●就活のやり直しは入社の2週間前までは可能だが、やり直したからといって必ずしも納得できる内定が獲得できるわけではない。
●就活をやり直した場合、少ない採用枠で戦うことになるため、今まで以上に自己分析や業界・企業研究、面接への対策などを行う必要がある。
- 「内定先に納得できないから就活をやり直したい…」
- 「今からでも就活、やり直しできるかな…?」
就活が終わると時間に余裕ができるため、自分の内定先は本当にこの企業でいいのかな…?と不安になる人も多いです。この時に少しでも懸念点があると「就活をやり直したい…」と考えてしまう人もいるでしょう。
ただ、就活をやり直したいと思っていても「今の時期からでも間に合うのかな…?」と踏み切れていない人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では就活はいつまでならやり直せるのか、就活をやり直したいと思う原因について紹介しています。
また就活をやり直す際にすべきことや、内定辞退時のマナー・例文についても紹介していますので、就活をやり直すか迷っている人は参考にしてみてください。
また、自分に合う企業選びのポイントも紹介しているため、今度こそ納得のいく企業選びをしていきましょう。
就活はやり直せる?
“就活のやり直し”とは、内定はあるものの納得いかず、また1から別の企業の選考を受け直すことを言います。
基本的に就活のやり直しは入社の2週間前までなら可能です。法的にも”入社の2週間前”までなら内定を辞退しても問題ないとされているため、内定承諾書を出してしまった就活生でも辞退することができます。
そのため10月の内定式後「他の内定者と話が合わなかった…」「このままこの会社に入社しても大丈夫かな?」と感じた場合でも、就活をやり直すことは可能です。
実際、マイナビ転職が2019年4月に新卒で入社した新社会人を対象に実施した調査によると、就活をやり直したいと考える人は約53%いることがわかりました。
つまり約2人に1人は、入社後に就活をやり直したいと考えたということになります。そのため入社前、少しでも自分の就職先に不安を感じているのであれば、就活をやり直すという選択に踏み切ることは決して間違いではありません。
就活をやり直したいと思う原因
就活をやり直したいと思う原因は人それぞれ違うと思いますが、一般的に多いとされている原因を紹介していきます。
就活をやり直したいと考えている人は、自分に当てはまる原因を探してみてください。
内定ブルーによる不安
内定ブルーとは就活を終えた学生が陥るブルーな気分のことを指します。
はっきりとした理由はなく、なんとなく「将来が不安だな…」などと漠然とした不安を感じてしまうのが内定ブルーの特徴です。
内定先の企業について口コミサイトなどで調べることで、ネガティブな内容を見つけ不安を感じ、そこから内定ブルーになってしまう人も少なくありません。
内定ブルーに陥る原因は様々ですが、よくある原因の一例として勤務地や年収に関するものも多いです。内定ブルーを解消したいという人に向けて、本記事では対処法を紹介しています。
他の企業の方が良く見えてしまう
これは早い段階で内定を獲得し、就活を終えてしまった人がなりやすい傾向にあります。
二次募集のタイミングでもっと良い企業を見つけてしまう場合や、周りの人の内定先を知り、そっちの企業の方が魅力的に感じてしまう場合など、様々なパターンがあります。
人間はどうしても人のモノを羨ましく感じてしまう生き物であるため、こう感じてしまうのは仕方ないことです。
しかしこのパターンは自分の内定先に不満があるわけではなく、一時的に他の企業が良く見えてしまっているだけかもしれないため、自分の企業に不満があるのかどうか、もう一度考え直してみましょう。
内定者との人間関係
内定後は懇親会や研修など、同期と関わる機会が増えます。その時に同期とのノリが合わないと感じ、就活をやり直したいと思ってしまう就活生もいるでしょう。
働く上で人間関係はとても重要であり、どうしても人間的に合わないと思ってしまうとこの先一緒に働き続けることに不安を感じてしまうのも仕方ないことだと思います。
もし合わないなと感じた場合は、就活をやり直すことを考えてみても良いでしょう。
企業との相性
内定者研修でブラック企業だったと知ってしまうこともなくはありません。しかしブラックと言っても人によってブラックだと感じる基準は異なります。
例えば、残業時間が多いことをブラックだと感じる人もいれば、給料が低いことをブラックだと感じる人もいます。
また、大手企業だからという理由だけで選んでしまうと、内定者研修で仕事内容の詳細などを知った際に「全然やりたいことと違った」と、早期離職に繋がってしまうこともあるため、ネームバリューだけで選ぶのは避けましょう。
なんとなくで就活をしてしまった
自分のやりたいことがわかっていなかったり、業界・企業についての理解が足りなかったりすると、内定後に「思ってたのと違った…」「この仕事はちょっと自分には向いてないかも…」となってしまう可能性があります。
そのため「就活しないといけないから」「周りもしているから」など、ただなんとなくで就活を続けてしまうと、ミスマッチに繋がるリスクが高まるため、やめた方が良いでしょう。
自分は何がやりたいのか、何を重視したいのかを明確にしてから決めるようにしてください。
もし自分は本当は何がやりたいのか、何を重視したいのかを明確にしたい方は就活エージェントを活用してみてください。
就活をやり直す際に考えられるリスクとは?
就活のやり直しは可能だというお話をしてきましたが、とはいえリスクもあります。以下では就活のやり直しを考えた際に発生しうるリスクについて紹介します。
志望業界・企業の採用枠が終了している可能性がある
就活をやり直すと決意した時期にもよりますが、志望する業界や企業の募集が少なくなっている場合があります。
例えば内定式が終わった10月に就活のやり直しを考えた場合、人気企業はすでに採用枠が埋まり採用活動を終了している可能性が高いでしょう。
このように就活をやり直したいと考えているものの、志望企業や業界がなく、やり直しても納得のいく就活にならないケースもあります。
そのため就活をやり直す際は、まず「今の時期、どのような企業が新卒採用を行っているのか?」「残りの採用枠数がどれほどあるのか?」などを確認しておくようにしましょう。
必ずしも内定がもらえるとは限らない
就活をやり直したからとはいえ、必ずしも納得できる内定を獲得できるわけではありません。
もしも内定辞退をしたあとに、内定獲得ができなかった場合、就職先が見つからないまま卒業することになります。
「就活やり直さなければよかった…内定辞退しなければよかった」と後悔しないようにするためにも、就活をやり直す際は簡単に内定辞退の決意をしないようにしてください。
就活のやり直しを決断したらやるべき5つのSTEP
ここまでは、就活をやり直したいと思う原因や、やり直す際のリスクについて紹介してきました。
企業を選ぶ際は自分についてしっかりと理解し、企業に求めるものを明確にすることが重要です。
①自己分析をやり直す
自己分析する際は以下の手順に沿って、行ってみてください。
■モチベーショングラフを作成する
まずは自分の中で印象に残っている出来事を洗い出します。ある程度洗い出し終えたら、モチベーショングラフを作成してみましょう。
モチベーショングラフとは、過去の出来事の中で、自分はどんな時にモチベーションが上がり、どんな時に下がるかをグラフに表したものです。
■モチベーショングラフのイメージ
モチベーショングラフを作成し終えたら、トピックスとして洗い出した中からいくつかエピソードをピックアップします。
■エピソードを深堀りする
先程ピックアップしたエピソードを深堀りしていきます。
深堀りをする際は以下で挙げているような質問に対して「なぜ?→なぜ?→なぜ?」と自分に何度も問いかけてみましょう。
例えば「一番悲しかった経験は?」という質問で深堀りをしていく場合は、以下の画像のような流れで深堀りを進めていくとスムーズに自己分析を行うことができます。
■エピソードに対するアプローチ方法を考える
先程の一番悲しかった経験の「選抜メンバーに選ばれなかった」を例にして考えてみると、選抜メンバーに選ばれなかった際にどのような行動をとったのかを振り返るということになります。
深堀りした出来事に対して、自分がとった行動を考えることで、「挫折した時はどのように乗り越えましたか?」という質問に論理的に答えることができるだけでなく、新たな自分の強みを見つけることもできます。
■過去のエピソードに共通点を探す
モチベーショングラフを見て、モチベーションが高くなる時に何か共通点がないか探してみてください。同様に低くなる時も探してみましょう。
客観的な視点で見ることで、「自分ってもしかしたら~~かもしれない!」などといったような今まで気づかなかった新たな自分に気づくことができるかもしれません。
■企業選びの軸を考える
自分に合う仕事内容、企業の特徴などを分類し、企業選びの軸を考えていきます。
その際は以下の手順を参考に考えてみてください。
まずは楽しかったことと苦しかったことのエピソードをいくつか書き出し、そのエピソードの中で共通点を探します。
~楽しかったこと・嬉しかったこと~
●部活でチームのみんなと毎日必死で練習したこと
●アルバイトでバイトリーダーに選ばれたこと
●サークルで自分が考えた企画が盛り上がった
⬇
(共通点)
●チームで動くことが好き
●人を引っ張ることが好き
●誰かのために動くことができる
共通点を出したら次は、それらの共通点を「働く際に求めること」に置き換えてみてください。
~楽しかったこと・嬉しかったこと~
●部活でチームのみんなと毎日必死で練習したこと
●アルバイトでバイトリーダーに選ばれたこと
●サークルで自分が考えた企画が盛り上がった
⬇
(共通点)
●チームで動くことが好き
●人を引っ張ることが好き
●誰かのために動くことができる
⬇
(働く際に求めるもの)
●仲間と協力しながら働く環境
●実力主義
「辛かったこと・苦しかったこと」も同様に共通点を探します。つらかったことは働く際に求めていないものになります。
このように共通点を見つけて考えていくと、あなたが働く環境には何が必要で何が不必要かがはっきりとしてくるでしょう。
■優先順位を決める
最後に働く際に求めるもの・求めないものの中で、優先順位をつけていきます。
求めるものの中でも”妥協できない”と感じたことが、あなたの企業を選ぶ際の軸となります。
ここまで自分に合った企業を選ぶために必要な自己分析のやり方について紹介してきました。今回はモチベーショングラフを紹介しましたが、他にも自己分析のやり方は色々あるので、他のも見てみたいという方は、以下の記事から自分に合うやり方を見つけてみてください。
②業界・企業研究をやり直す
自己分析を終え、企業選びの軸を見定めることができたら、次は業界・企業研究をやり直しましょう。
業界・企業研究の目的は自分に合う企業を見つけることです。そのため、業界・企業研究を通して得た情報を基にその業界の仕事は自分に合っているのかを見極めましょう。
やり方については以下の流れを参考にしてみてください。
■どのような業界があるのかを知り、気になる業界を選ぶ
業界研究を行う際はまずどのような業界が存在するのかを把握していきましょう。
業界はおおよそ以下の5つに分類することができます。
・ものを売る
・サービス、情報を提供する
・社会基盤を整備する
・資金を動かす
志望業界をまだ決めていない人は、まずこの上記5つの業界の中で自分はどのような仕事に興味があるのか考えてみましょう。
どの仕事に興味があるか決まったら、その仕事の中でもどの業界に関心を持っているのか考えてみます。
「例:「ものをつくる」→「食品・飲料、化粧品」」
その際は以下の画像を参考にしてみてください。
■業界のビジネスモデルを知る
ビジネスモデルとは、会社が利益を生み出すための仕組みのことを指します。
具体的には、以下の項目を特に確認してみましょう。
✓顧客は誰なのか
✓どのように営業をしているのか
■志望業界の将来性、安定性を知る
業界研究において業界の動向を知ることは必須です。理由としては動向について調べることで、その業界の将来性や安定性を知ることができるためです。
志望企業を決める上で、業界の将来性は誰しも気になるところだと思います。将来性がない業界にいきたいという方は少ないですよね。
入社してから「思ってたのと違った…」とならないためにも、動向はしっかりと把握しておく必要があります。
業界の将来性を調べたい時は業界の動向、売上、市場規模などについて調べましょう。
■興味のある業界を絞り、気になる企業を選ぶ
気になる企業は以下の項目を参考に選んでみるとよいでしょう。
✓企業を選んだ理由
✓間近3年の売上、利益の推移
✓主力商品、サービス(3つ)
✓メインの顧客(個人or企業/国内or海外/年齢層など)
✓業界内における企業の強み
✓代表的な企業の広告・CMのコピーなど
✓企業に関する最新のニュース、動向
気になる企業の情報を書き出したら、それぞれの企業を並べて比較しましょう。
理由としては比較することで数ある企業の中から志望企業を絞ることができるためです。
③質問対策を入念に行なう
就活をやり直した場合「なぜ就活をやり直したのですか?」と質問されることが予想されます。そのため、就活をやり直す場合は面接前にやり直しに関する質問にスムーズに答えれられるよう事前に準備しておきましょう。
就活をやり直した場合は、理由を聞かれることが予想されるため、面接を受ける前にやり直しに関する質問にスムーズに答えられるよう事前に準備しておきましょう。
「なんとなく自分と合わないような気がした」や「不安を感じたから」などの曖昧な理由を述べてしまうと「また内定した後に辞めてしまうのでは?」と疑問を持たれてしまう可能性があります。
STEP1で行なった自己分析をもとに、就活をやり直した理由を言語化し、面接官に明確に説明できるようにしておきましょう。
④第三者に相談する(キャリアセンターや就活エージェントを利用する)
就活をやり直したいと思っても、1人で1からやり直していくとなると正直難しいなと感じてしまう人もいると思います。
そういう人は大学のキャリアセンターや就活エージェントに相談してみましょう。
就活エージェントでは、専任のアドバイザーが個別面談を実施し、各人の就活状況や人柄を把握した上で、就活生一人ひとりの希望や適正に合致した企業の求人情報を紹介しています。
残された時間が少なく公開求人の数も減ってきている時期に就活をやり直す場合は、就活エージェントの活用は非常に有効な手段と言えます。
⑤内定辞退をする
まず前提として、内定先企業への就職を一切考えていない場合を除いては、簡単に内定を辞退することは避けましょう。
もし現在の内定先を辞退し、持ち駒がなくなった場合、就職先がなくなることになります。
そのような事態を避けるためにも可能な限り内定を保持すると良いでしょう。
逆に、「内定先への就職は一切頭にない」ということであれば、速やかに内定辞退を行ないましょう。
企業側はあなたが入社をすることを前提に準備を進めているため、企業への迷惑を最小限に留めるためにも早急に連絡するのはマナーと言えます。
下記では、内定辞退の連絡方法について電話とメールに分けてそれぞれ解説をしていきます。
■電話で内定辞退をする場合
電話かける際は、自分の名前と大学名を名乗った後「ただいまお時間よろしいですか?」と相手に確認するのが基本です。
もしかしたら都合が悪いタイミングに電話をかけてしまう可能性もあるため、話し始める前に一度確認した方が丁寧な印象を与えることができます。
用件を伝える際は「結論→辞退理由」の流れに沿って話します。企業側の時間をもらっているという意識を持ち、なるべく手短に用件を伝えられるようにしてください。
なかなかイメージが沸かないという方は、以下の例文を参考にしてみてください。
■メールで内定辞退をする場合
メールの件名は「内定辞退のお詫び(〇〇大学 氏名)」と記載し、辞退の旨と差出人がひと目でわかるようにしましょう。
また、本文を書く際の注意点は、用件を簡潔に伝えることです。
内定辞退をするのは心苦しいかもしれませんが、結論を先延ばしにしてしまうと回りくどいメールになってしまうため”内定辞退”という結論を始めに伝えるようにします。
そのあとに内定辞退を決意した理由を説明すると、読みやすいメールとなるでしょう。
その他、内定を辞退する際の注意点などが知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
そんな人に向けて本記事では、内定辞退をする際の注意点や例文を紹介しています。また、就活をやり直したい人へのアドバイスもしています。
まとめ
なんとなくで就活をしたり、自分や企業についてあまり理解できていない状態で企業を決めてしまうと、後々内定先に対して不安が募り、やっぱり就活をやり直したいなと思ってしまうこともあるでしょう。
しかし今ある内定を全て辞退して就活をやり直すことは簡単なことではありません。
それでも就活をやり直したいと考えた人は、本記事の内容を参考に行動してみてください。
また、「本当にこの内定を辞退していいのかわからない…」「自分の希望に合った就職先ってまだあるのかな…?」と悩んでいる方は、ぜひ一度就職エージェントneoにご相談ください。
✔就活のやり直しは、就職エージェントneoを活用しよう!
- 「他の内定者と話合わなすぎて入社後不安…」
- 「やっぱり今の内定先は納得できない…!」
- 「まだ間に合うなら就活やり直してみみたい…」
内定獲得から入社まで時間が空いてしまうため、上記のような悩みや不安を抱えてしまう就活生は少なくありません。
こういう時は、1人で就活のやり直しを進めるのではなく、ぜひ一度就職エージェントneoにご相談ください。
キャリアアドバイザーなど第三者に今の状況を相談すると、客観的な意見をもらうことができ本当に就活をやり直すべきかも整理することができるでしょう。
また就職エージェントneoでは、専任のアドバイザーが個別面談を実施し、就活生一人ひとりの就活状況をお伺いした後に、状況にあったアドバイスの実施や希望や適正に合った企業の求人情報を紹介しています。
そのため上記のような悩みを抱えている方は、ぜひ一度就職エージェントneoをご活用ください。