●[考えすぎる]という短所は、伝え方次第で[物事を慎重に考える力]や[分析力の高さ]といった強みとして評価される。
●面接で短所を回答する際は、[短所を自覚したきっかけ]や[改善への工夫]を具体的に伝えることが重要。
●マイナスの印象を避けるには、[行動に移す努力]や[他人とのバランスを意識する姿勢]など、前向きな改善意欲をアピールすると良い。
就活では、「あなたの短所は?」という質問は避けて通れません。その際、[考えすぎる性格]を短所として挙げる場合、どのように伝えるべきか悩む就活生は多いでしょう。
実際、[考えすぎる]という短所は、伝え方を誤ると[決断力がない][行動が遅い]といったネガティブな印象を与えかねません。しかし、伝え方を工夫すれば、むしろ[慎重さ][責任感の強さ][分析力の高さ]といった強みとして、ポジティブに評価されるチャンスにもなるのです。
本記事では、この[考えすぎる]という短所を、面接でうまく伝えるためのポイントや構成、タイプ別の例文などをわかりやすく解説します。あなたらしさを活かしながら、好印象を残すことができる伝え方を身につけましょう。
そもそも面接で「短所」を聞くのはなぜ?

面接で「あなたの短所は何ですか?」と聞かれ、そのまま自身の短所を答えてしまう就活生も少なくありません。しかし、企業側は単にあなたの欠点を知りたいわけではありません。しかし、企業側は単に欠点を知りたいわけではありません。
ここでは、企業が面接で短所を聞く理由について解説していきます。
①自己理解ができているかを見たいから
企業は短所を質問することで、あなたが自分の弱み・強みを客観的に把握できるかを確認しようとしています。自己理解が深い人は、自分の行動傾向や改善点を認識しており、他者とのコミュニケーションや業務に良い影響を与えます。
もし「短所はない」と回答すると、自己分析が不足していると判断され、マイナス評価に繋がる可能性があるため注意が必要です。
②問題への向き合い方や改善力を見たいから
企業は、短所の有無そのものではなく、短所に対する向き合い方を確認しようとしています。そのため、回答をする際は、短所を正直に認めた上で、それを改善しようと努力している具体的な行動をセットで伝えることが重要です。
例えば、「考えすぎてしまう」という短所なら、「1人で悩みすぎないよう、早い段階で周囲に相談するよう心がけています」と改善策を付け加える、といったイメージです。
このように、自身の短所に対して前向きに取り組む姿勢を合わせて伝えることで、あなたの改善力や成長力をアピールすることができます。
③入社後の配属・フォローに活かしたいから
企業は、この質問を通して、学生の[誠実さ]や[組織との相性(カルチャーフィット)]も見ています。「正直に自分の弱みを話せるか?」「その弱みが自社の環境で致命的なものにならないか?」といった点を確認し、入社後のミスマッチを防ごうとしているのです。
例えば、「いろいろな可能性を考えすぎてしまい、行動に移すまでに時間がかかる」という短所を伝えたとします。企業側は「いきなり1人で顧客と向き合う営業職は、本人にとって厳しいかもしれないな。まずは、上司との営業同行で経験を積ませるような配属が良いだろう…。」と、育成の参考にすることができるのです。
このように、正直に短所を伝えることは、企業があなたに合った活躍の場を用意するための、重要な情報となります。誠実な姿勢で対話することが、結果的に入社後の働きやすさにも繋がるのです。
あなたはどのタイプ?考えすぎる人の特徴7選
一口に「考えすぎる」と言っても、その原因や思考パターンは人それぞれです。
まずは、自分がどのタイプに当てはまるかを知り、客観的に自分を見つめ直すきっかけにしてみてください。
①情報を集めすぎて迷子になるタイプ
何かを始める前に、あらゆる情報を調べないと気が済まないのがこのタイプです。
「失敗したくない」「最善を選びたい」という思いが強いあまり、情報過多でかえって決断できず、行動に移すタイミングを逃してしまいます。
まずは「最低限これだけ」という調査の範囲や時間を決め、それを終えたらすぐに行動に移す、というルール設定をすることから始めてみましょう。
②細かいところまで気になりすぎるタイプ
「この表現は相手に失礼にならないか」「句読点の位置はおかしくないか」など細かい部分が一度気になり始めると、なかなか次に進めないのがこのタイプです。
丁寧であることは長所ですが、完璧主義になりすぎると物事が前に進まなくなることもあります。
まずは「8割できたら一度完成とする」など、完璧を目指さないルールを決め、後から細部を見直す習慣をつけましょう。
③将来を想像して不安になりやすいタイプ
「この選択をして、5年後に後悔しないか」「このままうまくいかなかったらどうしよう」など、まだ起きていない未来に対して思い悩んでしまうタイプです。
不安を感じること自体は自然なことですが、先のことを考えすぎると[今できる最善]を見失ってしまうことがあります。大切なことは、今できることに目を向け、一歩ずつ着実に前進することです。
④過去の失敗を繰り返し思い出してしまうタイプ
「なぜあんなことを言ってしまったのだろう」「あの時、違う選択をしていれば…」と、一度終わったことを何度も振り返ってしまうのがこのタイプです。
反省は重要ですが、過去に囚われすぎると自信を失ってしまう可能性があります。過去の経験を[未来に活かすための材料]と捉え、少しずつ前向きな考え方に変えていくようにしましょう。
⑤周囲の目を気にしすぎてしまうタイプ
「自分は周りの人にどう思われているのだろう」「変な人だと思われていないかな」と、周囲の人からの評価を気にしすぎて行動ができなくなるのがタイプです。
協調性が高いという長所がある一方で、自分の意見を言えなくなり、本当にやりたいことを見失ってしまう傾向があります。
大切なことは、評価の基準を[他人にどう思われるか]から[自分はどうしたいか]に切り替えることです。この[自分軸]で物事を判断できるようになることが、後悔のない選択への第一歩となるでしょう。
⑥感情移入しすぎて自分がしんどくなるタイプ
人の話を親身になって聞くあまり、相手の喜びや悲しみまで、まるで自分のことのように感じてしまうのがこのタイプです。
「相手が大変なら、自分が何とかしなければ!」と思い込み、知らず知らずのうちに疲弊してしまうことが多いでしょう。
共感力は素晴らしい長所ですが、自身の感情との境界線を引くことも重要です。『自分の心を守ることも優しさの1つ』と意識することが大切です。
⑦自分の能力や考えに確信が持てないタイプ
常に「本当にこれでいいのかな」「自分にできるのかな」と、自分の能力や考えに疑問を感じてしまうタイプです。
自信のなさから行動をためらってしまうことが多いため、チャンスを逃しやすくなります。
小さな成功体験を積み重ね、できたことを意識的に振り返る習慣をつけることで、少しずつ自信を育むことができるでしょう。
企業はどう見ている?考えすぎる人に対する印象と懸念
多くの就活生が短所だと考える[考えすぎる性格]ですが、企業は必ずしもマイナス評価をするわけではありません。
この性格には、[慎重で責任感が強い]という好印象に繋がるプラスの側面と、[行動が遅い]という懸念に繋がるマイナスの側面の両方があります。そのため、この両面を正しく理解しておきましょう。
▼面接官が抱きやすいプラスのイメージ
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▼面接官が抱きやすいマイナスのイメージ
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面接官が抱きやすい良いイメージ
考えすぎるという性格は、伝え方次第ではプラス評価に繋がることも多くあります。特に以下のような点が評価されやすいです。
🔶慎重でミスが少ない
考えすぎる性格は、裏を返せば、非常に慎重で、行動に移す前に丁寧に状況を分析する力があるといえるでしょう。
特に[情報を集めすぎて迷いやすい][細部まで気になってしまう]といったタイプの人方は、抜け漏れやリスクを未然に防ぐ慎重さから、ミスの少ない仕事ができると評価されやすい傾向があります。
このような特性は、品質管理や事務処理、経理など、高い正確性が求められる職種で特に強みとなります。もし「ケアレスミスを防ぐ工夫をした」「複数人での作業でミスに気づいて防げた」といった経験があれば、具体的なエピソードとして語ることで、より信頼性が高まります。
🔶 責任感が強い
考えすぎる性格は、裏を返せば、物事を決して軽く見ず、自身の判断に責任を持とうとする姿勢の表れといえます。
例えば、[過去の失敗を引きずりやすい][他人の気持ちを気にしすぎる]といったタイプの人は、失敗を深く反省し、相手の期待に応えようとする気持ちが強いため、自然と責任感のある言動を取る傾向にあります。
企業側から見れば、このような人材は「任された仕事を途中で投げ出さない」「ミスにも真摯に向き合い、改善に努める」など、信頼できる存在として映るでしょう。
もしアルバイトやサークル活動などで[最後までやり遂げた経験]があれば、それを具体例として挙げることで、責任感の強さにさらに説得力を持たせることができます。
🔶 物事を深く考える分析力がある
考えすぎてしまうという性格は、物事を多角的に捉え、その背景や構造を深く掘り下げて考える[分析力]があるといえるでしょう。
特に、多くの情報を収集し、自分の意見に確信が持てるまで何度も見直す人は、高い分析力を持っていると言えます。このような人は、仮説と検証を繰り返すことで、より質の高い判断を導き出す能力があると評価されるでしょう。
この分析力は、複雑なデータや状況に基づいて判断を下す必要のあるマーケティング職や企画職において、非常に重要な資質です。
例えば、[プレゼンやレポートを作成する際に、伝えるべき情報を整理した経験]や[チームの課題を分析し、改善策を提案した経験]など、具体的なエピソードを交えてアピールすることで、あなたの分析力をより明確に伝えることができます。
面接官が抱く可能性がある懸念点
一方で、「考えすぎる」という性格は、時としてネガティブな印象に繋がる可能性も秘めています。面接官に以下のような懸念点を抱かせないよう、事前にエピソードを準備しておくことが重要です。
🔶 行動に移すのが遅いのでは?
考えすぎる人は、[慎重である]という長所を持つ一方で、[行動に移すのが遅い]と見なされることがあります。なぜなら、情報収集や検討に時間をかけすぎた結果、ビジネスチャンスを逃してしまうのでは、と懸念されるからです。
このような懸念を払拭するためには、[自分なりの行動ルール]や[判断基準]を持っていることを示すのが効果的です。
その際は、「〇〇まで情報を集めたら行動を開始する」「時間を区切って結論を出す」といった工夫を具体的なエピソードとともに伝えることで、行動力とのバランスをうまくアピールできます。
🔶 決断力に欠けるのでは?
考えすぎてしまう人は、物事を多角的に捉える姿勢は評価される一方で、「決断力に欠けるのでは?」と懸念を抱かれてしまう可能性があります。なぜならビジネスでは、限られた時間や情報の中で、最善の判断を下す能力が常に求められるからです。
この懸念を払拭するには、あなたの[決断力]を示す具体的なエピソードを伝えましょう。例えば、[納得いくまで考え抜き、覚悟を持って決断した経験]や[意思決定のスピードと正確さを両立させる工夫]などを語ることで、懸念を強みに変えることができます。
🔶 メンタル面が不安定になりやすいのでは?
面接官は、考えすぎる人に対して「精神的に打たれ弱いのでは?」「ストレス耐性が低いのでは?」という懸念を抱くことがあります。
特に、[他人の反応を気にしすぎる][過去の失敗を引きずる]といった傾向は、入社後のメンタルバランスへの不安に繋がりやすいからです。
こうした印象を払拭するためには、自分なりのリフレッシュ方法や気持ちの切り替え方を具体的に伝えることが大切です。例えば、以下のような具体的な方法を伝えられると良いでしょう。
このように、[深く考える力]という強みと、それを健全に保つための[自己管理能力]をあわせて示すことで、面接官に「この人なら安心して仕事を任せられる」という信頼感を与えることができます。
好印象を与える!考える短所を伝える構成

「考えすぎる」という短所は、伝え方によって面接官に与える印象が、プラスにもマイナスにも大きく変わります。
面接官に好印象を与えるためには、話の[構成]をしっかり準備することが不可欠です。ここでは、そのための具体的な構成を4つのステップで解説します。
①短所の内容を簡潔に述べる
短所を伝える際は、言い訳や長い前置きは不要です。
「私の短所は、物事を深く考えすぎてしまうところです」というように、まずは結論をシンプルに伝えましょう。
冒頭で結論を提示することで、面接官に[どんな特性を持っている人か]が明確に伝わり、その後の話も理解してもらいやすくなります。
私の短所は、物事を深く考えすぎてしまうところです。慎重になるあまり、行動に移すまでに時間がかかってしまうことがあります。
②短所が表れた具体的な場面を紹介する
次に、その短所を裏付ける、具体的なエピソードを伝えましょう。
例えば、「サークルのイベント企画で、失敗を避けたい思いからあらゆるリスクを想定してしまい、意思決定が遅れてしまった経験があります」というように、正直に状況を説明します。
このように、具体的な背景や状況、どのように考えすぎたのかを説明すると、ただの自己評価ではなく、実体験に基づいた短所であることが伝わります。
ゼミ活動でプレゼン発表の構成を任された際、複数の選択肢を比較しすぎてなかなか結論を出せず、メンバーに資料の提出を急がせてしまったことがあります。
③どう向き合っているか・改善のための工夫を伝える
短所を伝えるだけで終わらせず、[その短所にどう向き合っているか][どのように改善しようとしているか]を語ることで、前向きな印象を与えましょう。
例えば、「情報収集の時間をあらかじめ決めるようにし、必要以上に悩まず次の行動に移すことを意識しています」や、「迷ったときは周囲に相談することで、視野を広げ、柔軟に判断できるよう努めています」といった具体的な工夫を加えると、自分を客観視し、改善努力ができる人だという印象に繋がります。
現在は、あらかじめ「○分以内に判断する」と時間を区切ったり、迷ったりしたときには信頼できる人に意見をもらうようにして、行動を先延ばしにしないよう工夫しています。
④強みにもなることを最後にさりげなく伝える
最後に、自身の短所が[見方を変えれば強みにもなる]ことをさりげなく伝え、話をポジティブに締めくくりましょう。
例えば、「深く考える傾向があるからこそ、物事に対して丁寧に取り組み、ミスを未然に防ぐことができると感じています」と補足することで、注意深さや慎重さといった良い側面を印象付けることができます。
深く考える性格のおかげで、リスクや可能性を事前に洗い出して対応する力が身につきました。今後もこの特性を活かしつつ、より柔軟に行動できるよう成長していきたいと考えています。
【タイプ別】考えすぎる短所の回答例7選
ここでは、よくある7つのタイプ別に「考えすぎる短所」の模範回答例をご紹介します。自分に最も近いと感じるタイプの例文を参考にしてみましょう。その上で、「自分だったらどのように回答するか」を、あなた自身の言葉で考えてみてください。
例文①情報を集めすぎて迷子になるタイプ
大学のゼミで、チームで調べ学習の発表を担当した際、「より正確で信頼できる情報を使いたい」という思いから、インターネットだけでなく論文や図書館の資料も徹底的に調べてしまい、チームの進行が少し遅れてしまったことがありました。
ただ、その経験を経てからは、「情報収集にはここまで」「○日までに決定する」と自分の中で期限を設けて行動するようにしています。必要な情報を見極める意識が生まれたことで、効率も意識できるようになりました。
慎重さは時に強みになると考えているため、入社後はその特性を活かしながらも、スピード感を持って判断・行動できるよう努めていきたいです。
例文②細かいところまで気になりすぎるタイプ
大学のサークルでイベントのポスター制作を担当した際、文字の配置や配色、余白のバランスが気になり、何度も微調整を重ねてしまいました。納得できるまで修正を繰り返した結果、提出が予定より1日遅れてしまい、チームに迷惑をかけてしまったことがあります。
それ以来、「全体の目的やスケジュールを優先すること」を意識し、細部にこだわりすぎないよう心がけるようになりました。今では「8割の完成度で一度提出し、フィードバックを受けながら仕上げていく」という進め方を取り入れています。
細かい部分にも目を配れることは、品質向上に貢献できる強みでもあると考えています。入社後は、求められるスピードと精度のバランスを意識しながら、丁寧かつ効率的に業務を進めていきたいです。
例文③将来を想像して不安になりやすいタイプ
大学3年の夏に就職活動を意識し始めた際、「もし希望業界に進めなかったら」「社会人としてやっていけるのか」と先々のことばかりを考えてしまい、情報収集ばかりして行動が後回しになる時期がありました。
その反省から、今では「今できることに集中する」ことを意識し、週ごとに目標を設定してタスクを細分化することで、不安を前向きな行動に変えるようにしています。
将来を見据えて行動する姿勢は、計画性やリスク管理の面で活かせると考えています。入社後は、先を見据える視点を大切にしながらも、現実的なステップを踏んで成果を出せるよう努めていきます。
例文④過去の失敗を繰り返し思い出してしまうタイプ
大学のゼミでプレゼン発表を担当した際、話す順番を間違えてしまった経験があり、それ以降も「また失敗したらどうしよう」と不安になり、同じような発表の場で緊張しやすくなってしまいました。
しかしその経験から、「準備で自信をつける」ことを意識し、資料作成の見直しや事前練習に時間をかけるようになりました。また、失敗したときは「紙に書き出して反省→改善案を考える」ことで、気持ちの整理もできるようになってきました。
このように、同じミスを繰り返さないように学びを活かせる点は、自分の強みでもあると感じています。入社後も、経験を次に活かしながら、着実に成長していけるよう努力してまいります。
例文⑤周囲の目を気にしすぎてしまうタイプ
ゼミでグループ発表をおこなった際、「発言が的外れだったらどうしよう」と不安に感じ、意見を言うタイミングを逃してしまったことがあります。結果的に、自分の提案を伝えられず、後からチームに迷惑をかけてしまったと反省しました。
それ以降は、「まずは一度発言する」ことを自分のルールにし、意見があってもすぐには話せないときは、メモに残して後で必ず共有するようにしています。
この経験から、周囲を意識しすぎる面は、場の空気を読みながら配慮できる力にもなると感じています。入社後は、相手の立場を想像しながらも、自分の意見を伝えることを大切にして、良いチームワークに貢献したいです。
例文⑥感情移入しすぎて自分がしんどくなるタイプ
アルバイト先で新人の方が失敗をして落ち込んでいるのを見かけた際は、自分のことのように心配になり、一日中気持ちが沈んでしまったことがありました。
それ以降は、「気持ちを受け止めつつ、自分は冷静でいる」ことを意識し、相手が困っていたら話を聞くだけでなく、具体的なフォローや声かけをするように工夫しています。
感情を汲み取れることは、相手の立場に立って考えられるという点で強みにもなります。入社後は、人間関係やお客様対応において、共感力と冷静さのバランスを持って行動していきたいです。
例文⑦自分の能力や考えに確信が持てないタイプ
大学でのディスカッションの際、「自分の考えは的外れかもしれない」と不安に感じ、他の人の意見を優先しすぎてしまう場面が何度かありました。その結果、積極的に発言できず、議論に十分貢献できなかったと感じています。
そこで現在は、まず自分の考えを紙に書き出し、「なぜそう思ったのか」を整理してから伝える練習をしています。また、発言後に振り返って改善点をメモすることで、自信にも繋がってきました。
この慎重さは、裏を返せば周囲の意見を尊重しながら調整できる力でもあると感じています。入社後は、協調性と丁寧な思考を活かしながら、着実に仕事の幅を広げていきたいと考えています。
要注意!考えすぎる短所のNG回答例

考えすぎる短所は、伝え方によってはマイナスな印象を与えてしまうこともあります。ここでは、実際に面接で避けたいNG回答のパターンと理由、改善ポイントについて紹介します。
NG例①反省のない一言で終わるパターン
私の短所は考えすぎるところです。でも性格なので仕方がないと思っています。
短所を伝える際に「仕方ない」と結論づけてしまうと、[改善する気がない][成長意欲が感じられない]というネガティブな印象を与えてしまいます。企業は、課題に気づき、前向きに向き合える人材を求めています。

アドバイザー
短所は性格の一部でもありますが、克服や工夫に取り組んでいる姿勢を見せることが大切です。どう向き合っているかを必ず添えましょう。
NG例②深刻さだけが伝わってしまうパターン
私は考えすぎる性格で、1つの失敗を何週間も引きずってしまいます。将来もずっとこの性格なのだと思います。
短所のエピソードに具体性があっても、ネガティブな描写のまま話を終えてしまうと、「この人は気持ちの切り替えができないのでは?」と不安に思われてしまいます。

アドバイザー
たとえ深刻な内容でも、「こう乗り越えた」「今はこのように工夫している」といった前向きな変化を必ず盛り込みましょう。このように改善努力を示すことで、面接官にポジティブな印象を与えることができます。
NG例③長所へのすり替えが強引すぎるパターン
私は何事も深く考える性格です。つまり、常に最適な答えを導けるという長所です。
短所をそのまま強引に長所にすり替えると、「自己分析が甘い」「現実から目を背けている」と思われかねません。なぜなら、その短所と向き合った上での反省や、改善しようと工夫している具体的なエピソードがあって、初めてあなたの話に説得力が生まれるからです。

アドバイザー
短所としての一面をきちんと認めた上で、[どう工夫しているか][どう強みに変えるか]を丁寧に伝えることが大切です。順序立てた構成を意識しましょう。
考えすぎる短所に関するよくある質問
ここでは、就活生からよく寄せられる5つの質問に答えながら、面接での不安を解消していきます。
Q1. 「考えすぎる」は本当に短所として言っていいの?
考えすぎる性格を、短所として伝えることは全く問題ありません。
多くの就活生が[短所=悪いところ]と捉えがちです。しかし、企業が見ているポイントはそこではありません。「自分の弱みを客観的に理解し、それを改善しようと向き合っているか」というあなたの姿勢を確認しようとしているのです。
そのため、「考えすぎる」という短所は、あなたのそうした前向きな姿勢をアピールするための、絶好のチャンスになるのです。
Q2.考えすぎる性格を言い換えるとしたらどういう伝え方がいい?
考えすぎる性格は、そのまま伝えるとネガティブな印象を与えてしまう可能性がありますが、視点を変えればポジティブな表現に言い換えることができます。
- 慎重に物事を判断できる
- 丁寧に準備を進めるタイプ
- 相手の気持ちや周囲への影響を考えられる
- リスクや抜け漏れに敏感
上記のように表現すると、面接官に好印象を与えることができます。
また、[考えすぎて行動に移れない]ことが短所だと感じている場合でも、「状況をしっかり整理したうえで、今は◯◯を意識してすぐ行動に移すよう心がけています」と成長への姿勢を添えることで、前向きな性格として伝えることができます。
大切なことは、性格そのものよりも、それをどう活かしているか・改善しようとしているかを面接官に伝えることです。
Q3. 面接官にマイナスな印象を与えないか不安です…
[考えすぎる]という短所を伝えること自体は、全く問題ありません。
大切なことは、短所を正直に認めるだけでなく、それを改善しようと工夫している前向きな姿勢をセットで示すことです。
例えば、「考え込んでしまう自分に気づいてからは、時間を決めて区切るようにした」というように、具体的な改善努力を伝えることができれば、自己管理能力の高さのアピールに繋がるでしょう。
Q4. 「考えすぎる」を長所にすり替えてもいい?
結論から言うと、短所をいきなり長所にすり替えるだけの伝え方は、避けた方が無難です。
面接官を納得させるには、単にポジティブに言い換えるのではなく、以下のステップを踏むことが重要です。
- 短所を認める
まず[考えすぎる性格]が自分の短所であることを正直に認める
- 改善努力を語る
次に、その短所を改善するために、具体的に取り組んでいることを伝える。
- ポジティブな側面に触れる
その上で最後に、「この短所は、裏を返せば〇〇という長所にも繋がります」と、ポジティブな側面を補足する。
この順序で伝えることで、あなたの話は[ただの言い訳]ではなく、[自己理解に基づいた、説得力のある内容]になります。
Q5 どんなエピソードを選べばいい?
基本は大学時代の経験から選ぶのがベストです。アルバイトやゼミ、サークルなどの中で、「慎重になりすぎた」「決断が遅れてしまった」経験がないかを振り返ってみましょう。
エピソードを選ぶ際のポイントは、単なる失敗談ではなく、成長した自分をアピールできる話を選ぶことです。
具体的には、[①短所による失敗]→[②改善のための行動]→[③現在の自分]という成長の過程をセットで語れるエピソードが理想です。
Q6. 考えすぎるタイプは就活で不利?
いいえ、一概に不利とは言えません。むしろ、[慎重さ]や[責任感]といった強みとして、高く評価されることも多いです。ただし、その長所が[行動が遅い][精神的に不安定]といった懸念に繋がらないよう、伝え方に注意が必要です。
具体的には「自分にはこういう傾向があるが、それを理解し、このように対策・工夫しています」と、自己調整能力をセットで伝えましょう。自分の弱みを正しく理解し、それと向き合える人は、企業にとって[信頼できる人材]として、かえって高く評価されるのです。
まとめ
[考えすぎる]という短所は、伝え方次第で面接官に良い印象を与えることができます。本記事では、考えすぎる人の特徴や企業側の見方、伝え方の構成、タイプ別の例文、NG回答の注意点などを幅広く解説しました。
[考えすぎる]という短所は、決してネガティブなものだけではありません。裏を返せば[慎重さ]や[責任感の強さ]といった、企業が求める強みにもなり得ます。
大切なことは、自分の弱みを客観的に理解すること、そして、短所にどう向き合い、成長してきたかを具体的に伝えることです。
本記事を参考に、考えすぎる短所を自分の言葉で言語化し、面接でも前向きにアピールできるよう準備を進めていきましょう。
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