人材業界は、就活中に関わる機会が多くあり、馴染みが深い業界です。
仕事を探すサポートをするということは、その人の人生に大きく関わる仕事でもあるため、人のために働きたいという人が多く志望する業界でもあります。
そのため、志望動機の質を上げなければ内定を勝ち取ることはできません。人材業界のデータや特徴を今一度把握し、例文を参考に書き方のコツを掴みましょう。
人材業界の特徴
ここでは人材業界の動向・業種・職種についてを解説していきます。
人材業界の動向
人材業界は、企業の採用に関する課題や求職者の就職・転職に関する課題に向き合いアプローチするといった「人と企業をつなぐ」仕事を行います。
そんな人材業界の市場規模は9兆円と高い水準です。この様に伸びているのは、2020年に開催されるオリンピックに関連する仕事が、国全体として増えていることが影響していると考えられています。
例えば、オリンピックに向けての競技場の建設や訪日外国人に向けたホテルの増設など、積極的に事業投資が行われています。
そういった企業では、仕事量の増加に伴い、採用人数も大きく増えたことで人材業界の市場規模が大きく成長しているのです。
しかし、将来的にこの水準を保てる保証はありません。近年、日本で叫ばれている社会問題の1つに労働人口の減少が挙げられます。
この影響により、2016年では約6,000万人いるとされている労働人口ですが、2040年には約5,200万人弱までに減少すると言われています。
オリンピック後は、多くの企業が採用人数を減らすことも予想されているため、人材業界はいかに良い人材を派遣・紹介できるのかが鍵となりそうです。
また、人材業界を語る上で欠かせないのがHRTechです。
HRTechとは、Human ResourcesとTechnologyをかけ合わせた略語のことで、テクノロジーの活用によって人材育成や採用活動、人事評価などの人事領域の業務改善を行うことを目的としたソリューションやサービスを指します。
こういったデジタル化の波とともに、働き方改革も進み業務効率化というワードをよく耳にするようになりました。
すでに飽和状態にある人材業界では、同業他社との差別化を図るために、毎年多くの新サービスが生まれています。
その数も膨大で、2019年10月時点では499ものサービスがあるようです。2018年時点では231サービスだったことを考えると、1年ほどで2倍以上に増えています。
人材業界についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を御覧ください。
関連記事:
【業界研究】人材業界の動向4選!仕事内容や志望動機・自己PRのポイントも紹介
人材業界の分類
人材業界は人材紹介・人材派遣・求人広告・人材コンサルティングの4つに分類することができ、それぞれでビジネスモデルは異なります。
様々な分類の中でどれを選ぶべきか、特徴と差別化ポイントを勉強しておきましょう。
❏人材派遣

人材派遣は、人材派遣会社が求職者と雇用契約を結び、企業に人材を派遣するビジネスモデルです。
求職者は人材派遣会社と雇用契約を結ぶため、給与は人材派遣会社からもらう形になります。
❏人材紹介
人材紹介は、企業と求職者を紹介を通して繋ぐビジネスモデルです。求職者は、人材紹介会社に登録し、紹介された企業と雇用契約を結びます。
そのため企業と雇用契約を結ぶことで企業から給与が支払われます。
❏求人広告

求人広告は、企業が採用を目的として掲載する広告を指します。
求人広告には業務内容から報酬・福利厚生といった情報が掲載されており、求職者はそれを見て希望する会社を探しエントリーすることが可能です。
❏人材コンサルティング

人材コンサルティングは、企業の人材に関わる制度に関するコンサルティングを行います。
企業に介入し、採用制度、人事制度をはじめ事業課題を見つけ、多角的に分析、解決策の立案や実行支援を行います。
人材業界の職種
職種によって業務内容も異なってくるため、自分がやりたいことは何なのかや、キャリア形成のイメージをある程度もって入社する必要があります。
❏営業(リクルーティングアドバイザー)
営業(リクルーティングアドバイザー)は、法人に対して営業を行います。
例えば、人材の採用に困っている企業にヒアリングを行い、課題に対して、人材派遣・人材紹介・求人広告・人材コンサルティングのいずれかからのアプローチを提案します。
企業の雇用創出や労働問題の解決に携わります。
❏キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーは個人に向けたサポートを行います。
キャリアの選択のアドバイスやコンサルティングを目的としており、求職者に求人の情報を紹介するだけでなく、カウンセリングを通して向いている仕事を読み取り、その人の能力が活かせる職場の提案や選考対策のサポートなどを行います。
志望動機の作り方のポイント
人材業界は、ビジネスモデルが企業毎で似通っていることもあるため、しっかり研究し、採用担当者に数ある企業の中でもこの会社を選んだ理由をしっかりと伝えなければ、書類選考を通過できません。
なぜ志望するのか、なぜ自分なのかをシンプルかつロジカルに書きましょう。
人材業界の志望動機に必要な3つの要素
サービス業界の中でもなぜ人材業界か。なぜこの会社か。これらの点を深掘ることが必要不可欠です。
まず業界について。人材業界は全体として「人と企業を繋げる」ことが大きな仕事です。
その中でどんな仕事に携わりたいのか、人の人生を大きく左右する責任のある仕事ならではの理由を書きましょう。
次に企業について。それぞれの企業で、得意とするサービスやターゲットは異なります。
その企業がどのサービスを強みとしているのか、またこの企業に勤めることでどんな専門性を身につけられるのかなどの特徴を調べましょう。
それが終わったら競合と比較してください。そうすれば自ずと各社ごとの特徴が明確になります。
人材業界で求められる人物像
職業選択はその人の将来を大きく左右する重要なポイントです。
そんな人の人生の分岐点に関わることができる人材業界で働いていく中で、一人一人と向き合い、その人や企業の選択をサポートすることは、大きなやりがいになると考えられます。
そんな人材業界では、相手のニーズを読み取る力が求められます。
給与よりも、働く時間が大事だと考えている人に、高給ではあるが残業も多いという企業を進めても、その人に会った会社を紹介できていることにはなりません。
求職者や企業からニーズを引き出すための、コミュニケーション能力は求められるでしょう。
また、企業の採用が成功するよう、最後まで責任を持って取り組み続けられる能力があるかどうかは大きな評価ポイントになると考えられます。
志望動機の書き方
情報収集や自己分析を基に、伝えることが決まれば、あとは書くだけです。必ずしもオリジナルの構成にする必要はありません。
シンプルでわかりやすい文章構成が、相手を意識した書き方であり、読んでもらうコツです。
文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうことで、「て・に・を・は」、接続語、「です・ます」調など細部まで整えましょう。
(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか
志望動機の書き方、考え方を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
関連記事:
・「志望動機の書き方~選考通過率をUPさせる方法~」
・「志望動機の正しい考え方やコツ~「志望動機がない…」と悩んでいる人必見~」
人材業界の志望動機の例文
実際に選考を通過したESの志望動機の例文から、クオリティと書き方を学び、自身の書類に活かしてください。
マイナビの志望動機の例文
また、農業支援を行いたい、という野望もあります。大学のゼミ活動で、横浜市の地産地消を推進させる活動を行ってきました。そこで、農業の後継者不足問題を身近に感じてきました。そこで、その問題を解決するためにも、退職した人などを対象に第二の人生として農家になる道を広めていたいと考えています。そうした退職者のターニングポイントに農業の観点から携わっていきたいと考えています。 こうした活動は、人生の分岐点に着目している貴社だからこそできると考え、貴社を志望します。
→志望動機を自分の経験と紐付けて書くことができています。『このような活動を通して、~』の文章では、やりがいや達成感を感じる経緯を具体的に述べられています。
ただ、やりたいことについては述べられていますが「なぜこの業界・企業を選んだのか」に関する記述が少なく、「他の企業でもできるんじゃない?」と突っ込まれる可能性があります。
より評価を上げるために、業界の中でもマイナビを選んだ理由を、企業が取り組んでいる事業を取り上げ、具体的に書くことができると良いでしょう。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(マイナビ18卒)
リクルートマネジメントソリューションズの志望動機の例文
就職活動を通じて様々な業界の人に出会ったが、多くの企業の環境が、過去に私が苦しんだものに近いと感じた。約40年もの時間を費やして、過去の自分のように苦しみながら働き続けることに疑問を抱いており、これを解決したいと思う。そのため、組織人事領域に特化したサービスを、大企業からベンチャー企業まで幅広く提供することで、誰もが活き活きと働ける社会を作りたいと思う。
→「働き方を改善したい」という強い意志が伝わるESです。
部活動やアルバイトでの経験とベンチャー企業でのインターンで働き方の比較が具体的に書かれており、読み手がその状況をイメージしやすく書くことができていて良いです。
ただ、具体性があることで文章が少し長くなっている印象を受けます。
例えば『中学高校の部活動や、~』と『部活動では~』の文章を一文にして文字数を削り、「なぜリクルートマネジメントソリューションズであれば、働き方を変えられると思ったのか」を書くとより説得力のある志望動機になるでしょう。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(リクルートマネジメントソリューションズ20卒)
エスエムエスキャリアの志望動機の例文
その中で私は初めての新卒エンジニアとして、素直さと向上心を持って、時にはチームの刺激となるように努めていきたいと思っています。
→『その中で私は初めての新卒エンジニアとして、~』の文章で、入社後はどの様に働いていきたいのかが具体的に書かれており、志望度が高いことがが伝わる文章です。
1つ欲を言うと、『自分たちの元気さで多くの人に笑顔を届けてきました。』ここで具体的にどんな取り組みを行い笑顔にしたのかを書くことができると、出来事に現実味が湧きイメージしやすくなるので、より良くなるはずです。
参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(エスエムエスキャリア20卒)
上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。 下記画像からサイトに移動できるので、ぜひES作成の参考にしてください。
まとめ-人材業界の志望動機の書き方と例文-
人材業界は企業によって、得意とする業界や職種、取り扱うサービスが異なります。どこにでも当てはまるような志望動機を買いていては、通過は難しいでしょう。
選考通過ESを参考にしながら志望理由をなぜなぜと掘り下げて、自身の経験と結びつけつつ、ロジカルな構成で制作しましょう。
志望動機の基礎から応用まで網羅的にノウハウを知りたい方は下記をご覧ください。
関連記事:
「志望動機の書き方・例文」
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