地球全体の平均気温が上昇していく現象のことです。

地球温暖化が進むと、以下のような影響を受けることが予想されています。そのため現在、日本だけではなく世界各国で地球温暖化の原因である温室効果ガスを減らすための取り組みがおこなわれています。

  • 海水が増え、陸地が減る
  • 伝染病などの病気が増える
  • 動物や植物が増える
  • 異常気象が増える

カーボンニュートラル

カーボンニュートラルとは、排出されてしまった二酸化炭素を様々な方法で減らし、二酸化炭素の量を実質ゼロにすることです。

よく間違えられやすい言葉として「脱炭素」が挙げられます。繰り返しにはなりますが、脱炭素社会はそもそもの二酸化炭素の排出量をなくしてゼロを目指すことです。

人工的に生み出されている二酸化炭素の排出量をゼロにするのは難しいですが、排出した二酸化炭素を植物などが吸収してくれたり、[カーボンリサイクル]をすることでカーボンニュートラルを実現することができます。 

[カーボンリサイクル]とは、排出された二酸化炭素を炭素資源として捉え、様々な用途に再利用することです。

カーボンリサイクル達成のために以下のような技術の開発に成功しています。

  • CO2化学吸収法/直接利用 株式会社IHI
  • CO₂燃料・資源化技術(CCFR)開発 株式会社Eプラス
  • 高圧CO2の化学品への変換技術開発 川崎重工業株式会社

カーボンニュートラルに向けた動きは世界的に加速しており、現在多くの国が参加を表明しています。 

参考:経済産業省/60秒早わかり解説「カーボンニュートラルって何?」
参考:経済産業省/カーボンリサイクル技術事例集  

GX(Green Transformation/グリーントランスフォーメーション)

GXとはGreen Transformation(グリーントランスフォーメーション)の略で化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用していくための変革やその実現に向けた活動のことです。

GXは『脱炭素社会』を実現するために、日本各地の政府や自治体・企業などで以下のような取り組みをしています。

  • 再エネ・省エネ設備の導入
  • 再エネ・省エネ関連技術への投資
  • 再生可能エネルギーの開発
  • エネルギー使用量を減らす

参考:経済産業省/知っておきたい経済の基礎知識~GXって何?   

DX化(Digital Transformation/デジタルトランスフォーメーション)

DX化とは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略語で、企業がビジネス環境の激しい変化に対し、データとデジタル技術を活用して競争上の優位性を確立することです。 

DX化することで、人員不足問題の解消や作業の効率化が期待できます。

エネルギー業界における、具体的なDX化の成功事例を挙げると下記のようなものがあります。

  • 東京電力 ドローンの技術を利用し送配電の点検に応用
  • 北海道電力 複合現実(MR、Mixed Reality)を国内で初めて導入して巡視点検に実用化

参考:経済産業省/産業界におけるデジタルトランスフォーメーション 

MI(materials informatics/マテリアルズ・インフォマティクス)

MIとは、マテリアルズ・インフォマティクスの略で、AIによる情報科学を応用した材料開発技術のことです。

AIの発展に伴い、膨大な実験データや論文を瞬時に解析するといった情報科学と計算科学の力を利用して材料開発のプロセスを短縮できるようになりました。

多くの日本企業もMIに関する様々な取り組みをおこなっており、エネルギー分野以外でも効果的な活用に注目が集まっています。

具体的な成功例としては、下記のような事例が挙げられます。

  • 高性能ポリマー収率の改善(ENEOS)
  • 炭素繊維強化プラスチックの開発期間を短縮(東レ)
  • タイヤのゴム材料の開発技術革新(TOYO TIRE)

内定とれる気しない_CTA

エネルギー業界の求める人物像 

エネルギー業界_求める人物像

繰り返しになりますが、エネルギー業界は人々の生活において欠かせない非常に重要な役割を担っています。

そのため、もしもエネルギーを管理・供給する設備に不具合が生じ、エネルギー供給が停止した場合の影響範囲は非常に大きいです。よって、「責任感のある人」が求められる傾向にあります。

どのような仕事でも責任感を持ち、丁寧にやり遂げることは求められますが、そもそもコミュニケーションが取れていないとミスに繋がってしまいます。

そのため、どの職種に就いても「コミュニケーション能力」は必須です。

また、エネルギー業界では「2050年の脱炭素化社会実現」という目標に向かって業界全体で環境対策に取り組んでいることから、新たな変革の時代にいるといえます。

そこで「人々の快適な暮らしを支えたい」「社会や誰かの役に立ちたい」という想いをもち、それをアクションに移すことのできる行動力貢献意欲があることも重要です。

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エネルギー業界の大手企業

エネルギー業界_大手企業

エネルギー業界というと、[東京電力][関西電力][東京ガス][大阪ガス]といった大手企業を思い浮かべる就活生が多いのではないでしょうか。

とはいえ、それぞれの違いを理解している就活生は少ないでしょう。

しかし、就活では「その会社ではなければならない理由」を志望動機を通して伝えなければなりません。つまり、志望動機と競合他社との違いを理解しておく必要があるのです。

そこで、以下では各社の採用サイト、マイナビ・リクナビなどの求人サイトに掲載されている情報をもとに[東京電力][関西電力][東京ガス][大阪ガス]4社の企業概要を紹介します。

東京電力ホールディングス

東京ホールディングスは、電力事業をおこなう企業グループである東京電力グループの事業持株会社です。主に原子力発電事業や、原子力損害に対する賠償や除染業務をおこなっています。

  • 会社名:東京電力ホールディングス株式会社
  • 設立年:1951年5月1日
  • 従業員数:27,898名(2021年度末)
  • 初任給:218,000円(2021年学部卒)
  • 平均勤続勤務年数:24.6年(2021年度)
  • 平均有給休暇取得日数:15.9日(2020年度)
  • 福利厚生:社宅・独身寮完備、カフェテリアプランなど
  • 新卒採用数:568名(2021年)

関西電力

関西電力は、売上高西日本エリアに電気を供給している会社です。技術力の高さを強みとして多くの事業をおこなっています。

  • 会社名:関西電力送配電株式会社
  • 設立年:1951年5月1日
  • 従業員数:8,633名(2022年)
  • 初任給: 216,000円(2022年学部卒)
  • 平均勤続勤務年数:22.2年(2021年度)
  • 平均有給休暇取得日数:19.2日
  • 福利厚生:社宅・寮、カフェテリアプラン、家賃補助など
  • 新卒採用数:325名(2022年)

東京ガス

東京ガスは、首都圏を中心とした地域へ都市ガスを供給している会社です。LNGの調達からお客様へのソリューション提供まで、一貫して対応できることを強みとして事業をおこなっています。

  • 会社名:東京ガス株式会社
  • 設立年:1885年10月1日
  • 従業員数:5,958名(2022年)
  • 初任給:220,000円(2025年予定)
  • 平均勤続勤務年数:19.9年(2021年)
  • 平均有給休暇取得日数:17.9(2021年)
  • 福利厚生:各種社会保険、各種貯蓄制度、融資制度、共済会、社員持株会、独身寮、家族寮、総合グラウンドなど
  • 新卒採用数:130名(2022年)

大阪ガス

大阪ガスは、京阪神に展開する都市ガス会社です。技術力の高さを強みとして、多角的に事業をおこなっています。

  • 会社名:大阪ガス株式会社f
  • 設立年:1897年4 月10日
  • 従業員数:3,203名
  • 初任給:200,000円程度
  • 平均勤続勤務年数:18.7年’(2019年)
  • 平均有給休暇取得日数:16.5年(2021年)
  • 福利厚生:社員寮、健康保険、持ち株会・貯蓄制度など
  • 新卒採用数:77名(2023年)

まと

本記事では、エネルギー業界について紹介してきました。

現在、エネルギー業界では「2050年の脱炭素化社会実現」という目標に向かって業界全体で新しい環境対策に取り組んでいます。

エネルギー業界の業界動向について理解できた人は、業界研究だけでなく、企業研究や自己分析をして自分のキャリアややりたいことについても目を向けてみましょう。

また「業界研究って他に何をしたらいいの?」と思っている人は下記の参考記事を見ておくことをオススメします。

たった4ステップで業界研究を完璧に!誰でも簡単にできるやり方を紹介
就活において業界研究は必要不可欠であり、ただ情報を集めるだけでなく、その情報を志望動機・自己PRの作成や面接対策などに活かすことが大切です。本記事では業界研究のやり方から注意点、情報を集める際に活用すべきものを紹介しています。

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