●集団の中での役割を伝える際は、志望企業の求める人物像に合った内容を伝える。
●集団の中での役割がない場合は部活やアルバイトなど、人と関わる際にどのような行動を取ることが多いかといった観点で考える。
「集団の中での役割ってどう答えればいいの…?」「評価されやすい役割ってある?」このような疑問を感じている就活生も多いでしょう。
そこで本記事では集団の中での役割一覧や質問に対する答え方、回答例文を紹介しています。また、集団の中での役割がないと感じている人がすべき考え方も紹介していますので、面接を受ける前に参考にしてみてください。
「集団の中での役割」の一覧
まずは「集団の中での役割ってなに?」「どんなものがあるの?」と、いまいちイメージを掴めていない就活生に向けて、役割の一覧を紹介します。
以下で自分に該当するものがないか確認してみてください。
チームの先頭に立ち、全体を引っ張る
▼モチベーター
チームのモチベーションを上げる
▼サポート役
チームの中で困っている人がいたらフォローする
▼相談役
チームメンバーの悩みを聞き解決に貢献する
▼まとめ役
チームの意見をまとめて組織を円滑にする
▼分析役
状況や課題を分析し、進むべき方向を見つける
▼アイディアマン
たくさんの意見・アイディアを出す
▼ムードメーカー
チーム全体の雰囲気を明るく盛り上げる
▼切り込み役
チームの中で常に先陣を切る
▼危機管理役
リスクをいち早く察知する
▼調整役
チームがうまく機能するようにメンバーの関係を調整する
「集団の中での役割」を質問する意図
この質問を面接でする意図は「チームで仕事ができるか」「どのような役割で活躍できるか」「自己PRと一致しているかどうか」といった点になります。
まずはなぜ面接官は「集団の中での役割」について聞くのか、質問の意図を紹介していきます。
仲間と協力できるかどうかを確認するため
仕事は一人で行うよりも、チームで協力しながら進めなければならないことが多いです。
そのため仲間と協力して目標達成に向けて努力できる人であるかを確認するために、集団の中での役割を聞いています。
集団の中での役割を聞くことで、普段の立ち回りや性格がわかるため「仕事においてもこう動いてくれるだろう」と面接官も働いているイメージを掴みやすくなります。
自社で活躍できる人材であるか確認するため
集団の中での役割を聞くことで、自社の求めている人材像と合致しているかどうかがわかります。
例えば「高い目標でも達成に向けて主体的に行動し続けられる」というような行動力を重視している企業で「集団の中での役割は相談役になることが多いです」と伝えてしまうと、自社の求めている人物像とは少し違うかなと判断されてしまう可能性があります。
このように自社の求めている人物像と合致しているかを確認することで、将来的に自社で活躍できる人材かどうかを確認しているのです。
自己PRと一貫しているかを確認するため
自己PRの回答と一貫性があるのかを確認することにより、面接官はその場限りの回答ではないことを理解でき、信頼できる回答だという確証を得ることができます。
もし自己PRの内容と集団の中での役割の回答内容に一貫性がない場合には、ほかの回答に対する信憑性も薄れてしまう可能性があるため注意が必要です。
「集団の中での役割」を質問された際の答え方
面接で「集団の中での役割は?」と聞かれた際は、上記フレームワークに沿って答えましょう。
最初の結論部分では「私は相談役になることが多いです」といったように、集団の中での役割を簡潔に伝えます。
集団の中での役割を簡潔に伝えたら、役割に関するエピソードを具体的に説明します。このエピソードはあなたの人柄や価値観を伝える重要な部分となるため、できるだけ具体的に回答しましょう。
上記のようなエピソードを伝えたら、最後に「入社後はどのように貢献して志望企業にメリットを与えるか」について話します。
単なるイメージではなく、具体的にどのようなことを成し遂げたいかを述べると印象がよくなるでしょう。
その他、面接での頻出質問への答え方が知りたい就活生は「面接の質問」への答え方の詳細、注意点、面接官のタイプ別対策方法を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
本記事では面接での正しい答え方や注意点等について紹介しています。
「集団の中での役割」の回答例文
ここでは面接で集団の中での役割を聞かれた際の回答例文を紹介します。まだ回答のイメージが掴めていないという就活生は参考にしてみてください。
また、各回答例に対して想定される追加質問も紹介していますので、チェックしましょう。
リーダー
以前の職場は暇さえあれば、スタッフ同士でお客様に対する愚痴を話しているような、あまりよいとはいえない職場環境でした。私はリーダーに任命されたこともあり、なんとかこの状況を変えたいと考え、スタッフ一人ひとりと話し、原因が「暇」にあるということ、皆この状況は良くないと感じていることが分かりました。そこで、店長や料理長に「スタッフが暇を持て余してしまっているので、売り上げに貢献できるような仕事を作れないか」とかけあいました。
その結果、その日店側が売りたいメニューをスタッフ全員で共有し、スタッフが自ら考えた方法でお客様にお勧めすることが決まりました。メンバーは自分で考えた方法で上手く注文がもらえた時の喜びを感じることができるようになり、仕事にやりがいが生まれたようです。
御社でリーダーとしての仕事をさせていただくことがあれば、メンバー一人ひとりの声に耳を傾けやりがいを持って仕事ができる場を整え、貢献していきたいです。
【想定追加質問】
⇨メンバーによってやりがいを感じることが違う時にはどうしますか?
⇨メンバーの声に耳を傾ける時に大事なことは何ですか?
モチベーター
高校生の頃、部活でテニスをしていました。私が所属していた部では、試合中は褒めたり励ましたりすることはあったのですが、練習中に他の部員を褒めたり励ましたりすることはあまりありませんでした。そんな中、私は常日頃から先輩後輩の垣根なく、練習中に良いプレーやチームメイトのちょっとしたスキルの上達をみつけて褒めるようにしていました。
最終的に私は試合では大きな成果を残すことはできませんでしたが、引退するときに、団体戦で常に大会の上位に入っていたレギュラーメンバーたちから「褒め続けてくれたから自信になった」とのメッセージをもらいました。
入社後は、職場のメンバーに得意としている褒めることに加えて、必要なことであれば厳しいことも言える強さを持ち、チームを鼓舞していきたいと考えています。
【想定追加質問】
⇨どうすれば厳しいことでも言える強さを持てると思いますか?
⇨人を褒めるときに大切にしているポイントを教えてください。
サポート
学校中から集めた、テーブルやイス、パソコンやプロジェクターなどに一つずつ番号を付けて、各会場に割り振り管理をしました。多少の不足は出たものの大きなトラブルなく無事にイベントを終え、備品を元の状態で元の場所に戻し終えたときは何ともいえない達成感がありました。
実行委員の中では地味な役回りで、特別誰かに評価された訳ではありませんが、貢献できたという実感を得られました。すべての仕事はチームの目的に通じていて重要な意味があると考えますので、どのような仕事であっても高いモチベーションで取り組めます。
【想定追加質問】
⇨目立つことには抵抗がありますか?
⇨備品の不足があった時の苦情にはどのように対応しましたか?
相談役
2年生からリーダーになった部員も私と同様に孤立しそうになっていたため、リーダーに声をかけ悩みを聞くようになりました。私が失敗から学んだことを伝えたことで、リーダーは部員一人ひとりの声に耳を傾け、孤立するどころか学年がまとまるようになりました。
リーダーを支えることはチームの成果に直結する重要な役割でやりがいのある仕事だと感じていますので、将来は会社の業績に直結する官房的な仕事に就いてみたいという希望を持っています。
【想定追加質問】
⇨あなたが失敗から学んだこととは何ですか?
⇨またリーダーをやりたいと思いますか?
⇨部員たちの声に耳を貸さなかった理由は何ですか?
まとめ役
ボランティアに行く先はメンバーのミーティングで決めるのですが、毎回意見が分かれますし、時には対立してしまうこともあります。私はミーティングではファシリテーション役を担当していることが多く、その都度、それぞれの意見のメンバーからなぜそのボランティア先に行きたいのかを掘り下げて話してもらうようにします。
すると「誰の役に立ちたいから」という意見は違っていても「困っている人の役に立ちたい」という核にある思いは、皆一致していることを全員で確認できるのです。そうすることで対立するのではなく、お互いを尊重し合う話し合いをすることができ、おのずと意見も集約されていきます。
入社後すぐにまとめ役になることはないかもしれませんが、まずはフォロワーシップを発揮して御社に貢献できればと考えています。
【想定追加質問】
⇨チームをまとめる際のコミュニケーションで、意見を掘り下げる以外に心がけていることは何ですか?
⇨フォロワーシップの中で最も得意な役割は何ですか?
分析役
毎試合、得点の起点となったプレーや効果的であったプレー、失点したシーンや危険なシーンを分かりやすく分析し動画にまとめて、ミーティング時にメンバーに視聴してもらいながら説明をしています。コーチやメンバーからは「次の試合や練習で意識すべきことを整理して伝えてもらうことで、チームの共通認識ができる」との評価を受けており、モチベーションアップにつながっています。
入社後も、的確にチームの強みや課題を把握して、メンバーに伝えていくことで貢献したいと考えています。
【想定追加質問】
⇨怪我をしてプレイヤーからマネージャーになった際はどのようにして気持ちを切り替えましたか?
⇨ネガティブなプレーを分析し説明する際に気をつけていたことがあれば教えてください
⇨怪我をしてマネージャーになる前はどのような役割でしたか?
アイディアマン
その新メニュー作りに関わらせてもらっているのですが、私はとにかく枠にとらわれずに数多くの新メニュー案を出すようにしています私の提案したメニューがそのまま採用されたことはまだありませんが、他の案と掛け合わせることで採用されたメニューがあり、店長から寸志をいただいたこともありました。
アイディアを数多く出すために、普段からさまざまな分野にアンテナを張るよう心がけています。ドリンクとは全く関係のない所から発想が生まれる場合もあるためです。
将来的には発想力に磨きをかけて、御社の商品やサービスの企画に関わる仕事に就き、御社の業績に貢献したいと考えています。
【想定追加質問】
⇨アイディアを出す際に注意しているポイントは何ですか?
⇨アイディアが出なくなってしまったら、どのような役割を担いますか?
ムードメーカー
はじめは自分がテンションを高く保ちながら楽しんでプレーするために声を出していましたが、徐々に周りにも派生していき、チーム全体がよく声が出て活気のあるチームになっていきました。最近では、試合前のウォーミングアップで相手チームが驚いてしまうくらい活気があり、近隣の大学でも少し噂になるくらいです。
仕事でも持前の明るさを発揮して、チームに活力を与えられるような存在になりたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨活気のあるチームとないチームでは、結果にどのような差が出ると思いますか?
⇨自分と合わないメンバーとはどのように接しますか?
切り込み役
アルバイト先のカラオケ店では、泥酔したり他のお客様の迷惑になるような行為をしたりするお客様や、クレーマー気質のお客様もいます。他のメンバーが接客をためらってしまうようなお客様には、私が真っ先に対応するようにしています。私が対応することで、他のメンバーもお客様の温度感が分かり対応方法を考えられ、接客への気力が湧いてくるようです。
御社に入社後も、どんなことにも一番最初に挑戦し、周りの勇気になるような人材に慣れるよう努力いたします。
【想定追加質問】
⇨先陣を切るために何か心がけていることはありますか?
⇨当社ではどんなことに一番最初に挑戦したいですか?
⇨周りがついてこれなくて、孤立してしまったらどうしますか?
危機管理役
参加者は好奇心旺盛なメンバーが多く、島についたとたん海やお酒といった具合に思い思いの行動をはじめ、いつけが人が出てもおかしくないくらいの状況でした。楽しい雰囲気に水を差したくない気持ちもありましたが、リーダーに進言し一度全員を集めて最低限の注意事項とルールを伝えさせてもらいました。その結果、参加者全員で楽しんで最後まで怪我人を出さずにイベントを終えられました。
御社でも、ブレーキを踏みながらも、再びアクセルを踏む方法を考えられる危機管理役として活躍し企業成長に貢献していきたいです。
【想定追加質問】
⇨危険に気づいた時、真っ先に取る行動は何ですか?
⇨当社にとっての危機とは何だと思いますか?
面接でよく聞かれる質問集と回答例は下記の記事を参考にしてください。
「集団の中での役割」を回答する際のポイント
ここでは面接で集団の中での役割を回答する際のポイントを紹介します。回答する際は以下のポイントを意識してみてください。
志望企業の求める人物像に合った役割を伝える
集団の中での役割を伝える際は、志望企業の求める人物像に合わせた役割を伝えるようにしましょう。
いくら良い役割を担っていても、企業が求めている人物像とかけ離れていたらアピールにはなりません。
企業は自社に貢献してくれる人材を採用したいと思っているため、自社の業務に適正があるか、社風とマッチしているかなどを重要視しています。
そのため、自社に合っていないと判断されてしまうと選考を通過するのは難しくなってしまうでしょう。
採用したいと思ってもらうためにも、集団の中での役割を決める前に志望企業の求める人物像について把握しておくことが大切です。
オールラウンダーは避ける
オールラウンダーという役割がNGなわけではありませんが「集団の中での役割はオールラウンダーです」というアピールをしても、面接官はあなたの人柄や強みを理解することができません。
そのため、オールラウンダーという役割をアピールしたい場合は「基本的にはリーダーの役割を担いますが、状況に応じてほかの役割を担うこともできます」といったように、リーダーのエピソードと他の役割のエピソードを交えて説明するようにしましょう。
「集団の中での役割」がない場合はどうしたらいい?
「集団の中での役割は?」と聞かれて「部長でもないし役割なんてないよ…」「そんな大したことやってない…」など、話せるエピソードがなく悩んでいるという就活生もいるでしょう。
しかし、集団の中の役割といっても必ずしも何か特定の役割についていないといけないわけではありません。
役割とまではいかずとも「いつも周りを引っ張っていることが多い」「人から相談されることが多い」など、集団の中でどういうポジションになることが多いかといった観点で考えれば、何かしら思い当たるものがあるのではないでしょうか?
その時のエピソードを伝えれば、十分に集団の中での役割に対する回答になります。部活やアルバイトなど、集団の中で行動した経験を思い返してみましょう。
まとめ
本記事では面接で聞かれる「集団の中での役割」一覧や質問に対する答え方、回答例文を紹介してきました。
「役割なんてないよ…」と不安を感じている就活生もいるかもしれませんが、本記事でもお伝えした通り、部長やアルバイトリーダーなどのような特定の役割を担っていなくても問題ありません。
面接官が集団の中での役割を聞く意図は、就活生の人柄や適正を知るためです。あなたが集団の中でどのように行動しているのかが伝われば良いため、集団の中で何か行動したエピソードがないか考えてみてください。
就職エージェントneoを活用して就活をしよう!
- 「集団の中での役割ってどう伝えればいいの…?」
- 「評価されやすい役割ってあるのかな?役割の一覧が見たい」
- 「集団の中での役割がない場合はどうしたら良い…?」
このように就活に関する悩みは人それぞれでしょう。
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