ガクチカと自己PRを作っていく中で「内容がかぶる…」「同じエピソードで、マイナスの評価はされないかな?」と不安に思う人は多くいます。
結論、別々のエピソードを記載した方が「様々な経験をした人」という高評価を得られやすい傾向にありますが、必ず別のエピソードにするという決まりはないので、「どうしてもない…」という人は、かぶってしまっても構いません。
しかし全く同じ内容を記載してしまうと、質問の意図を理解していないと思われ、評価が下がってしまします。
本記事で紹介している書き方の違いや何を重視して書くべきなのかを確認して、エピソードの差別化をしましょう。
ガクチカと自己PRの違い
エピソードがかぶってしまっても構いませんが、各質問の意図に沿った回答をする必要があります。そのため、まずはガクチカと自己PRの違いをきちんと理解することが大切です。
ここでは、ガクチカと自己PRを質問する背景と書き方の違いについて紹介します。
企業がガクチカと自己PRを質問する意図
まず、企業がそれぞれの質問で知りたいことは下記になります。
困難への向き合い方から、仕事に対する意欲や取り組み方を知るため
自己PR:
あなたらしさから、企業が求める人材とマッチするのかどうかを知るため
■ガクチカを質問する意図
社会に出ると学生の頃には経験しなかった壁に直面することがあります。
困難を乗り越えた経験がないと入社後に現れる壁を乗り越えられるのか?解決しようとする意思があるのか?と面接官は不安になるため、その不安を解消する方法の1つとしてガクチカの質問をしています。
更に経験の有無だけでなく「困難の乗り越え方」を質問することで、入社後に生じる困難に対してどの様に行動するのか?仕事への向き合い方はどうか?を面接官は知ろうとしています。
■自己PRを質問する意図
当たり前ですが、企業や職種によって求める人材が異なります。
例えば「社員との相乗効果を考え、影でサポートしながらまとめられる人」「今後の会社の成長を考え、主体性を持って論理的な意見を言える人」「営業職なので、聞き上手でコミュニケーション能力が高い人」というように様々です。
ガクチカだけでは見えなかったあなたの強みや人柄等を自己PRで質問することで、求めている人物像とマッチするのか?社員や会社、職種とマッチしているのか?を見極めるために質問をしています。
ガクチカと自己PRがかぶるのはアリ?
「ガクチカと自己PRって内容は被ってもいいの?」という疑問を感じている就活生もいると思います。
ESや面接ではガクチカと自己PRの両方について問われることが多いです。両方聞くということは、企業側はガクチカと自己PRで別々の回答を期待していると考えられるでしょう。
ガクチカと自己PRの回答がかぶってしまうと、1つのアピールチャンスを無駄にしてしまうことになってしまうため、極力別のエピソードを用いた方が良いです。
とはいえ、そんなに何個もアピールできることがないよという人もいると思うので、そのような人はガクチカと自己PRで同じエピソードを使用しても大丈夫です。
しかし同じエピソードを使う際は、できるだけアピールポイントを変えるようにしましょう。
例えば、部活動のエピソードを伝える場合、ガクチカでは「メンバーの気持ちを高め、1つの目標達成に向けて頑張ったこと」について伝え、自己PRでは「自分の長所であるリーダーシップと主体性を活かし、部員全員をまとめたことを伝えます。
上記のように伝えることで、同じエピソードでも異なるアピールをすることができるのです。
ガクチカと自己PRの書き方の違い
ここでは、ガクチカと自己PRの書き方の違いを紹介します。
一見書き方の流れに大きな違いはありませんが、ガクチカは”困難に対する”エピソード、自己PRでは”自分の強み”に対するエピソードを伝えるという違いがあります。
以下でそれぞれのフレームワークを紹介しますので、書き方の違いについて学んでいきましょう。
ガクチカのフレームワーク
ガクチカでは、下記のように作成すると論理的で分かりやすい文章を作成することが出来ます。早速、ガクチカの書き方を見てみましょう。

【結果→動機→目標と課題→取り組みや対策→結果→学び】の順番で記載します。
ガクチカでは、困難に対して「どんな目標や課題があったのか」「それに対してどんな行動をしたのか」「なぜそれをやろうと思ったのか」を具体的に伝えることが重要です。
更に詳しく書き方や評価されるガクチカの特徴等を知りたい人は、下記URLを確認してみてください。
関連記事:
評価される「ガクチカ」の書き方を解説|見直しに役立つ”チェック表”つき
自己PRのフレームワーク
自己PRは、下記のフレームワークを使って作成していきましょう。

【結論→出来事→目標と課題→取り組みや対策→結果と学び→今後の活かし方】の順番で記載します。
自己PRでは「強み」を中心にエピソードを展開し、「なぜそれを強みだと思ったのか」「どの様にあなたの強みを使って、課題を解決したのか」を伝えることが重要です。
さらに「まとめることが得意」と抽象的に伝えるのではなく、「先頭に立ち、引っ張りながらまとめることができる」あるいは「裏でみんなをサポートしてまとめることができる」と具体的に強みを伝えましょう。
自己PRを書く際の注意点を詳しく知りたい人は、下記URLを確認してみましょう。
関連記事:
企業から評価される自己PRの書き方とは?ポイントや注意点をわかりやすく解説
ガクチカと自己PRの例文
ガクチカと自己PRを質問する意図や書き方の違いについて理解できた人は、実際にESを書いてみましょう。
ESを作成する際の参考として、ガクチカと自己PRの例文をそれぞれ紹介しますので、ES作成に少しでも不安がある人はチェックしてみてください。
ガクチカの例文
ここでは良い点と修正点の解説付きで、ガクチカの例文を2つ紹介します。赤マーカーで印をつけた箇所がガクチカでは【困難を乗り越えた】エピソードに当たり、具体性を求められるところです。
ガクチカの例文(1):アルバイト
→しっかりと論理的な文章を作成することができています。「ミスの報告やクレームがどの程度減ったのか?」ということを定量的に表現することができれば、より成果が分かりやすく、質の高いESになったでしょう。
ガクチカの例文(2):インターン
→「工夫・努力した点」をかなり詳細に書けている点が評価されるでしょう。改善点としては、「活動において活かした強み」を記載すると良いです。
自己PRの例文
続いては自己PRの例文を2つ紹介します。赤マーカーで印がついている箇所が【強みを活かした】エピソードにあたり、具体性を求められる部分になります。
自己PRの例文(1):アルバイト(責任感)
→結論部分で自分の長所を具体的に言い換えられていて、あなたの長所がイメージしやすくなっています。またなぜその強みが培われたのかについても過去の経験を用いて書けているため、あなたの人柄がよく伝わる自己PRと言えます。
自己PRの例文(2):インターン(気配り)
→構成がしっかりしているだけでなく、入社後のどの場面で【1+αにする意識】を活かしていきたいかまで記載されており、分かりやすい文章になっています。
他の例文を知りたい人は下記のURLを確認してみてください。
関連記事:
【自己PR例文】面接官に評価される自己PRとは?
自己分析から導き出すガクチカと自己PR
それぞれのエピソードを考えていく中で「どうしても何を書けば良いのか分からない」という人は、自己分析の深堀りが出来ていない可能性が高いです。
そのような人はガクチカに書けるエピソードを探すために、再度自己分析を行いましょう。
以下で5つの自己分析方法を紹介していきますので、自分に合ったものを探し、試してみてください。
ガクチカと自己PRの見つけ方(1):マインドマップ
マインドマップは連想ゲームのように自分が好きなことやテンションが上がる瞬間等を紙に書き出すことで思考を可視化することができる自己分析の方法です。
自分の好きなこと等から「なぜそれを好きなのか?」「好きなことを続けてこれた理由はなにか?」を深堀りすることで、自分の頑張ったことを見つけてみましょう。
マインドマップでは自分の価値観をメインに深堀りすることができるため、特に【自己PR】を作成する際に役に立ちます。

手順は下記の様になります。
(2)テーマを設定する
(3)それぞれの項目に「なぜ?」と問いかける
(4)価値観をまとめる
(5)分析結果と合うような企業を選ぶ
更に詳しいやり方を知りたい人は下記URLを確認してください。
関連記事:
マインドマップを活用した自己分析のやり方|図付きでわかりやすく解説
ガクチカと自己PRの見つけ方(2):モチベーショングラフ
モチベーショングラフは幼少期から現在までの出来事のモチベーションを書き出すことで、自分のモチベーションの源泉を知ることができます。
どんな時に頑張ろうと思えるのか?どの出来事で頑張れたのか?を見つけられる自己分析の方法です。
テンションが下降している所から上昇した瞬間が「困難を乗り越えた出来事」の1つになります。そのため、モチベーショングラフでは特に【ガクチカ】の深堀りをする際に役に立ちます。

手順は下記になります。
(2)出来事を具体的に書く
(3)出来事が起こった際の感情や思考を書く
(4)感情や思考に共通点を探す
(5)言語化する
更に詳しいやり方を知りたい人は下記URLを確認してください。
関連記事:
モチベーショングラフを活用した自己分析のやり方|図付きでわかりやすく解説
ガクチカと自己PRの見つけ方(3):SWOT分析
SWOT分析は自分の長所・短所などの内部要因、就活市場、業界の動向などの外部要因をかけ合わせて、自分について考えていく方法です。
ここから自分の強みを活かせた瞬間はいつか?弱みを改善しようと努めた時はあるか?と考えてテーマを探してみましょう。
SWOT分析では自分の強みや弱みを知ることができるため、特に【自己PR】を深ぼる際に役に立ちます。

手順は下記になります。
(2)自分の短所・弱みを書き出す
(3)就活市場における自分へのメリットを書き出す
(4)就活市場における自分へのデメリットを書き出す
(5)項目をまとめる
更に詳しいやり方を知りたい人は下記URLを確認してください。
関連記事:
SWOT分析を活用した自己分析のやり方|図付きでわかりやすく解説
ガクチカと自己PRの見つけ方(4):自分史
自分史は幼少期~現在までの実体験を書き出し、その出来事を深堀りしていくことで自分の価値観や行動パターンを見つけていく方法です。
出来事の洗い出しにも使えますし、自分の価値観を見つけることで企業選びの軸や自分に向いている仕事を知ることもできます。
自分史を作ることで「〇〇の習慣を今も続けていた」「△△の時に困難を乗り越えていた」という気付きにも繋がるため、自分史では特に【ガクチカ】を深堀りしていく際に役に立ちます。

手順は下記になります。
(2)過去の経験を”喜怒哀楽”に分類する
更に詳しいやり方を知りたい人は下記のURLを確認してみましょう。
関連記事:
自分史を活用した自己分析のやり方|図付きでわかりやすく解説
ガクチカと自己PRの見つけ方(5):他己分析
他己分析では友人や先輩、家族等に自分の性格や長所・短所、印象等を聞く方法です。客観的な意見を知ることができるため、自分では気づかなかった強みや性格、出来事を知ることが出来ます。
大人に聞くと学生とは違う視点からのあなたを知ることができるため、社会人になった先輩やキャリアカウンセラー、就職エージェントに話を聞くのも1つの手です。
他人に自分のことを聞くのは気恥ずかしさがありますが、他己分析では【ガクチカ】【自己PR】の両方に役立ちますので、色んな人に聞いてみましょう。

上記のような質問をしながら、気になったところがあれば「なぜそう思ったのか?」と深堀りをするような質問をしていきましょう。
まとめ
本記事では、ガクチカと自己PRの違いについて紹介してきました。書けそうなエピソードがある人は書き方を見ながら実際に作成をしてみましょう。
もし書けそうなエピソードがないと悩んでいる人は、自己分析を行いガクチカでアピールできそうな内容を探してみてください。
それでもガクチカが書けないという人は就活エージェントに相談することをオススメします。
就活エージェントを利用すると、面接対策や企業理解へのアドバイス等、あなたの悩みに応じたアドバイスをキャリアアドバイザーが行ってくれます。
一人で悩まず誰かに相談することで、自分を客観視することができ、不安を解消することできるかもしれません。
就活エージェントについて詳しく知りたい方は、以下を読んでみてください。
関連記事:
就活エージェントとは?利用前に知っておくべき4つのポイントを紹介!
●企業がガクチカと自己PRを質問する意図
ガクチカ:困難への向き合い方から、仕事に対する意欲や取り組み方を知るため
自己PR:あなたらしさから、企業が求める人材とマッチするのかどうかを知るため
●ガクチカと自己PRがかぶるのはアリ?
同じエピソードでもOKだが、アピールポイントは変えよう
●ガクチカと自己PRの書き方の違い
ガクチカ:
(1)結果
(2)動機
(3)目標と課題
(4)取り組みや対策
(5)結果
(6)学び
自己PR:
(1)結論
(2)出来事
(3)目標と課題
(4)取り組みや対策
(5)結果
(6)学び
(7)今後の活かし方
●ガクチカと自己PRの見つけ方
見つけ方(1):マインドマップ
見つけ方(2):モチベーショングラフ
見つけ方(3):SWOT分析
見つけ方(4):自分史
見つけ方(5):他己分析
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