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スーパー業界の志望動機の例文・書き方~イオンリテールなど3社の選考通過ESを公開~

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目次

私たちの生活に密着しているスーパー業界。

「コロナ特需」もあり、2020年12月現在、食品スーパー業界団体が発表した全国食品スーパー売上高は10ヶ月連続で前年実績を上回っています。

ただ、「人口減少」や「人件費の高騰」、またネットスーパーの台頭や、コンビニ・ドラッグストアなどの競合の動きなど、「スーパー業界」が課題にするところは多いです。

本記事では「スーパー」業界への就職に興味はあるものの、業界知識や、仕事内容についてイメージが湧かないという方向けに、志望動機や面接を受けるうえで参考になる情報をまとめています。

スーパー業界とは?

食料品や日用品を主に販売する小売店です。

主に食料品を扱う「食品スーパー」と、食料品だけでなく衣料品などの日常的に必要な商品を全般的に取り扱う「総合スーパー(GMS)」があります。

食品スーパーの代表店舗は「ライフ」や「マルエツ」、「カスミ」などです。

GMSの代表店舗は「イオン」、「イトーヨーカ堂」、「ユニー」などです。

現在の「スーパー」業界はGMS である「イオン」と、「セブン&アイ・HD」で市場において圧倒的なシェアを誇っており、それぞれ6兆円以上の売上高を誇ります。

スーパー業界の動向

ここではスーパー業界の動向について述べていきます。

なぜ「PB商品」を開発するのか

PB(プライベートブランド)商品とは、小売店や流通業者などが独自で開発した製品のことです。

例えばイオンの「トップバリュー」や、セブン&アイの「セブンプレミアム」、西友の「みなさまのお墨付き」などがあります。

今やスーパーで当たり前に手に取ることができるPB商品ですが、「スーパー」業界に属する企業はなぜPB商品を積極的に売り出すのでしょうか。

1つ目に「スーパー」側のメリットですが、PB商品は卸売業者を介さず販売することができます。またメーカー側のプロモーションコスト(広告費)も商品に上乗せされません。

そのような理由から、ナショナルブランド(メーカーが製造する商品)よりもPB商品は仕入原価が低くなるので、粗利利益を高めることが出来るのです。

2つ目に消費者ニーズをリサーチしたうえで商品開発することができ、商品の改良も自由に行えます。

3つ目に自社ブランドの製品になるため、他社での取り扱いはできず、商品がヒットすればライバル店との大きな差別化につながります。

「スーパー業界」において、PB商品がなかった時代、商品の価格を下げることが他店との差別化を図る代表的な手段の一つでした。

しかし、「PB商品」でヒット商品を生み出すことは「スーパー」にとって顧客を抱え込むことができる大きなチャンスになるのです。

また、大手メーカーとスーパーがタッグを組んでPB商品を開発することもありますが、その際にはメーカー側にもメリットがあります。

需要を把握して生産するナショナルブランドと違い、プライベートブランドは小売店側からの発注数のみ生産するというスタイルなので、在庫を抱えるリスクがないのです。

安価で高品質な製品を購入することができるため、消費者にとってもPB商品はメリットが多くあります。今後もスーパー業界において力が入れられる分野であり続けるでしょう。

ネットスーパーの課題

新型コロナウイルスの拡大で外出自粛を強いられる世の中となり、ネットスーパーの需要は益々伸びています。

緊急事態宣言が発令された2020年4月、5月時には注文が殺到したことで配送が追いつかず、注文を停止した企業もありました。

そのような事態を受け、各企業はネットスーパーの物流網を強化すべく動いています。

ネットスーパーは注文者の近隣の店舗から配送される方法と、専用倉庫から出荷する方法に大きく分けられます。

イトーヨーカドーは店舗から配送しています。

西友は店舗から配送するだけでなく、楽天と共同出資を行った専用倉庫を保有しており、倉庫からも商品を配送しています。

またイオンはネットスーパー用に千葉県に倉庫用の土地を2020年現在取得をしており、倉庫からの配送によるネットスーパーを本格稼働させる方針です。 

ネットスーパーの課題の1つ目は「物流」にあります。鮮度を保ち、全国に配送するためには、食品に特化した大きな物流設備が必要です。

そのような「専用倉庫」には大規模な初期投資が必要となるため、先行投資をすることが可能な企業体力が必要になります。

ネットスーパーの課題の2つ目は「収益性」です。

ネットスーパーが収益をあげるためには、「ピッキング」、「パッキング」、「配送」を効率的に行うことが必要です。

どれほど商品での売上をあげても、先の3つの要素とのバランスを保てなければ利益になりません。

またネットショッピング用の専用人材の確保も必要です。配送や人材のリソースに投資できる企業でないと実現が難しいのです。

上記のような現状から、先に述べたように西友はEC事業のノウハウがある楽天とタッグを組んでいます。

またライフはAmazonの「プライムナウ(プライム会員向けのスピード配送サービス)」に出店するなど、積極的にネット販売を行っていますが、配送を強化するために運送会社のセイノーホールディングスと連携をしています。

「生鮮食品は手にとって購入したい」という消費者意識もまだ高いことや、配送料がかかることから、ユーザーへの普及が進んでいかない面もあります。

しかし消費者からの需要が高いサービスであることも間違いないので、今後のスーパー業界において力を入れざる負えない分野であることは間違いないでしょう。

スーパーマーケット業界の動向7選!仕事内容や志望動機・自己PRのポイントも紹介
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スーパー業界の主要職種

スーパー業界に新卒で入社をすると、まずは店舗に配属され、接客・販売業務を通じて顧客対応を経験した後に、商品開発・店舗開発・広報・教育などの本社勤務に配属されるというキャリアを辿るのが一般的です。

販売・店長

接客・レジ打ち・商品の補充・陳列整理・発注・在庫管理など、店舗を運営するうえでの様々な業務に携わります。

また店長となるとアルバイトを含めた店員と店舗全体のマネジメントを行います。

現場を知ることが本社業務を行ううえでも重要な「スーパー」業界において、社員になると必ずこのポジションを経験します。

バイヤー

店頭に陳列される商品をメーカーから買い付けます。

低価格はスーパーにとって他店との差別化を図る数少ない手段のため「仕入額」の交渉を行うバイヤーの責任は大きいです。

またトレンドや顧客のニーズをしっかり汲み取ることが必要となり、仕入れ値を安くするための交渉力、ユーザーのニーズを捉えるマーケティングスキルが必要になります。

スーパーバイザー・エリアマネージャー

ある特定のエリアの複数の店舗を担当し、店全体のマネジメントのチェックやスタッフの業務指導など、本社と店舗の窓口のような存在になります。

店舗開発

出店場所の土地や不動産の調査から開店までの管理を行います。スーパーをチェーン展開するうえでなくてはならない業務です。

その土地の住民の層、人口、競合店など様々な要素を考慮して、出店地を決めるためマーケティングの素養も求められますし、出店までの間、不動産会社や施工業者など、様々な立場の人と折衝を行いながら業務を仕切るため、コミュニケーション能力も求められます。

販売促進

商品の売上を伸ばすためにどのようにすべきかを考える業務です。

顧客のニーズに合わせて、どのような広告を打つかを考えたり、店舗でのキャンペーンやイベントを実施したり、ノベルティの立案などを行います。

店舗において、どうすれば商品がもっと売れるかを考えることがこの業務のポイントです。

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スーパー業界で評価される志望動機を作る3つのステップ

ここではスーパー業界の志望動機を書く際に意識してほしいポイントを3つ紹介します。

これから志望動機を作成するという人は、以下のポイントを参考に作成してみてください。

(1)志望動機に必要な要素を把握する

志望動機を作成する際は「なぜスーパー業界か」「なぜその企業なのか」をしっかりと深掘りしましょう。

“なぜスーパー業界なのか”については、数ある業界の中でもなぜスーパー業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。

「日々忙しい主婦生活において、少しでも楽に買い物できるようなサービスを提供したい」のようなスーパー業界ならではの理由を入れましょう。

そのためには、ドラッグストアやコンビニなどにはない、スーパー業界特有の特色を把握することが大切です。

“なぜその企業なのか”については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら伝えます。

例えば、イオンであれば都心部だけでなく郊外への店舗展開や、ベーシック商品を安価で買える「トップバリュ」というプライベートブランド商品に強みを持っています。

このように企業ごとの特徴や強みを把握した上で、志望動機を作成してください。

(2)スーパー業界の求める人物像を把握する

まず始めにスーパー業界の仕事は、人と接する機会が多いため、大前提コミュニケーション能力は必須となります。

接客以外にも、消費者が求めている食材やお惣菜、売上が向上するような店内レイアウトを考える仕事を担うこともあります。

その場合、トレンドや顧客の好みを捉えることが重要となるため、情報をキャッチアップする力や企画力が求められるでしょう。

その他にも、店舗で働く人員の管理や売上の管理、在庫管理や発注業務のようなバックヤードの仕事を行うこともあるため、責任感や慎重さ、管理能力も必要と言えます。

(3)志望動機のフレームワークを知る

情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。

シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。

文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。

■志望動機の構成例
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか

志望動機の考え方、書き方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

【志望動機の書き方】選考通過率をUPさせる方法とは?
志望動機は書き方ひとつでレベルが上がります。ESが落ち続ける人、通る人の違いは書くべき内容を入れ、読みやすい構成で書けているかどうかです。本記事では志望動機のセオリーともいえる書き方のコツをお伝えします。

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スーパー業界3社の望動機の例文

スーパー業界の中でも人気の高い企業3社の選考通過ESの志望動機を紹介します。

イオンリテール(ゼネラルコース)の志望動機の例文

私は「食」を通じて、消費者に寄り添い、人々の日常に笑顔を提供したいと考えている。長期インターンにて、消費者からの感謝の手紙が私の原動力であった経験から、消費者の生活に密に関わり、彼らの声を常に聞くことができる「食」を扱う企業で活躍したいと考えるようになった。

実現のため貴社では、店舗での販売経験後、フードアルチザン担当にて、日本の新たな食文化を広め、地域・国に笑顔を届ける仕事をしていきたい。

その際、単に地域特性を理解し、食品・食品文化を提供するのではなく、店舗での経験を活かし、地域の生産者の方々との協力の上で、価値あるモノを提供、その先にある地域・国活性化につなげていきたいと考えている。

→長期インターンシップでの経験を切り口に志望動機を語っている点、「食」の分野に関わりたいとし、興味がある部署を具体的に挙げている点は良いと思いました。

ただ、「消費者の生活に密に関わりたい」という理由から「食」に携わりたいという動機は説得力が欠けます。

なぜ「食」が消費者に一番密に関われるのか、もしくは、なぜ食を通して消費者に密に関わりたいのか、このどちらかについて述べられると、より説得力のある志望動機になります。

成城石井の志望動機の例文

貴社の食品の品質に強くこだわる姿勢に惹かれる。説明会で、温度によって味が変化するワインの温度管理を徹底し、本場の味をお客様に届ける工夫を知った。

これは私が中高の運動部で学んだ物事を突き詰め、より充実したものにすることの面白さや大切さを体現していると感じた。

私はこの姿勢を人と人を繋ぐ役割をも持つ「食」に携わる中でも貫き、多くの人に本物を食べた時にしか感じる事ができない衝撃や幸福感を届けたいと考える。

→内容に一貫性があり、志望理由がしっかり伝わってきます。

まず「食品の品質に強くこだわる姿勢」という部分に、説明会で聞いたエピソードを例として挙げており、なぜそう思ったのか分かりやすいです。

またそこから、自身の部活動の経験と結びつけて、なぜその部分に惹かれるのか、という理由を挙げることで相手を納得させる材料になっています。

「多くの人に本物を〜」の理由もワインの説明会のエピソードと繋がっており、文章構成がきれいです。

イオンリテールの志望動機の例文

イオングループは国内だけでなく国外に対しても大きな影響力を持ち、様々な分野で消費や産業を動かし、人々の生活を支えており、その事業展開は時代の流れに合わせたもので、常に変化する市場に挑み続けている点に非常に魅力を感じました。

その中でも貴社は総合小売業を通してグループの中核を担い、社会のインフラを支えている点に強く惹かれました。日本だけでなくアジアや世界に対して地域の発展や経済の活性化に貢献することが貴社であれば出来るということを説明会等で実際に感じ、志望しました。

→文字数が少ないため全体的に抽象度は高いですが、なぜイオンなのか、その中でもなぜイオンリテールなのか、という、志望動機において重要なポイントがきちんと述べられている点は良いと思います。

ただ、「国外に大きな影響力を持ち、人々の生活を支えること」や「常に変化する市場に挑み続けていること」、「社会のインフラを支えていること」「世界に貢献できること」を志望理由としてあげていますが、どれも「スーパー」業界だから実現できるという理由には紐づきません。

他の業界では実現が難しい、「スーパー業界」だから携わることができる志望理由を必ず入れるようにしましょう。

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スーパー業界の志望動機に向かないアピール内容

スーパー業界の志望動機を作成する際に”家に近いから”といった理由を書いてしまうのは避けた方が良いです。

就職先を決める上で家からの距離は大事な要素となるのもわかりますが、それを志望動機として伝えてしまうのはオススメできません。

企業が志望動機を聞く理由の1つに”就活生の志望度を知りたい”という理由があります。

そのため「家から近いので志望しています」とだけ伝えてしまうと志望度が低い印象を持たれてしまうでしょう。

そのような理由は自分の中だけに留め、志望動機として伝える際は本記事で紹介した「なぜスーパー業界なのか」「なぜその企業なのか」という観点を伝えるようにしてください。

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まとめ

本記事ではスーパー業界の動向から仕事内容、志望動機の書き方、例文まで紹介してきました。

私たちの日々の生活に必要な生鮮食品を扱うスーパー業界は世の中になくてはならない業態であり、決してなくなることはないでしょう。

ただ「人口減少」や「少子高齢化」による購入量の減少や、またそれに伴う「働き手の不足」なども考えられます。

私たちの生活に密着している分、社会情勢の影響も大きく受ける業界ではありますが、そのような社会の変化にどう適応をしていくかを考え面接に臨むことで、面接官の関心を引くことができるのではないでしょうか。

本記事を通じてスーパー業界を知るだけでなく、今後の同業界にとってどのような施策が必要かを考えるきっかけにして頂けたらと思います。

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