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【業界研究】航空業界の仕事内容や動向を解説!志望動機・自己PRのポイントも紹介

この記事のまとめ
  • 航空会社は、大きく[日系企業][外資系企業][LCC(格安航空会社)]の3つに分類することができる
  • 航空業界は市場規模の拡大とともに、サステナビリティDXによる新たな顧客体験の創出などの新しい挑戦を続けている
  • 航空業界の求める人物像は[柔軟性・課題解決能力のある人][責任感が強い人][コミュニケーション能力のある人]である
  • 日系と外資系の企業では、[採用基準]や[雇用形態]が大きく異なるため、それぞれの特徴を理解しておくことが重要である

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航空業界は新型コロナウイルス感染症の世界的な流行によって大きな打撃を受けた業界の1つです。しかしインバウンド需要や大阪・関西万博の開催などにより市場規模は回復し、着実に成長しています。

「航空業界で働きたいけど、仕組みがわからない」「日系と外資系はどう違うの?」といった疑問をもつ就活生に向けて、航空業界の動向やしくみについて紹介するだけでなく、採用基準やどんな人が向いているかを解説していきます。

また、記事の最後に[業績][社内環境][就職人気企業]をランキングでご紹介しています。ビジネス規模や働きやすさなどを知るための参考にしてみてください。

目次

航空業界は新型コロナウイルスの感染拡大によって大きな打撃を受けた業界の1つです。しかし、ワクチン等の普及によって水際対策が緩和され、国内及び国外への旅行が以前の様に可能となりました。また、「県民割り」などの観光需要喚起が実施されているため、旅行・帰省への需要は回復するでしょう。

本記事では、動向や仕組みについて紹介するだけでなく「日系と外資系はどこが違うの?」「採用は再開されているの?」という人に向けて、航空業界の動向やキャリア、資格、自己PRの書き方、採用用情報についてわかりやすく解説していきます。

また航空業界の売上や利益、年収、従業員数、勤続年数をランキングで紹介しています。ビジネス規模や働きやすさ等がわかるので、確認してみましょう。

航空業界とは?

[航空業界]と聞くと、[客室乗務員(CA)][パイロット]など華やかなイメージが強いかもしれません。しかし飛行機を使って人やモノを運ぶ事業である航空業界には、他にもたくさんの仕事があり、日本の経済を支える重要な役割を担っています。

ここではまず、航空業界の収益の仕組みや、様々な業態について紹介していきます。

航空会社のビジネスモデル

航空業界には、旅行代理店を介してサービスを提供する場合と、旅行代理店を介さないでサービスを提供する場合の2種類のビジネスモデルが存在します。

例えば、HISやJTBなどの旅行代理店では[往復航空券+宿泊費]などがセットとなっているお得なプランを多く販売しています。

特に旅行先のことを良く知らない人や旅行初心者などは、この方法で航空券を購入する場合が多いでしょう。

しかし最近では、旅行先でも自由に過ごしたいという需要から、旅行代理店を介さずに航空会社から直接航空券のみを購入する人も多くいます。

🔶旅行代理店を介してサービスを提供する場合

航空業界・ビジネスモデル(代理店あり)

🔶旅行代理店を介さないでサービスを提供する場合

航空業界・ビジネスモデル(代理店なし)

航空会社の業態

同じ航空業界でも、業態(企業がどのようなビジネスモデルで利益を出しているか)によって大きな違いがあり、その違いを理解することが、自分に合った企業を見つける第一歩となります。

ここでは、航空業界の2つの業態をご紹介します。

🔶フルサービスキャリア(FSC)

従来型の航空会社を指し、その名の通り手厚く、総合的な(フル)サービスを提供していることが特徴です。

具体的には、多様な国内外の路線網をはじめ、質の高い機内食や豊富なエンタメ、そして遅延・欠航といった緊急時の手厚いサポートなどが挙げられます。

FSCの中でも、ANAやJALに代表される日系企業海外に本拠地を置く外資系企業があり、国・地域によりサービス内容に様々な特徴が見られます。

ANAやJALはメガキャリア(業界内で特に大規模な航空会社)とも呼ばれます。

[ターゲット]
ビジネスパーソンから旅行客まで幅広い顧客層

[FSCの代表格]

▼日系企業

  • 全日本空輸(ANA)
  • 日本航空(JAL)

▼外資系企業

  • エミレーツ航空(アラブ首長国連邦)
  • 大韓航空(韓国)
  • エールフランス(フランス)

🔶ローコストキャリア(LCC)

シンプルなサービスで経費を抑え、運賃を低価格にした航空会社を指します。運航区間を限定したり着陸料が安い空港を利用したりする他、機内サービスや預入荷物など、FSCでは無料で提供されるサービスが有料であることが多いです。

[ターゲット]
旅費を抑えたい、サービスの質よりもコストを重視したい消費者層

[国内のLCCの代表格]

  • ピーチ・アビエーション(ANAの子会社)
  • ジェットスター・ジャパン(JAL系列)
  • ZIPAIR(ジップエア/JAL系列)
  • スプリング・ジャパン(中国LCCの春秋航空が出資・JALの連結子会社)

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航空業界の主な職種と仕事内容

航空業界・職種業務内容

航空業界における職場には大きく空と陸の2つがあり、職種や業務内容は多岐に渡ります。業界の組織全体を理解するために、興味のある職種以外も確認しておきましょう。

航空業界の主な職種と仕事内容

客室乗務員

フライト中の接客サービスや、離着陸時の手荷物の収納・シートベルト着用の確認・誘導などの保安サービス全般をおこないます。

客室乗務員になるために必要な国家資格や免許はありませんが、国内線であっても基本的な英会話力は必要となるため、TOEICや英検は必ず受験しておきましょう

パイロット

飛行機を操縦して、乗客や荷物を安全に目的地まで送り届けます。パイロットになるには[定期運送用操縦士]の資格が必要です。この資格は、航空会社に就職してから取得する方法と、航空大学校に入学し在学中に取得する方法があります。

グランドスタッフ

空港のチェックインカウンターで航空券の発券や搭乗手続き、手荷物のお預かりや搭乗案内など空港における地上業務全般をおこないます。

入社前に必要な資格は特にありませんが、空港には様々な国籍の利用者が集まるため、客室乗務員同様、基本的な英語力があることが望ましいとされています。ANAやJALの募集要項には[英検2級以上もしくはTOEIC550点以上が望ましい]旨の記載があります。

※参照元:ANAエアポートサービス株式会社/採用情報
     株式会社JALスカイ/採用情報

航空整備士

旅客機の整備・点検をおこないます。小さな不備が大きな事故に繋がるため、安全な輸送には欠かせない仕事の1つです。

専門学校等で資格取得を目指すルートもありますが、航空会社に入社後、会社の支援を受けながら資格取得を目指せるルートもあります

※取得資格によって業務範囲が異なります

ディスパッチャー(運航管理)

航空機が安全かつ効率的に運航できるよう飛行計画を作成し、離陸から着陸までの監視・支援をします。気象情報や機体の状態、乗客・貨物の重量など様々な情報から計算し計画を立案しますが、近年はコンピュータ化により、フライト中のパイロット支援が業務の中心になりつつあります。

入社後は補助業務で2年以上の実務経験を積むなどした後、[運航管理者技能検定]に合格する必要があります。

グランドハンドリング

航空機が空港に到着してから出発するまでの間に、地上支援業務をおこないます。航空機の誘導や客室の整備の他、手荷物・貨物の積み降ろし、航空機のプッシュバック(※)や燃料の給油など、業務内容は多岐にわたります。

そのため業務に応じて「大型特殊自動車免許」「危険物取扱者」などの資格が必要となります。

(※) 航空機を駐機スポットから誘導路まで移動させること

航空管制官

航空機同士の安全な間隔を設定するためにパイロットと通信し、離着陸の順位付け・許可、経路や高度の指示をおこないます。

具体的には管制塔から離着陸の許可や飛行場面の走行経路の指示を出したり、離陸した航空機の確認・誘導、各方面から来る航空機の着陸順序を決定し指示を出したりします。

また、空港間を飛行する航空機への指示・許可を出す他、国外から日本上空を通過する航空機にも管制業務を提供しています。

航空管制官になるためには、国土交通省がおこなっている[航空管制官採用試験]に合格する必要があります。

入国審査官

玄関口である空港で、日本の安全を守る重要な役割を担うのが入国審査官です。

おもに日本へ入国・出国する人々のパスポートやビザを確認する出入国審査、日本に滞在する外国人のビザ申請を審査する在留審査をおこないます。

さらに、難民として日本への滞在を希望する人々の申請を調査・判断する難民認定調査も重要な業務の1つです。これらの仕事を通じて、航空機の安全な運航にも貢献しています。

国家公務員であるため、国家公務員一般職試験の合格が必須となります。

税関職員

空の玄関口である空港で、物流の安全を守る最後の砦となるのが税関職員です。

航空機で運ばれてくる貨物や手荷物に違法なものが含まれていないかを調べる検査・審査業務や、麻薬や銃器、金といった不正な密輸品を摘発する取締業務をおこないます。

また、輸出入される貨物が適切に手続きされているかを確認し、必要に応じて関税を徴収する通関業務も税関職員の仕事です。

税関は財務省所属の組織であり、人事院が主催する国家公務員一般職試験に合格する必要があります。

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航空業界の主要企業とその分類

航空会社は、FSC(フルサービスキャリア)やLCC(ローコストキャリア)といったサービス業態で分類されます。

しかし、就活の軸として志望企業を考える際は、その業態に加えて「日系か外資系か?」という視点も非常に重要になります。なぜなら、社風や働き方、選考プロセスが大きく異なるからです。

そこでこの記事では、FSCを[日系]と[外資系]に分け、そこに[LCC]を加えた、以下の3つの区分毎の特徴と主要企業をご紹介します。

航空会社の3つの区分

「日系企業」の特徴

日本に拠点を置いているため、日本の企業文化が反映されています。

①高品質なサービスとおもてなし
きめ細やかなサービスや丁寧な対応など、日本の「おもてなし」精神は世界的にも高く評価されています。マニュアルがしっかり設定され、チームワークを大切にする傾向があります。

②年功序列の傾向
年功序列や上下関係が比較的はっきりしている一方で、チーム全体で目標達成に向かう協調性が重視されます。

 日系の主要企業 
  • 全日本空輸(ANA)
  • 日本航空(JAL)

「外資系企業」の特徴

日本以外の国に本拠地を置く航空会社です。日本に拠点がある場合でも、運営する国や地域によって異なる企業文化を持っています。

①実力主義と多様性
年齢や経験に関わらず、実績や能力に応じて評価される傾向が強く、一般的に実力主義の社風であることが多いです。国籍や文化が異なる人々が一緒に働く環境のため、異文化理解や語学力が不可欠となります。

②効率重視のサービス
サービス面では、比較的効率性を重視する傾向があります。フランクでカジュアルな接客が多いことも特徴と言えるでしょう。

ただし先に述べたように、国・地域ごとの文化の違いがはっきりしているため、各社の特徴を比較・検討することが大切です。

 外資系の主要企業 
  • エミレーツ航空(アラブ首長国連邦)
  • シンガポール航空(シンガポール)
  • カタール航空(カタール)
  • デルタ航空(アメリカ)
  • ルフトハンザドイツ航空(ドイツ)
  • エールフランス航空(フランス)

「LCC(格安航空会社)」の特徴

徹底的にコスト削減(=ローコスト)をすることで、低価格な運賃を実現している航空会社のことです。LCCには日系・外資系を問わず多くの企業が参入しています。

①シンプルなサービス
必要なサービスをオプションで追加するシンプルな料金体系が特徴で、手荷物預けや座席指定、機内食などは含まれていないのが一般的です。

②若手でも活躍できる社風
比較的歴史が浅い会社が多く、新しいことに挑戦しやすい風土があります。

 LCCの主要企業  [日系]
  • ピーチ・アビエーション(ANAの子会社)
  • ジェットスター・ジャパン(JAL系列)
  • ZIPAIR(ジップエア/JAL系列)
  • スプリング・ジャパン(JAL連結子会社)
[外資系]
  • ライアンエアー(アイルランド)
  • イージージェット(イギリス)
  • サウスウエスト航空(アメリカ)
  • エアアジア(マレーシア)

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航空業界の動向と将来性

「航空業界ってコロナで大打撃を受けたって聞くけど、大丈夫なの?」 「これからどうなるんだろう?」

上記のような不安を持つ就活生もいるかもしれません。

景気変動の影響を受けやすい航空業界が、今どのような状況にあって、これからどうなっていくのかを見ていきましょう。

インバウンド需要の完全回復とさらなる拡大

コロナ禍で海外への旅行が制限され、航空業界は大きなダメージを受けました。しかし、円安の影響や大阪・関西万博の開催などにより、インバウンド需要(海外から日本へ来る旅行客による消費)は急増し、今後もさらに多くの外国人が日本を訪れることが予想されます。

このインバウンド需要の回復と拡大が、航空業界にとって大きな追い風となっているのです。

旅客数推移

※参照元:国土交通省/航空輸送統計調査(~2025年6月)

燃料価格の高騰と、サステナビリティへの挑戦

航空業界は、世界的な環境意識の高まりを受け、CO2排出量を削減する[サステナビリティ]への取り組みをおこなっています。これは、企業の存続を左右する重要なテーマとなっています

加えて、国際情勢や円安の影響による、原油価格の高騰に伴う[燃料費]の増大も、会社の収益を直接圧迫する深刻な問題です。

これらの課題に対応するため、航空業界では以下のような取り組みを始めています。

🔶次世代燃料「SAF」への切り替え

SAF(Sustainable Aviation Fuel)とは、[持続可能な航空燃料]の意味です。

原料は植物や使用済みの食用油、ごみなどで、環境への負荷が少ない新しい燃料として注目されています。

航空業界は、2050年までにCO2排出量を実質ゼロにするという国際的な目標を掲げており、その切り札として、このSAFの導入と普及を急いでいます。

🔶「燃費向上」への取り組み

SAFの普及と並行して、日々の運航における地道な燃費向上の努力も続けています。

具体的には、機体や積載物の軽量化・搭載する荷物量の最適化といった工夫が挙げられます。ANAではその他にも飛行経路の短縮など様々な取り組みをおこない、2024年度は約125,000トンのCO2削減を達成しています。

※引用元:ANA Group/企業情報

DXによる、新たな顧客体験の創出

航空業界と聞くと、飛行機を飛ばすことばかりに目が行きがちですが、その裏では[DX(デジタルトランスフォーメーション)]が急速に進んでいます。

これは、簡単に言うと「デジタル技術を活用して、サービスやビジネスのあり方を変えていくこと」です。

具体的には、以下のようなサービスがDXの成果として挙げられます。

  • スマホアプリで簡単にチェックインや荷物預けの手続きができる
  • 空港での待ち時間を減らすための顔認証システムを導入する
  • フライトの遅延情報をリアルタイムでスマホに通知する

このようにDXを推進することで、より便利で快適な空の旅を提供することを可能にしています。

業界研究 テンプレート CTA

航空業界の「採用基準」と「向いている人」とは?

航空業界の仕事は、お客様の安全と快適な旅を支えるという大きな責任を伴う仕事です。特に新卒採用は[ポテンシャル採用]が基本となるため、特定の資格やスキル以上に、その責任を全うできる人物かどうかが厳しく見られます。

ここでは、航空業界の[採用基準]と[向いている人]の2つの側面から、企業が求める人物像を詳しく解説します。

【採用基準】採用で重視される3つのスキル

職種によって求められる専門スキルは様々ですが、どの職種にも共通して重視される、土台となるスキルがあります。ここでは、特に大切な3つのスキルをご紹介します。

🔶コミュニケーション能力

航空業界の現場では、空港を利用するお客様はもちろん、海外のスタッフやチームの仲間など、日々多くの人と連携します。そのため、[相手の意図を正確に汲み取る力]と[自分の考えをわかりやすく伝える力]が不可欠です。

自己PRなどでこれらのスキルが備わっていることをアピールする際は、アルバイトでのクレーム対応の経験や、意見が対立した際にチームをまとめた経験など、具体的なエピソードを話すことができると、より説得力を持たせることができるでしょう。

🔶協調性・チームワーク

航空業界の仕事は1人では成り立たず、多くの人が連携して初めて1つのフライトが成功します。そのため協調性やチームワークを大切にする姿勢は、航空業界で働くにあたって必要な資質です。

こうした資質があるかどうかを確かめるため、面接では[チームで何かを成し遂げた経験][周りの意見を聞きながら、協力して課題を解決した経験]がよく聞かれます。これまでのアルバイトや部活・サークル活動を振り返り、あなた自身のエピソードを探してみましょう。

🔶外国語スキル

利用客だけではなく、海外のスタッフと業務で連携することも多いのが航空業界です。そのため、外国語スキル(特に英語)は多くの職種で重視されます。

中でも客室乗務員やグランドスタッフなど、利用客と直接関わる職種では、日常会話レベル以上の英語力が求められることが多いようです。

企業や職種によっては英検やTOEICのスコアを応募条件にしていることもあるので、事前に応募条件を確認するようにしてください。

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アドバイザー

日系と外資系では採用基準が異なる場合があるため、雇用条件も含めて事前に確認するようにしましょう!

ANAやJALなど大手の日系企業を中心に、基本的に入社時から正社員雇用であることが多いです。企業や職種によっては、契約社員として入社し、資格取得・適性判断などを経て正社員へ切り替わることもあります。

正社員として採用されると給与が安定する他、福利厚生面の待遇が手厚いなどのメリットがあります。

それに対し外資系企業では、日系企業と比べて契約社員の比率が高い傾向にあります。雇用制度や福利厚生は本国の規定が適用されるため、日系企業とは異なることを理解しておく必要があります。

【向いている人】航空業界で活躍する人の特徴

求められるスキルに加えて、企業は「自社の社風に合っているか?」「長く活躍してくれる人材か?」といった、より本質的な人柄や価値観も見ています。

ここでは、どのような性格や考え方を持つ人が航空業界で活躍しているのか、その共通点を3つ紹介します。

🔶柔軟性がある人

航空業界では、天候による遅延や機材トラブルなど、予期せぬ事態が日常的に発生します。

そのため、計画通りに進まない時でもパニックにならず、落ち着いて代替案を考えられるような、柔軟性がある人が求められます。

また、慣例にとらわれず、新しいやり方に挑戦することを楽しめるような柔軟性も、お客様の安全と信頼を守る上で大きな強みになります。

🔶責任感が強い人

航空業界の仕事は、多くの人の命を預かり、何よりも安全が最優先されます。整備士の1つの確認ミスが、パイロットの判断に影響し、ひいてはフライト全体の安全を揺るがすかもしれません。

このような常に高い緊張感が求められる現場では、「自分の仕事は、安全を守る最後の砦である」という強い当事者意識を持てる人が活躍できます。

どんな小さな業務でも「これくらい良いだろう」と手を抜かず、決められた手順を徹底できるプロフェッショナルな姿勢を持つ人が、航空業界の信頼を支えています。

🔶誰かの役に立ちたい人

航空業界の仕事は、日々多くのお客様と接するサービス業の最前線です。

空港で困っているお客様に自分から声をかけたり、機内で体調を崩されたお客様に寄り添ったりなど、相手が本当に求めていること(ニーズ)を瞬時に察知し、自分の判断でサポートできるホスピタリティが求められます。

そのため、マニュアル通りの対応だけでなく、1人ひとりのお客様に誠実に向き合い、その人の役に立つことに喜びを感じることができる人が、航空業界で活躍することができます。

選考対策何したらいい?_CTA

航空業界のランキング

航空業界の動向や将来性、どんな人が活躍できるのかについて解説してきました。ここでは、航空業界の[業績][社内環境]そして[就職人気]のランキングをご紹介します。

「業績」ランキング

企業の業績を見る際は、[売上高][利益]という2つの数字に注目しましょう。

航空業界・業績ランキング

※参照元:日本経済新聞/マーケットおよび各社有価証券報告書(参照日:2025年10月)

売上高は、その企業のビジネス規模の大きさを示します。売上高が大きいほど、事業展開が広く、経営基盤が安定している可能性が高いと言えます。

次に経常利益・利益率は、そのビジネスによる付加価値がどれくらいあるかを測る指標です。

利益がほとんど出ていない、あるいは赤字になっていると、ビジネスに何らかの問題があるということになります。

しかし市場の状況や動向は常に変化しており、会社によって決算月も異なります。そのため上記のランキングを参考に、直近の動向を確認するようにしてください。

「社内環境」ランキング

航空業界の働きやすさを判断する上で、[平均年収]と[従業員数]、[平均勤続年数]は、重要なヒントになります。

航空業界_社内環境ランキング

※上記ランキングは日本経済新聞/マーケットおよび各社有価証券報告書をもとに就職エージェントneoが作成(参照日:2025年10月)

平均年収の高さは、企業の収益性だけでなく、利益を社員にしっかり還元する姿勢の表れと考えることができます。

また、平均勤続年数が長いことは、社員の定着率が高く、長期的に安心して働ける環境である可能性を示唆しています。

一方で、従業員数については、大企業の[安定性や教育機会の充実]と、少数精鋭の企業が持つ[意思決定の速さや若手の裁量権]といった、それぞれ異なるメリット・デメリットが存在します。

これらのデータとご自身の価値観を照らし合わせ、自分に合った環境を選ぶことが大切です。


「就職人気企業」ランキング

航空業界は、いつの時代も就活生から高い人気を誇る業界です。

東洋経済オンラインが発表した[就職人気企業ランキング]によると、上記の表のように、全日本空輸(ANA)が総合4位、日本航空(JAL)が総合23位にランクインしており、その人気の高さがうかがえます。

航空業界・就職人気ランキング

※参照元:就活生1.4万人が選ぶ『人気企業300社ランキング』

以下では、ランキング上位の企業について、それぞれの特徴を紹介します。

🔶①ANAホールディングス株式会社

ANAグループは、航空事業を中心に、航空関連事業(空港地上支援・整備など)、旅行事業、商社事業などを多角的に展開する、日本の航空業界のリーディングカンパニーです。2025年3月期の連結売上高は業界第1位を誇ります。

また中核事業である全日本空輸株式会社(ANA)は、英国SKYTRAX社による国際的な航空会社ランキング[The World’s Best Airlines of 2025]において、国内最高位の第5位に選出されており、国際的に高く評価されています。

【会社概要】
会社名 ANAホールディングス株式会社
(英文名称:ANA HOLDINGS INC.)
設立年月日 1952年12月27日
従業員数 276名
連結従業員数 44,019名
男女比 男性37%、女性63%
平均年齢 38.2歳
平均勤続年数 14.3年
月間平均残業時間 8.2時間  ※ANA単体
離職率 3.6%   ※ANA単体
休日 原則完全週休2日制(土日祝・年末年始)
土日祝・年末年始を含む変則勤務
※適用部署内で利用可能
※年次有給休暇取得率80%
勤務制度 ・リモートワーク制度
・フレックスタイム制度
・ワーケーション制度
・変形労働時間制
・短日数就労選択制度
・配偶者転勤同行休職制度
・育児短時間勤務制度
・介護休業制度
※適用部署内で利用可能

※2025年3月31日現在

※参照元:ANAホールディングス株式会社/会社情報
     ANAホールディングス株式会社/有価証券報告書
     ANAホールディングス株式会社/統合報告書 2025
     ANA RECRUITMENT/働き方・福利厚生など

🔶②日本航空株式会社

戦後初の民間航空会社として設立された日本航空(JAL)は、2010年の経営破綻を乗り越え、現在は業界トップクラスの収益性を誇る企業です。2025年3月期には利益率で業界第1位を達成し、従業員の平均年収・平均勤続年数も、国内トップレベルとなっています。

また、JALグループとしては、中核の航空運送事業だけでなく、空港関連事業や旅行・IT事業、さらには地域活性化に貢献する農業事業など、非常に幅広いビジネスを展開しています。

【会社概要】
会社名 日本航空株式会社
(英文名称:Japan Airlines Co., Ltd.)
設立年月日 1951年8月1日
従業員数 14,431名
連結従業員数 38,433名
男女比 男性47.7%、女性52.3%
平均年齢 39.7歳
平均勤続年数 15.2年
月間平均残業時間 9.7時間 ※2023年度
離職率 4.8%
休日 原則完全週休2日制(土日祝・年末年始)
土日祝・年末年始を含む変則勤務
※適用部署内で利用可能
※年次有給休暇取得率84.5%(2023年度)
勤務制度 ・テレワーク制度
・勤務時間帯選択制度
・フレックスタイム制度
・変形労働時間制
・ワーケーション制度
・配偶者転勤同行休職制度
・育児短時間勤務制度
・介護休業制度
※適用部署内で利用可能

※2025年3月31日現在

※参照元:日本航空株式会社/会社概要
     日本航空株式会社/有価証券報告書
     日本航空株式会社/採用情報 DEI・福利厚生
     日本航空株式会社/採用情報 職種別募集要項|新卒
     日本航空株式会社/ESGデータ

🔶③ANA X株式会社

ANA X株式会社は、ANAの[マイレージプログラム]を運営している、グループの中核企業の1つです。具体的には、[マイルを貯めたい・使いたいお客様]と、[マイルをフックに自社サービスをアピールしたい提携企業]とが出会う、巨大な場所(プラットフォーム)の運営をしています。

グループの顧客基盤やビッグデータを元に、デジタル技術を活用して「またANAを使いたい!」と思ってもらえるような、新しい顧客体験の創造に挑戦しています。

【会社概要】
会社名 ANA X株式会社
(英文名称:ANA X Inc.)
設立年月日 2016年10月21日
従業員数 780名 ※2025年4月1日時点
男女比
平均年齢
平均勤続年数
月間平均残業時間
離職率
休日
勤務制度 ・フレックスタイム制度
・テレワーク制度
※適用部署内で利用可能

※2025年3月31日現在

※参照元:ANA X株式会社/会社概要
     ANA X株式会社/採用情報

🔶④ANAエアポートサービス株式会社

ANAエアポートサービスは、ANAの羽田空港における地上業務を全て担当しています。

具体的には、飛行機が空港に到着してから、再び飛び立つまでの間におこなわれる、お客様のご案内や手荷物の搭載、機体の誘導といった、あらゆる地上作業を支えています。

ANAがSKYTRAX社の「The World’s Best Airport Services 2025」で世界1位という高い評価を得ることができたのも、彼らのプロフェッショナルな仕事があってこそと言えるでしょう。

【会社概要】
会社名 ANAエアポートサービス株式会社
(英文名称:ANA AIRPORT SERVICES CO., LTD.)
設立年月日 2014年4月1日
従業員数 3,778名
男女比
平均年齢
平均勤続年数
月間平均残業時間
離職率
休日 土日祝日を含む交替制勤務
※年間休日120日(2025年度)
勤務制度 ・テレワーク制度
・フレックスタイム制度
・育児短時間勤務制度
・短日数勤務制度
・介護休業制度
※適用部署内で利用可能

※2025年3月31日現在

※参照元:ANAエアポートサービス/会社概要
     ANAエアポートサービス/募集要項

🔶⑤株式会社JALスカイ

JALスカイは、羽田・成田空港を拠点に、JALグループの空港地上業務全般を担当しています。

JALの[顔]として、お客様の搭乗手続きやご案内といった旅客サービスから、フライトを安全に運航するための支援業務まで、その役割は多岐にわたります。

その卓越したサービス品質は国際的にも高く評価されており、SKYTRAX社の[The World’s Best Airport Services 2025]のランキングでは、世界第2位を獲得しました。

【会社概要】
会社名 株式会社JALスカイ
(英文名称:JAL SKY CO.,LTD.)
設立年月日 1982年9月
従業員数 3,424名
男女比 男性7%、女性93%
平均年齢 31.3歳
平均勤続年数 7.8年
月間平均残業時間 2.7時間
離職率 3.35%
休日 原則完全週休2日制
※適用部署内で利用可能
※年次有給休暇取得率91.5%(2023年度)
勤務制度 ・交代制勤務
・育児短時間勤務制度
・短日数勤務制度
※適用部署内で利用可能

※2025年3月31日現在

※参照元:株式会社JALスカイ/会社概要
     株式会社JALスカイ/採用情報

まとめ

本記事では航空業界について紹介してきました。2025年現在、インバウンド需要の回復や大阪・関西万博の開催などにより旅行の機会は増え、市場規模が拡大する中で様々な取り組みがされています。景気変動に大きく影響を受ける業界でもあるので、今後の動向も見ておくと良いでしょう。

記事の後半で紹介した[航空業界に向いている人の特徴]は、自己分析のヒントになるはずです。是非自分の経験と照らし合わせ、業界理解や選考対策に役立ててください。

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