スマートフォンの普及そしてクラウドの出現などIT化が進んでいる今、以前よりもソフトウェア業界というのは身近な存在になったのではないでしょうか。
本記事では、ソフトウェア業界の動向や仕組みについて紹介するだけでなく「どういうビジネスモデルでどんな仕事をしている?」「どういうスキル・知識が求められる?」という人に向けて、業界の動向やキャリア、志望動機、自己PRの書き方についてわかりやすく解説していきます。
またソフトウェア業界の売上や利益、年収、従業員数、勤続年数をランキングで紹介しています。ビジネス規模や働きやすさ等がわかるので、ぜひあわせて確認してみてください。
ソフトウェア業界の仕組み
ソフトウェアは、ハードウェアと呼ばれるパソコン・スマートフォンそして周辺機器などの目に見える機器を動かすためのプログラムの総称です。
自分の作業をさらに良くするために、パソコンやスマートフォンにインストールして使う「文字入力や計算ソフト」は幅広く使われているソフトウェアの代表格ともいえます。
このようにソフトウェアは、私たちの生活の中でも身近なものといえるでしょう。しかし一口にソフトウェアといっても、さまざまな種類や役割があります。
下記にてソフトウェア業界のビジネスモデル・種類・職種を確認してください。
ソフトウェア業界のビジネスモデル
ソフトウェア業界のビジネスモデルは「パッケージ開発」と「受託開発」の2つに分けることができます。
「パッケージ開発」はユーザーのニーズなどを踏まえ自社でパッケージ品を開発して販売するのに対し、「受託開発」は、顧客のニーズに応じてイチからソフトを開発します。
開発方法が異なると、作り方や売り方が大きく異なります。下記にて、その点を重点的に見ていきましょう。

①パッケージ開発
パッケージ開発をおこなっている企業は、自社で”ユーザーの困りごと”や”必要としていること”などのニーズを汲み取り、新たな需要となりうるソフトウェアを作って販売することで、利益を生み出します。
依頼主から「こんなソフトウェアを作ってほしい。」と頼まれてから製品を作るわけではないため、販売したところで、利益があがらない可能性があります。
そのため、業界のなかでパッケージ開発をおこなう企業は全体の10%程度と少なく、大手の企業が多いことが特徴です。また、開発にあたり要件定義から販売までをすべて自社で完結させていることも特徴の一つといえるでしょう。
・トレンドマイクロ
・オービック
・サイボウズ
・オラクル
参照:総務省 日米のソフトウェア比率(受託開発、パッケージ)
②受託開発
受託開発の場合は、パッケージ開発とは異なり、依頼主からの開発依頼を受けて、希望に沿った機能や利便性を盛り込んだオーダーメイドのソフトウェアを作ります。依頼主主導で仕様や納期が設定されるため、それらに合わせて開発業務を行う必要があります。
つまりソフトウェア開発の段階で顧客がいるため、製品完成後に売上がない、といった事態はありません。
・伊藤忠テクノソリューションズ
・NTTデータ
・日立製作所
・富士通
ソフトウェアの種類
ソフトウェアは、主に以下の5つに分類されます。その中でもOS(オペレーティングシステム)と、アプリケーションソフトウェアの2つに関しては、基本知識とされているので、押さえておきましょう。
1. OS(オペレーティングシステム)
「OS」とはハードウェアを制御したり、操作に関わるソフトウェアで、スマートフォンやパソコンを動かすのに欠かせません。
スマートフォンの場合、アップルの「iOS」、グーグルの「Android」の2つに大別できます。またパソコンの場合はMicrosoft社の「Windows」、Apple社の「MacOS」などがあげられます。
Microsoft:Windows
Apple:MacOS、iOS
Google:Android
インテル:iRMX
Mozilla:Firefox OS
2. アプリケーションソフトウェア
「アプリケーションソフト」とは、特定の目的のためにOS上で動くソフトウェアのことです。Microsoft社のoffice系のワード、エクセル、パワーポイント、Adobe社のPhotoshop、 Illustrator、After Effectsといった画像や動画編集のソフトがあります。
OSと比べて、アプリケーションソフトは膨大な数が存在するのが特徴です。
個人向け:オフィスソフト・ゲームソフト
法人向け:オフィスソフト・セキュリティソフト・経営管理ソフト・勤怠管理ソフト・在庫管理ソフト・顧客情報管理ソフト
3. ミドルウェア
ミドルウェアは、OSとアプリケーションソフトウェアの中間的な役割を担うソフトウェアを指します。OSの基本的な機能だけでは、アプリケーションソフトウェアが必要とする機能をカバーしきれない場合に、ミドルウェアが様々なアプリケーションに対して特定の機能を提供します。
たとえばGoogle Chromeなどで検索した際に、該当する検索結果を表示させているのはWebサーバーソフトウェアというミドルウェアがおこなっています。
4. デバイスドライバ
デバイスドライバとは、プリンターやマウス、キーボードなどの外付けハードウェアをOSが制御できるようにしてくれるソフトウェアです。
近年ではハードウェアを接続すると自動的にデバイスドライバがインストールされる仕様が多いため、意識されないことも多いソフトウェアです。
5. ファームウェア
ファームウェアとは、パソコンやスマートフォンなどのハードウェアに内臓されているICチップやメモリなどにあらかじめ書かれている制御用のソフトウェアです。
他のソフトウェアと違い、基本的にハードウェアとセットになっているため、その機器以外では動作しないのが特徴です。また簡単に更新することができず、勝手に書き換えをすると故障の原因になることもあります。
ソフトウェア業界の主な職種
ソフトウェア業界職種の主な職種について、ひとつずつ見ていきましょう。
1. プログラマー
プログラマーとは、顧客の依頼を受けてソフトウェアを開発する人を指します。彼らは、システムエンジニアが設計した仕様書をもとに、プログラミング言語でプログラムを書き、依頼者のニーズどおりに動くソフトウェアを開発する業務を担当します。
クライアントが求めているサービスを、実際に形作る業務を担当するため、プログラミング言語の理解やITに関する知識を十分に備えている必要があります。
2. アプリケーションプログラマー
アプリケーションプログラマーは、私たちが日常的に使っているパソコンやスマートフォンのアプリケーションの開発を担当します。
最新技術を活かした開発ができれば、今までにないようなサービスを開発し、社会に新たな需要を生み出すことも不可能ではありません。
そのためには、顧客のトレンドやニーズにすぐに対応できるようなスキルやスピード感を備えている必要があります。
3. システムエンジニア(SE)
システムエンジニアは、ソフトウェアの開発における監督のような役割を果たします。依頼主ニーズ・要望を正確に把握し、設計から開発までの一連の流れの進行管理をしつつプロジェクト全体の指揮をとります。
またプログラマーのように自らコーディングをおこなうこともあるため、マネジメント能力だけでなく、プログラミング技術も求められます。
4.ゲームプログラマー
ゲームプログラマーもプログラミング言語を利用し、ゲームの開発をおこないます。
ゲームプログラマーにはプログラミングの技術のほかに、ゲームが実際に動くかどうかを検討する検証能力や、ゲーム開発に欠かせない発想力なども求められます。
また、チーム内で情報を共有する必要があるため、プログラミング技術だけでなくコミュニケーションスキルも必要とされています。
5. ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、システムの構築や運用、保守を担当します。コンピューターを安全に利用するために大切なセキュリティを管理し、コンピューター同士を連携させ、Wi-Fiなどのネットワークを構築します。
正常に動いているかを確認する上で、周辺機器であるプリンターやルーターなどのハードウェアに関する知識も必要です。
プロジェクトが滞りなく進むように周辺の環境を整えるのがネットワークエンジニアの仕事だと言えます。
6. ITコンサルタント
ITコンサルタントは、IT技術を活用して企業が抱える課題を解決する専門職です。企業が抱える課題を把握し、IT技術を活用した課題解決方法を提案することで、企業経営のサポートを行います。
このようにIT知識だけでなく経営側の視点、そして課題解決力も必要とされるため、専門性の高い職種といえるでしょう。
※ITコンサルタントのポジションは、プログラマーやシステムエンジニアを経験した人の「その先のキャリアパス」となるケースが多くあります。
7. 営業
営業は、自社のソフトウェアの価値を最大限にアピールして売り込みます。また、顧客企業のニーズを引き出し、システムの導入を提案することも営業の仕事です。営業はもちろん自社製品やサービスを販売する営業能力が必要となります。
当然ITビジネスに関する営業活動が多いため、一般的な営業職よりもIT関連の知識やスキルが必要です。そのためプログラミング経験やITスキルを熟知した人間が営業職になるケースも決して珍しくはありません。
ソフトウェア業界の就職に有利な知識・スキル
ソフトウェア業界の就職おいて、身に着けておくと選考で有利になる4つの知識を紹介します。特に理系の学生は頭に入れておきましょう。
・システムに関する知識
・アプリ開発に関する知識
・サーバー開発に関する知識
プログラミングスキル
ソフトウェアを開発するプログラマーにとって、プログラミングは必須のスキルです。開発するものによって、プログラミングで使用されるプログラム言語が変わりますが、ソフトウェア開発は主にJava・PHP・C言語などが活用されます。
もちろん未経験者でも入社できる企業においては、入社後に身に着ければ問題ないでしょう。しかしプログラミングを仕事にする以上、早い段階から持っておいて損はありません。
システムに関する知識
ここでは、情報システムのことを指します。情報システムとは記録、処理、伝達などの情報を扱う仕組みのことです。情報システムはコンピュータを利用し情報処理を一体的に行うように構成されています。
データがどのように流れていき、どういった結果が出るのか、そしてその結果をどのように活用するか、といったシステム全体を見る目も、ソフトウェア業界で働く際に必要な能力だと言えるでしょう。
アプリ開発に関する知識
ソフトウェアにはアプリケーションも含まれるので、プログラミングスキルでなく、アプリ開発の知識もあると良いでしょう。
ソフトウェア業界にはアプリ開発を行っている企業も多く、企業で使う業務に関するものからスマホアプリなど、さまざまな種類があります。
また、アプリの種類によって開発に必要な知識が変わってくることもあります。そのため、アプリ開発に関わる専門的な知識を押さえておくことで、需要のある候補者として評価される可能性があるでしょう。
サーバー開発に関する知識
ソフトウェアは、ハードウェアの一つであるサーバーという箱に入れることで初めて動かすことができます。
つまりソフトウェアを提供する場合はサーバーを利用することになるため、ソフトウェア開発を行うエンジニアにはサーバーに関する基礎知識は必要不可欠です。
またサーバーは、Webサーバーやデータベースサーバー、アプリケーションサーバーなどさまざまな種類があります。ソフトウェアやシステム開発を行う際にも必要な知識となるため、ぜひ押さえておきましょう。
ソフトウェア業界の動向
IT業界全体の発展にともない、ソフトウェア業界は今後も市場を拡大していくことが予想されています。そのため、業界の現状や動向だけでなく、現状の課題や今後の行方にもしっかり注目しておきましょう。
ここではソフトウェア業界の動向を下記にて3点紹介します。それぞれ以下のトピックスについて紹介しているので、確認しておきましょう。
(2)ソフトウェア業界の現在の課題
(3) ソフトウェア業界の未来・展望
ソフトウェア業界の市場規模
ソフトウェア業界の過去の推移を見ますと、2007年から2012年ごろまで横ばいが続きましたが、2013年から2020年にかけて緩やかに増加に転じています。

(1) ソフトウェア業界の現在の課題
IT業界は、私たちの生活に必要不可欠な技術やサービスを提供する業界として今後の成長が期待されている一方、下記のような課題を抱えています。
課題①慢性的な人材不足
現在、一人一台はスマートフォンを持つなど、ソフトウェア業界は私たちの生活と非常に身近な存在となりました。しかし急速にIT化が進んだことにより、仕事や案件は溢れているものの、それらを支える人材が不足しています。
その原因はさまざまですが、言語の種類やトレンドの移り変わりが激しいことや育成に時間がかかること、また専門的な技術を要することが要因として考えられています。
またこの課題は、ソフトウェア業界だけに限らず、IT業界全体で見ても同様で、需要に見合うだけの人手が足りていないのも事実です。少子高齢化の影響もあり、今後の労働人口はさらに減り続けていくことが予想できます。
この人材不足そして関連する問題を解消する手段として、M&Aをおこない優秀な人材を確保し、事業規模の拡大を進めている企業が増加しています。
その他、人件費が安く、高度IT人材を多数抱えるアジア諸国に拠点を立ち上げ、システムの開発や運用保守の管理などを現地法人で受託している企業もあります。
課題②労働時間の長さ
慢性的な人材不足の影響もあり、ソフトウェア業界で働く人々の労働時間は、ほかの業界に比べて長いと言われています。
理由のひとつとしてソフトウェア業界のビジネスモデルが、受託開発の企業が多いこともあり「※ピラミッド構造」になっていることがあげられます。
パッケージ開発であれば、自社の中だけで開発をおこなうので、自社の社員だけで仕事が進み、納期についてそこまで厳しくならないことが多く、残業が発生しにくいという傾向があります。
それにひきかえ受託開発の場合は、さまざまな企業と提携してソフトウェアをつくるため、納期には非常に厳しく、納期前は特に長時間の残業が発生しやすい傾向があります。
しかし近年、「フレックス制」を導入している企業が増え、自分の進捗に合わせて勤務時間・場所を自分で設定するなど、自由な働き方ができるようになってきています。
その他、人件費が安く、高度IT人材を多数抱えるアジア諸国に拠点を立ち上げ、システムの開発や運用保守の管理などを現地法人で受託している企業もあります。
ソフトウェア業界の多くは受託開発のビジネスモデルをとっていますが、その依頼を受けた企業が自社内で処理する業務以外を、複数の企業に依頼することがあります。そして依頼を受けた企業も、依頼された分を完成させるために、必要であればさらに別の企業に協力を依頼することがあります。
このように受託開発は階層上のビジネスモデルになっており、この状態を比喩してビラミッド構造と言います。
ソフトウェア業界の未来・展望
日々新たなトレンドが生まれるソフトウェア業界ですが、その中でも現在注目されている3つのトピックについて紹介します。
IoTの普及によりソフトウェアが必要になる
IoTとは「Internet of Things」の略語で、直訳すると「モノのインターネット化」です。これは「さまざまな物がインターネットに接続すること」を指しています。
これまでインターネットは、パソコンやスマートフォンなどを介する必要がありましたが、現在これらのハードウェアがなくてもインターネットにアクセスできるようになりました。
例えば近年、予防医療の重要性が高まり、健康管理ができるスマートデバイスの普及が広まっています。たとえばApple社の「Apple Watch」はスマートウォッチと呼ばれ、腕時計に通信機能を持たせることで、インターネットの接続が可能です。
他にもAppleの「Siri」、Googleの「Google Home」、Amazonの「Amazon Echo」といった、話かけるだけで操作ができる商品も開発されています。
このようにIoT技術は、既存のアイテムにテクノロジーをかけ合わせることで、世の中を更に便利にしています。今後このIoT技術は、家電に限らず幅広い分野で採用されていくでしょう。
このようにIoTが普及すれば、デバイス使用をより便利にするためにソフトウェアの開発が必要になります。
ビッグデータ活用とデータ解析
IoTやAIなどの先進技術の開発には、ビッグデータが欠かせません。
現在、従来よりも大量のデータが解析できるようになったことで、顧客に対して適切な情報・サービスを提供・提案をすることができるようになりました。
これに伴い、マーケティングや営業活動において、膨大なデータを効率的に活用するための管理系のソフトウェアの開発も進められています。このように今後、ソフトウェア業界においても、ビッグデータ活用の需要拡大が見込まれています。
クラウド化の拡大
ソフトウェア業界では2013年頃から「クラウド化」が急速に進んでいます。これによりデータを自分のスマートフォンやコンピューターなどの媒体に保存しておくのではなく、インターネット上クラウドという場所で保管する方法が普及しました。
日々増えるデータをクラウドに保管できることは利便性が高いため、今では規模を問わずさまざまな企業が業務の効率化を目的にクラウド化を進めています。

本記事では、IT業界への就職を考えている就活生向けに、IT業界の特徴やビジネスモデル、動向などをお伝えします。
ソフトウェア業界の志望動機の書き方
ソフトウェア業界の志望動機を書く際は「どうしてIT業界の中でもソフトウェア業界を選ぶのか」「なぜその会社なのか」をしっかりと深堀りしておくことが必要です。学校で勉強したから、興味があるからといった理由だけではいけません。
「ソフトウェアを通して顧客の課題の解決をしたい」「自身の経験を生かして、利便性の高いソフトウェアをつくりたい」など、様々な理由が考えられますが、どのような理由を伝える場合もソフトウェア業界でしか実現できないという点をしっかりとアピールしましょう。
また以前、アプリなどの開発経験があればその際の経験を踏まえた内容で作成し、実際に開発した製品のアピールもあわせて行うと、志望動機を強くアピールすることに繋がると思います。
最後に、志望動機は、企業ごとの特徴や強みを把握した上で作成することを意識しましょう。ソフトウェア業界の志望動機の例文を見てレベル感を掴みたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
ソフトウェア業界でうける自己PRの書き方
自己PRの書き方について学ぶ前に、まずはソフトウェア業界の求める人物像を把握しておきましょう。
企業に評価される自己PRをするためには、その業界ではどのような人が求められているのかを知っておくことが重要です。
ソフトウェア業界の求める人物像
プログラミングに興味がある、パソコン作業が得意、ITの知識が豊富、といった理由から、ソフトウェア業界に向いているのではと考える人もいると思います。もちろん知識はあるに越したことはないでしょう。
しかし最近のIT需要により人手が求められているので、企業によっては未経験でも入社可能な企業が多いのも事実です。
そのため、特に文系学生などIT関連の知識に自身がない方は、ソフトウェア業界で重視される下記の3つの能力を踏まえて自己PRを作成してみるとよいでしょう。
論理的思考力がある
ソフトウェアを制作するためには、論理的な構造を持つシステムを理解する必要があります。その他、仕様を検討する際やトラブルの原因究明の際にも、論理的思考が求められます。
上記のような業務の中で、数字もたくさん扱うので、数学が得意で、論理的にデータ分析ができる方でしたら、仕事が楽しいと感じるかもしません。
勉強意欲がある
ソフトウェア業界に限らず、IT業界は日々進化しており、最新のトレンド・技術をすぐに習得しておくことが求められます。そのため業界の進化についていけるよう、インプットを継続し続けることができる知的好奇心が強い人が好ましいです。
コミュニケーション能力が高い
ソフトウェア業界は、一人でもくもくとパソコンに向かって仕事をしているイメージが強い業界かもしれません。しかし実際は、顧客や取引先や社内のスタッフなど、多くの人たちと関わりながら仕事を進めていかなくてはならないため、どんな人ともうまくやっていける高度なコミュニケーション能力が求められます。
またパソコンやITに詳しくないクライアントも多いため、相手の立場になってわかりやすい言葉で説明したり、相手がどんなことを求めているのかを聞き出したりするスキルも欠かせません。
ここまででソフトウェア業界の求める人物像について学んだため、次は自己PRの書き方を学んでいきましょう。
自己PRの基本的な書き方
自己PRを書く際は基本的に「強み⇨エピソード⇨結果・学んだこと⇨入社後どう活躍できるか」の順番で書きます。

(1) 結論
自己PRを書く際は最初に「私は○○することができます」といったように自分の長所を端的に述べます。
最初に結論を述べ面接官に今から何の話をするのか伝えることで、聞き手側も話が入りやすくなります。
そのため、自己PRをする際は結論として、まず長所を伝えるようにしましょう。
(2)エピソード
長所を伝えたら、実際にその長所があることを証明できるエピソードを交えます。
ここではできるだけ具体的なエピソードを伝えるために、その出来事の中で生じた課題・目標や、その課題・目標に対してどのような行動をとったのかについてまで書くようにしましょう。
また企業は、課題・目標やそれ対する行動を通してその人の人柄や価値観を判断しているため、なぜその課題・目標に取り組もうと思ったのか、なぜそのような行動をとったのかについて、しっかりと見つめ直しておいてください。
(3)結果・学んだこと
エピソードの次は、自分がとった行動によってどのような結果になったかについても書きましょう。
結果を書く際は、定量的に表すことを意識してください。
例えば「〇〇というアイディアを出し実践したところ、売上を40%上げることができた」など数字を用いてアピールした方が相手に伝わりやすいです。
また、この経験を通して何を学んだのかについても書きます。
面接官はその人の学びからも価値観や人柄を判断しています。価値観や人柄はその学生を採用するかどうかの大きなポイントとなるため、自分がどういった人なのか、いかにその企業に必要な人材であるのかをアピールするようにしましょう。
(4)入社後どう活躍できるか
企業は採用活動を通して、自社に貢献してくれる人材を求めています。つまり、面接官にこの学生は「自社で活躍する素養がある」と思わせるのが大事です。
そこで自己PRをする際は、最後に今伝えてきた長所をどのように志望企業の業務に活かしていくかまで伝えるようにしてください。
そのためには企業が求める人物像を把握する必要があります。業界研究・企業研究を通してどのような強みをアピールするのか考えておきましょう。

ソフトウェア業界ランキング
ここではソフトウェア業界のランキングを「業績」と「社内環境」に分けて紹介します。
ソフトウェア 業界の業績ランキング

売上については1位が日本オラクル、2位がトレンドマイクロ、3位がオービック、経常利益は1位が日本オラクル、2位がオービック、3位がトレンドマイクロです。
売上や利益、利益率をチェックした方が良い理由は、以下の2点です。
・売上は企業の財務力を表している
・利益、利益率は企業が行っているビジネスの成否を示している
売上は企業の財務力、ビジネスの規模を表しています。つまり売上が高い企業の方が行っているビジネスの規模が大きいということです。
またA社とB社が同じ利益の場合、売上が大きい企業の方が金融機関からの融資を受けやすいとされているため、売上を見ることで企業の資金調達力もチェックすることができます。
次に利益、利益率は企業が行っているビジネスの成否を示しています。そのビジネスによる付加価値がどれくらいあるかを測る指標です。
つまり利益がほとんど出ていなかったり、赤字だとビジネスに何らかの問題があるということになります。
ただし、このランキングだけでなく、成長率も大事であるため各企業の過去についても振り返っていきましょう。
ソフトウェア業界の社内環境ランキング

平均年収は1位がジャストシステム、2位が日本オラクル、3位がオービック、そして勤続年数は1位が日本オラクル、2位がオービック、3位がミクロ情報サービスでした。
勤続年数が長いということは定着率が高いということになります。一概には言えませんが、定着率が高い会社は良い会社である可能性が高いです。
また従業員数が多い会社は多様な人と関わり合うことができるというメリットがあります。しかし多いと自分の意見が通りにくい場合もあるというデメリットもあるため、自分にとってどの環境が合っているのか考えてみましょう。
まとめ
ソフトウェア業界は、私たちの日常生活に欠かせないパソコンやスマートフォンを使うのに非常に大切な役割を持つソフトウェアを開発しています。
そのため、社会的にも需要があり今後技術の革新に伴い、ソフトウェア業界は今後さらに発展していくでしょう。
最後にソフトウェア業界は他のIT関連業界とも密接に関わっています。そのためソフトウェア業界に限らずIT業界全体をしっかりと学んだ上で、就職活動に挑むと良いと思います。
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