●面接で「得意科目」について伝える際のポイントは「得意科目が何なのかを簡潔に伝える」「なぜそれが得意科目なのかを具体的に伝える」の2点。
●面接で得意科目について伝える際は嘘をついたり、話を盛ったりせず、正直に答える。
「面接で得意科目や苦手科目を聞かれたときってどう答えればいいんだろう…?」といった疑問を持っている就活生もいるのではないでしょうか。
そのような就活生に向けて本記事では、面接で得意科目を聞く意図、答え方や注意点について紹介していきます。
また、面接での回答例も紹介していますので、イメージがついていない方は参考にしてみてください。
企業が「得意科目・苦手科目」を面接で聞く意図
企業が面接で得意科目や苦手科目を聞く意図は下記の通りです。
■苦手科目を聞くのは苦手なこととの向き合い方を知るため
■企業との相性を見るため
以下ではそれぞれの意図について詳しく解説していきます。
得意科目を聞くのは強みを知るため
面接官が得意科目を聞くのはあなたの強みを知るためです。
例えば「私の得意科目は英語です。いろいろな国の人と話すことができるようになるために勉強をしました。」と回答すると、面接官は「この人は英語力に自信がありそうだから、グローバルな仕事で活躍したいんだろうな」と考えるでしょう。
得意科目はあなたの強みをアピールする絶好のチャンスであるといえます。そのため「どうすれば自分の強みを最大限にアピールできるのか」を、あらかじめ考えておきましょう。
苦手科目を聞くのは苦手なこととの向き合い方を知るため
面接官があなたの苦手科目を聞くのは、自分が苦手とすることとどう向き合ってきたのかを知るためです。
つまり、苦手なことから逃げ出さず、どういうふうに対処してきたのかを聞きたいと思っているということになります。
そのため、苦手科目を答える際には、単純に苦手であることを伝えるのではなく「苦手だったので、自分はこういう対処を施してきました」と答えることが重要です。
「私はこれから生まれる苦手なことに対して、しっかりと向き合っていきます」という覚悟をアピールするようにしましょう。
企業との相性を見るため
面接官は、得意科目や苦手科目を聞いて、企業との相性を探ろうとしている可能性もあります。
「体育など身体を動かす教科が好きです」と答えれば、「体力がある人だから、多少キツい業務でも乗り切れるかもしれない」と、企業は考えるかもしれません。
企業風土に無理やり自分の得意科目や苦手科目を寄せる必要はありませんが「面接官は自分との相性を見ている可能性がある」と思っておくことは大切です。
「得意科目と苦手科目」を面接で聞かれた時の答え方
面接で得意科目を聞かれた際は、上記のフレームワークに従って回答してみてください。
最初の結論部分では「得意な科目は英語です」といったように、まずは自分の得意科目が何なのかを簡潔に述べます。
そしてそれがなぜ得意科目なのか、それを表すエピソードを具体的に話します。
最後に、面接官に話したエピソードなどをまとめつつ、今後、会社でどのように活かしていきたいかを述べましょう。
ちなみに、苦手科目について回答する際は「苦手科目とどういう風に向き合ってきたか」を述べることが大切です。
「面接の質問」への答え方の詳細、注意点、面接官のタイプ別対策方法を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
「得意科目・苦手科目」を面接で聞かれた時の回答例
以下では、面接で得意科目と苦手科目を聞かれた際の回答例を10個紹介していきます。
「どう答えればいいんだろう…」と迷っている就活生は、ぜひ参考にしてみてください。
また、例文に加え想定質問についても紹介していきます。
物理
■得意科目の例文
私は物理の現象を理論で捉えられるという部分に魅力を感じています。物理の勉強をする中で、物ごとを理論的に説明することが得意になりました。客観的な理由などを加えることで、起こった事象を相手に分かりやすく説明できます。
これから入社した後も、会社の人や、お客様に対し、商品やサービスを分かりやすく説明していきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨分かりやすい説明をする上で大切なことは何だと思いますか?
⇨理論的に説明する際に心がけていることは何ですか?
■苦手科目の例文
数字の要素が強く、複雑で難しい理論を現実のものとして捉えることがなかなかできませんでした。そのため、私は大学のテストに備え、物理学の授業がない日でも教科書を持ち歩くようにしていました。大学の休み時間や通学の電車の中で何度も読み返し、分かりづらいと感じた部分は、暗記で対応するようにしていました。それでもなかなか克服することはできませんでしたが、大学最の物理学のテストではそれまでで一番高い点数を取ることができました。
これから社会人として働く際にも、色々な壁や苦手のことが出てくると思います。そのような時は、これまでの経験を活かし、自分なりにしっかりと向き合っていきたいです。
【想定追加質問】
⇨苦手と向き合う際に気をつけていることは何ですか?
英語
■得意科目の例文
私は小学生だった頃から海外の人や、文化に強い興味を持っており、高校生の時には短期留学もしました。短期留学をすることでさらに海外の文化に惹かれたのですが、同時に自分自身の英語力のなさを痛感しました。そのため、帰国後はより一層英語を勉強するようになり、大学2年生の時には長期留学も経験しました。英語の勉強に打ち込んだ甲斐があり、前回よりも深く海外の人達とコミュニケーションを取ることができました。
これからも自分の経験と語学力を活かし、国際事業を営む会社の力になれればと思っています。まずは日本で自分ができることに取り組み、海外でも活躍できるような人材になりたいです。
【想定追加質問】
⇨留学で学んだことは何ですか?
⇨どうして海外の事業に携わりたいと思ったのですか?
⇨海外の人や文化に興味を持ったきっかけは何ですか?
■苦手科目の例文
英語の語順は結論が先に来たり、修飾語句などをつけずとも相手に伝えたりできます。一方、日本語は結論が後に来たり、相手に対する配慮を考え、思いやりのある伝え方をしたりできます。このようなことから、自分に馴染みのある日本語と同時に、英語を取得するのは理屈的にとても困難だと考えていました。そのため、私は英語を勉強する際は、とにかく暗記するように心がけています。単語や文法などを暗記することで、テストでは十分な点数を取ることができました。
これからも私は、自分が苦手だと思ったことに対して諦めず、自分なりのやり方で対処していきたいと考えています。
【想定追加質問】
⇨英語を勉強する際に心がけていることは何ですか?
数学
■得意科目の例文
私が数学を得意とする理由は、どのような問題でも理論的に考えれば、必ず一つの答えを導き出せるからです。また「数学は社会に出ても役に立たない」 と言われることが多いのですが、私は違うと思っています。なぜなら、数学の問題を解く際に使う論理的な思考は、仕事をする上でも役立つと思うからです。
私はこれから社会に出て働く際も、自分の得意とする数学的な思考をもとに、効率的に仕事をしていきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨論理的思考で考える際のポイントは何だと思いますか?
■苦手科目の例文
大学の講義でも、数式の意味を理解することが中々できなかったため、講義が終わった後、友達から個別で教えてもらうことが多々ありました。自分で苦手なことは分かっていたため、講義で出てきた公式など暗記で対応できる部分は、徹底して覚えるようにしていました。公式の通用しない応用問題などは、数学の得意な友人に聞くことでテストなども乗り切っていました。苦手だという理由だけで逃げ出さず、自分なりに向き合った結果、大学のテストでは平均より高い点を取ることもできました。
入社した後も苦手なことからは逃げ出さず、自分なりの向き合い方を模索し、高い成果を出せるように頑張っていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨数学ができる人とできない人の違いは何だと思いますか?
国語
■得意科目の例文
国語で出てくる物語や文章も好きなのですが、それ以上に、作者の背景や考えていることに魅力を感じることが多かったです。例えば「なぜこの作者はこの場面で、読者に対してこんな伝え方をするのだろう」といったことに思考を巡らせるのが得意でした。また、暗記することも得意なため、漢字に対する苦手意識も一切ありません。
>私は国語の授業のおかげで、相手の立場に立って物事を考えることが得意になりました。今後はこのスキルを活かし、相手の立場に立って常に考えられるような人材になっていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨国語で強く興味を持った文章や作品はありますか?
⇨作者の背景や考えていることに魅力を感じるようになったきっかけはなにかありますか?
■苦手科目の例文
漢字はそれほど苦手でないのですが、文章から作者の考えを読み解くことに難しさを感じていました。そのため、私は作者側の気持ちを理解するために、自作の文章を書いてみました。すると、作者の気持ちを理解しやすくなり、国語の点数もこれまでより取れるようになりました。これらのことから私は、苦手なことでも見方の角度を変えることによって、得意なことになり得ることを学びました。
入社した後も、苦手なことだからといって目を背けるのではなく、見方を変てみるなどして、自分なりにしっかりと向き合っていきたいと思います。
【想定追加質問】
⇨作者のお気持ちになって考える際のポイントは何だと思いますか?
体育
■得意科目の例文
体育の中でも特に好きなのが、サッカーやバスケットボールといったチームで戦うスポーツです。また、クラスのみんなで一緒に汗を流すことで、普段見えない姿が見えたり、友情をより深めることができたりなど、他の教科では得られないメリットも感じていました。私は小学校の頃からサッカー部に所属していたため、体育では、クラスのみんなが楽しめるようなチーム作りや、一人ひとりがプレーに参加できるような指示などをするよう心掛けていました。 その結果、体育が終わった後に「○○がいたから今日も面白かったよ」と言ってもらえることもありました。
これから社会に出て働く際も、チームプレーを大切にし、自分だけでなはく、他の人も活躍できるような環境づくりをしていきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨チームプレイであなたが大切だと思うことは何ですか?
■苦手科目の例
体を動かすことは好きなのですが、運動神経が悪いため、チームプレーなどで迷惑をかけてしまうことを申し訳なく思っていました。サッカーやバレーなどをする際は、自分でもできるスキルを一つだけ磨き、チームの力になろうと尽力しました。その結果、チームに迷惑をかけることも少なくなり、苦手だった体育も少しずつ楽しめるようになりました。
入社した後も、全てのことを極めようとするのではなく、一つのことにコツコツと取り組んでいきたいと思っています。
【想定追加質問】
⇨スキルを磨く際にどのようなことを意識していましたか?
「得意科目・苦手科目」を回答する時の注意点
面接で得意科目や苦手科目を回答する時に気を付けるべきことを2つ紹介します。
■嘘はつかない
以下では、それぞれの回答がなぜNGなのかを解説していきます。
苦手なことだけを伝える
苦手科目を回答する際、ただ苦手であることだけを伝えるのはNGです。
ただ苦手であることだけを伝えてしまうと、面接官に「この人は苦手なことから逃げてきたんだな」という印象を与えかねません。
苦手科目を伝える際は「苦手ながらも、自分なりにこういう対応をしてきました」という回答方法を心がけましょう。
嘘はつかない
少しでも好印象を与えようとして嘘をつくのはやめましょう。
例えば、外資系企業の選考だからといって「得意科目は英語です」と嘘をついてしまうと、急に英語に切り替えて面接が始まってしまう可能性もあります。
もしもその際にうまく英語でのコミュニケーションが取れなかった場合、嘘をついたのかなと思われてしまうでしょう。
就活の選考という場で嘘をつくような学生を採用したいと思う面接官はいません。
正直に自分の得意科目を伝えるようにしましょう。
また、本当に得意科目の場合でも、成績や資格等を盛ったり、嘘をつくのもNGです。
まとめ
本記事では、面接で得意科目や苦手科目を聞かれた際の答え方や注意点を紹介してきました。
記事内でもお伝えしていますが面接では、
✓苦手科目は苦手とどのように向き合ってきたのかを回答する
の2点を押さえておけば問題ありません。
回答方法に迷っている人は、ぜひ本記事で紹介した例文を参考にしてみてください。
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